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アンティーク シルバー サーバー (プレーン、フォーク、はさみタイプ他) 


No. 20032 アール・デコ 英国王ジョージ六世 戴冠記念 ピアストワーク シルバープレート 平型サーバー
長さ 25.9cm、重さ 67g、透かしブレードの最大幅 5.4cm、柄の最大幅 1.9cm、1937年 英国製、

今から80年ほど前に作られたシルバープレート サーバーです。 透かし細工の美しさに加えて、柄に見られるアール・デコの直線的なデザインと、コロネーションの英国王室紋章に特筆すべき特徴があるアンティークです。

コンディション良好で綺麗な品ですが、作られたのは1937年であることが確認できます。 見たところの美しさに加えて、八十年前の作という古さも、このサーバーの大きな魅力になっていると思います。

柄先の裏面には英国王室の紋章と、「CORONATION 1937」の表示があります。 CORONATIONとは国王の戴冠式で、1937年にはジョージ六世の戴冠式典がありました。
当時の動画がありましたのでご覧になってください。
https://www.youtube.com/watch?v=foMe8YP4uFQ

国を挙げての祝賀ムードから記念のシルバープレート品が作られたことが、このアンティークの背景になっております。

紋章の細部を見てみましょう。 上部には王冠、左側には立ち姿のライオン、右側にはユニコーン(一角獣)がひかえています。 イギリスのアンティークに興味のある方なら、今後も見かけることがあるデザインと思いますので、この機会にその特徴を覚えておかれてもよいでしょう。 英国王室の紋章でありますが、広義にはイギリスを象徴するデザインともいえます。 例えば麹町の英国大使館に行かれたら、門柱辺りにもこのマークが付いているのが見られるでしょう。

ライオンは『ライオンハート(獅子心王)』の愛称で知られる12世紀の英国王リチャード一世時代からのエンブレムです。 リチャード一世は十年間の治世中に国内にいたのがたったの六ヶ月という王様で、海外での戦いに明け暮れた英国王でした。 戦いで名を馳せ、ライオンハートの称号を得て、その勇気と生きざまは騎士の模範とされています。

イギリス人のライオン好きは古くからの伝統なのだなあと分かります。 さらに、イギリス人のパブ好きは有名ですが、英国に数万件あるパブのうち、もっとも多い名前のパブが「Red Lion」であることも偶然ではないでしょう。 

現女王エリザベス二世の父君にあたるのが英国王ジョージ六世です。 「王位を賭けた恋」で有名なエドワード八世が劇的な退位を遂げた後に、急遽、英国王になったのがジョージ六世でした。 ご本人も自分が国王向きなパーソナリティーであるとは思っていなかったようで、それまでに国王になる準備がまったく出来ていなかったこともあって、初めのうちは周囲からも大丈夫だろうかと心配されました。 

ところがその後の対ドイツ戦争中に、側近たちがバッキンガム宮殿からの疎開を進言したのに、それを拒んで、爆撃を受けるロンドンから執務を続けたことで、国民の人気が上がりました。 戦争中のロンドンはしばしばドイツの爆撃機が来たり、さらにはV1やV2と呼ばれるミサイルまでもが飛んでくる危険な状況でありました。 そんな中でロンドンにあって英国民を鼓舞し続けたジョージ六世の評価が上がったのは当然と言えば当然でしたが、さらには王妃や子供たちを大切にする理想的な家庭の夫であったことも、「良き王」として英国民の尊敬を集める理由となったのでした。

英国王ジョージ六世 戴冠記念 ピアストワーク シルバープレート 平型サーバー(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)英国王ジョージ六世 戴冠記念 ピアストワーク シルバープレート 平型サーバー(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20016 スターリングシルバー サラダ サーバー with ピアストワーク
長さ 21.4cm、重さ 54g、ボール部分の長さ 7.7cm、最大幅 4.6cm、深さ 1.2cm、柄の最大幅 2.8cm、柄の最大厚み 2.5mm、1943年 バーミンガム、

今から七十年以上前に作られたスターリングシルバーのサービングスプーンで、元々サイズの大きなシルバーですが、透かし柄部分も大きめで、迫力のある仕上がりになっています。 柄元の方は最大で2.5ミリほどの厚みがあります。 ピアストワークが施されたあたりも2ミリ弱の厚みがあって、透かしを切り出していく作業には時間と労力がかかったと思います。 

ピアストワークは手仕事で、糸鋸を引いたギザギザ跡が残っています。 ルーペを使って詳細に調べてみると、糸鋸を引いた跡も繊細で、細工のよい品であることが分かります。 手仕事で糸鋸を引いていくのですから、職人さんの優れた技術と多くの時間がかかります。 

現代のシルバースミスの方からお聞きしたことがありますが、作業にかなりの時間を要するこうした透かし細工は、現代の労働コストが上昇した英国では、大変なお金がかかり、もはや出来ないとのことでした。 そして、そもそもこれだけの技術を持った職人さんが現代ではいなくなっているのです。 

写真三番目に見えるように、柄の裏面にはブリティッシュ ホールマークがしっかり深く刻印されているのもよいでしょう。 ホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1943年のデートレターになります。

写真のタイプのシルバーウェアのことを、イギリスではサラダ サーバーと呼ばれます。 英国アンティーク シルバーウェアの参考書に記述があったので、写真四番目でご紹介しています。
サラダ サーバーは1750年頃からイギリスで作られるようになりました。 写真四番目で右側に見えているのは、18世紀後半 ジョージ三世の頃のオールドイングリッシュ パターン サラダサーバーです。 写真左側に見えるのはやはりオールド イングリッシュ パターンのサラダサーバーで、こちらは19世紀の作になります。

この品が作られた1943年は第二次大戦の最中になります。 英国は戦勝国とはなったものの、大変な時期であったことは間違いありません。 ロンドンはドイツから弾道ミサイルの攻撃を受けたり、爆撃機による空襲も頻繁にありました。 私の住む町はロンドンの北の郊外で爆撃の目標にはならなかったようですが、近所のお年寄りの話では、ロンドンを空襲した帰りの爆撃機が、残った爆弾を燃料節約の為に落としていくコースに当たっていて、怖かったとのこと。 

とは言うものの、写真のようなピアストワークの素晴しい不要不急品を作っていたとは、当時のイギリスは結構余裕もあったんだなあ、と思うのです。

スターリングシルバー サラダ サーバー with ピアストワーク


No. 19368  シルバー プレート 平型サーバー
長さ 18.3cm、重さ 43g、ブレードの最大幅 4.1cm、柄の最大幅 1.4cm、シェフィールド、

「EPNS A1 SHEFFIELD ENGLAND」の表示があります。

最初に見えるのは「EPNS」刻印です。 EPNSとは、Electro-plated Nickel Silver を意味しています。

さらには、「A1」の刻印があります。 これはシルバープレートの銀が厚いことを示す表示です。

「SHEFFIELD ENGLAND」は産地表示で、シェフィールドは伝統的にイギリスにおけるシルバープレート品の有名産地です。 

全体として見て、オーソドックスな英国におけるシルバープレートの純正品といった印象です。

「A1」という言葉は、英語の日常表現としても使われることがあるので、あらためて写真のシルバープレート サーバーを興味深く眺めました。


例えば、ゴルフをしていて、ドライバーショットがけっこう良かったりすると、一緒にまわっている友人が、「Superb, that is A1. (すばらしいショットだ、こいつはA1だな。)」なんて、褒め言葉をかけてくれます。 会話の流れからいっても、なにかグレードが高い状態をA1というんだなと分かります。 機会があったら使ってみてください。
シルバー プレート 平型サーバー(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 19358 オランダ製 シルバープレート サーバー
長さ 22.7cm、最大横幅 6.2cm、重さ 75g、風車羽の両端長 3.0cm、

オランダ製のシルバープレートサーバーです。 楽しそうに飲んでいる人達のレリーフが印象的なデザインです。 柄先は風車のデザインとなっておりますが、この風車、クルクル回ります。

写真二番目で左に座っている人の足元にオランダ製を示す『MADE IN HOLLAND』の刻印と、シルバープレートを施した際の銀使用量を示す『90』刻印があります。 

シルバープレートとしては、銀使用量が多めであるため、よい品と感じます。以下の解説記事が当てはまるシルバープレート サーバーと言えましょう。

シルバープレートウェアについては、アンティーク情報欄にあります「10.エルキントン社のシルバープレート技術と明治新政府の岩倉使節団」の解説記事をご参考ください。
オランダ製 シルバープレート サーバー(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 18152 バラの花 モチーフ ピアストワーク シルバープレート ケーキサーバー SOLD
バラの花 モチーフ ピアストワーク シルバープレート ケーキサーバー
長さ 19.5cm、重さ 47g、最大幅 4.7cm、柄の最大幅 2.7cm、柄の最大厚み 4mm、SOLD

柄先に向って、バラの花と葉っぱデザインが可愛らしく、雰囲気のよいケーキサーバーです。 柄元に近いブレード部分にもバラの花が見えています。 透かしの細工も美しく、コンディションの良さと相俟って、おすすめできるシルバープレート サーバーと思います。

バラの花がメインモチーフとなっているのがお分かりいただけます。 英国の統合を象徴するチューダーローズの伝統を持つイギリスでは、昔からバラの花が好まれてきました。 

大小二つのバラの花を組み合わせたデザインはチューダーローズと呼ばれ、バラ戦争後の英国の統合を象徴するチューダー朝の紋章となりました。 バラ戦争は赤バラを旗印とするランカスター家と、白バラのヨーク家が、新旧諸侯を巻き込んで互いに覇を競った中世末期の30年にわたる内乱で、結局は両家が共に戦いで消耗しきってしまったことから、漁夫の利を得たランカスター派のヘンリー・チューダーが次のチューダー朝(1485年〜1603年)を興しました。

このチューダーの時代は、イギリス歴史教育の中で、とても大きな比重を占めていることを知りました。 娘の学校で開かれた大学入試教育課程の説明会に出かけた時のことです。 二年にわたる受験対策の歴史授業は、『チューダー時代』と『大恐慌から第二次大戦までの米国を中心とした世界史』とのこと。 この二つの時代しか勉強しないのです。 つまり大学入試の出題範囲はこの二つだけということになります。

イギリスでは小学校からチューダーについて学び、中学校でも学んでいます。 それでまた大学入試もチューダー一辺倒とは、いささか驚きました。 範囲が狭いので、かなり掘り下げた授業になり、日本で言えば大学教養課程から専門課程に近い内容となるようです。 狭い範囲を掘り下げて、歴史を如何に学ぶかという手法を身につけたなら、あとは興味さえあれば、他の時代はおのずから学べるようになる、というのがイギリス流の歴史教育らしいです。 しかし、それで本当にいいのか、私は少なからず疑問を感じながら、聞いてきました。

イギリス人のバラ好みの背景には、しつこいほどのチューダー教育の成果もありそう、と思うのです。
バラの花 モチーフ ピアストワーク シルバープレート ケーキサーバー


No.19186 ピアストワーク シルバー サーバー
長さ 22.0cm、ボール部分の長さ 7,7cm、ボール部分の最大幅 4.7cm、重さ 48g、捩じり柄の最大厚み 4.5mm、

ピアストワーク シルバー サーバー


No. 18015 鹿の角 ハンドル ステンレススティール ブレード サービング ナイフ SOLD
長さ 33.6cm、重さ 157g、柄の最大幅 2.8cm、柄の最大厚み 2.3cm、英国製 シェフィールド、SOLD
長さが33.6センチと、かなり大きなサービングナイフです。 イギリスにおけるオリジナルの用途は、ローストビーフやターキー、あるいはギャモンステーキの塊を切り分けるものです。 普段の使い方としては、パンの塊を切ったり、パーティー用のケーキナイフとしてもゴージャス感があってよいでしょう。

ュの角 ハンドル ステンレススティール ブレード サービング ナイフ


No. 17045 バラの花 デザイン シルバー サーバー
長さ 17.4cm、重さ 40g、最大横幅 4.1cm、ブレードの長さ 6.8cm、柄の最大幅 2.0cm、スウェーデン製、
重さが40グラムの銀ですから、閧ノしてみると、銀の質感が心地よく感じられます。 見たところは、かなりゴージャスなサーバーでありますが、このように銀の重さに裏打ちされた豪華さは、なおグッドです。

ピアストワークのバラの花に持ち手もバラで、モチーフのよさに惹かれて求めました。 ブレード幅が大きめなので、いろいろな用途に使えそうで、揩ソはかりがあってしっかりした感じの品と思います。 柄の裏面には、お団q形状の「Oつの王潟BsS」の刻印があり、これはスウェーデン製シルバーウェアのステートマークです。
英吉利物屋では英国スターリングシルバーを扱うことが多いので、シルバーウェアの銀純度と言うと925がスタンダードのように感じるものですが、欧州諸国の銀製品を見渡すと、各国それぞれで統一された標準はないというのが実情となっています。 

各国の銀純度の標準については、欧州諸国それぞれ歴史的背景から異なっています。 例えば、英国92.5%、スウェーデン銀83%、デンマーク銀82.6%、フランス銀95%と80%、ドイツ銀80%、スペイン銀75%というように。 さらには、同じ国であっても、昔はローカルな地域経済圏に銀のアセイ権限も委ねられていたことから、歴史的かつ地域的にいろいろなスタンダードが並存している場合も多くあります。

余談ながら、英国のホールマーク制度は、その歴史の長さ、制度の継続性、シルバースミスへの徹底の度合い等で優れておりますが、これは英国人の国民性によるところが大きいように思います。舶ィ学を発展させてきたイギリス人は、物事を整理分類するのが大好きで、500年以上にわたりホールマーク制度を維持し発展させてきました。

ハ真のシルバーサーバーについては、スウェーデン製シルバーウェアのステートマークが刻印されていて、銀純度は830=83%になっています。
バラの花 デザイン シルバー サーバー


No.17292 スターリングシルバー オリーブ&サラダ サーバー with ピアストワーク
長さ 19.0cm、重さ 29g、透かし柄の最大横幅 1.9cm、ボール部分の横幅 2.9cm、1929年 シェフィールド アセイオフィス、

スターリングシルバー オリーブ&サラダ サーバー with ピアストワーク


No. 17165 エドワーディアン スターリングシルバー James Dixon & Son サーバー
長さ 13.8cm、最大横幅 4.7cm、重さ 32g、柄の最大厚み 3mm、1901年 シェフィールド、James Dixon & Son作、

エドワーディアンの時代が始まった年に作られたスターリングシルバー サーバーで、もうすぐ百十年の時を刻もうというアンティークになります。 柄はふっくらした構造で、閧ノしてみると銀の質感が心地よく、シルバースミスが有名どころというのもポイントです。 

これだけ中抜けした構造でありながら、32グラムと持ちはかりがあるのは、銀がしっかり使われた英国風のシルバーウェアであることを示しています。 フランスのシルバーウェアなどは、どちらかと言うと、華奢でゴージャスな雰囲気の品が多いものですが、イギリス人好みのシルバーウェアは重厚&シンプルという違いが現れていて、興味深く思います。

柄先に向かうデザインは、シンプル系でありながら品のよさが感じられ、James Dixon & Sonのパターンブックにあるデザインの一つと思われます。 アンティークのシルバーウェアを長く使っていくには、こういうタイプがいいという考えもあろうかと思うのです。 磨きぬかれたソリッドシルバーの輝きを楽しむのも、またよいのではと思わせてくれる銀のアンティークです。

お客様から、なるほどと思わせていただいたお話がありますので、ご紹介させていただきましょう。 
『先日北海道では珍しい大型台風が通過し、短條ヤですが停電となってしまいました。夜、d方がないので古い灯油ランプを持ち出し屋内の照明としたのですが、以前阡zいただいたティースプーンをランプの光にかざしてみたところ、ほの暗い明るさの中、スプーンのボウル内や彫刻の輝きにしばし見とれました。銀のアンティークには点光源の古い照明が合うようです。また昔の貴族が銀器を重用したのもうなずける気がします。』

рヘアンティーク ランプ ファンで、早速に獅オてみたのですが、シルバーにアンティークランプの灯がほんのりと映って揺れているのを見ていると、なんだか心が翌ソ着くものでした。

ハ真二番目に見えるように、柄の裏面にブリティッシュ ホールマークが刻印されています。 ホールマークは順に、「James Dixon & Son」のメーカーズマーク、1901年のデートレター、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そしてシェフィールドアセイオフィスの王冠マークになります。 

メーカーの「James Dixon & Son」は1806年創業のシルバースミスで、家族的な経営を持ち味として、職人さんの中には、親、q、孫…と5世代にもわたり、ここで銀製品を作り続けた方もいらしたようです。 シェフィールドで創業後、順調に発展し、1873年にはロンドン進出を果たしました。 1900年頃にはロンドンのお店は5つに増えていました。 また1912年にはオーストラリアのシドニーにも支店を開いています。 1851年のロンドン万国迫莱・ノは多くの作品を出品したとの記録が残っており、その後20世紀初頭にかけて、海外での展覧会にも出展し、パリ、メルボルン、ミラノ等で名声を狽オました。 

銀工房は一般に、その創業がヴィクトリア期というケースが多いのですが、「James Dixon & Son」は創業1806年と、ジョージアンの時代にまで遡れる老舗シルバースミスで、評価の高いメーカーの一つと言ってよいでしょう。

この品が作られた頃の時代背景については、英国アンティーク情報欄にあります「14. Still Victorian」の解説記魔烽イ参考ください。 

エドワーディアン スターリングシルバー James Dixon & Son サーバー


No. 17047 マッピン&ウェブ ヴィクトリアン スターリングシルバー サービング フォーク
長さ 20.0cm、重さ 77g、最大幅 4.95cm、柄の最大幅 2.55cm、柄の最大厚み 4.5mm、1895年 シェフィールド、Mappin & Webb作、
シルバーウェアにもいろいろありますが、77グラムという持ちはかりは、かなりのものと思います。 銀が厚めで持ちはかりがあり、柄の最大厚みも4.5ミリと、しっかり出来ています。 柄先のクルッとした装飾もオーソドックスな英国風です。 全体として銀の質感からもたらされる重厚な雰囲気に特徴があるシルバーウェアと感じます。 

柄の裏面にはシェフィールド アセイオフィスの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1895年のデートレター、そしてMappin & Webbのメーカーズマークが刻印されています。

作られたのは今から百二十年ほど前のヴィクトリアン後期で、有名シルバースミスの Mappin & Webb作になるヴィクトリアーナとなります。 イギリスでアンティークという言葉を厳密な意味で使うと、「百年以上の時を経た品物」を指しますが、ハ真の銀サーバーは、既に楽々とアンティークの迫‘に仲間入りを果たしているシルバーウェアであることも魅力になりましょう。

ちなみにヴィクトリアンの物品を示すアンティーク専門用語に「Victoriana」という言葉があります。 ヴィクトリア梠繧ヘ1837年から1900年までの六十余年の長きにわたり、英国の国富が大いに伸びた時代なので、アンティークコレクターにもヴィクトリアーナ専門という方が英国には結構いらっしゃるようなのです。

「Mappin & Webb」は言わずと知れた有名メーカーですが、その歴史は興味深いので、少し振り返って見ておきましょう。

マッピン関連のアンティークを扱っていると、「Mappin & Webb」とよく似た名前の「Mappin Brothers」というシルバースミスに出会うことがあります。 「Mappin Brothers」は1810年にジョセフ マッピンが創業した工房で、彼には四人の後継ぎ息子がありました。l人は上から順にフレデリック、エドワード、チャールズ、そしてジョンで、年長の者から順番に父親の見習いを勤めて成長し、1850年頃には引退した父ジョセフに代わって、l兄弟が工房を支えていました。

ところが末っ子のジョンは、工房の運営をめぐって次第に兄たちと意見が合わなくなり、ついに1859年には「Mappin Brothers」を辞めて独立し、「Mappin & Co」という銀工房を立ち上げました。 以後しばらくの間、「Mappin Brothers」と「Mappin & Co」は「元祖マッピン家」を主張しあって争うことになります。

しかし最初のうちは「Mappin Brothers」の方が勢力があったこともあり、1863年には末っ子ジョンの「Mappin & Co」は「Mappin & Webb」に改名することとなりました。 Webbというのはジョンのパートナーであったジョージ ウェブの名から来ています。

「元祖マッピン家」問題では遅れをとったジョンでしたが、兄たちよりも商売センスがあったようです。 スターリングシルバー製品以外に、シルバープレートの品にも力を入れ、目新しい趣向を凝らした品や新鮮なデザインの品を次々と打ち出し、しかも宣伝上手だったのです。 ヴィクトリアン後期には当桙フ新興階級の間でもっとも受け入れられるメーカーに成長し、それ以降のさらなる飛躍に向けて磐石な基盤が整いました。

20世紀に入ってからの「Mappin & Webb」は、「Walker & Hall」や「Goldsmiths & Silversmiths Co」といったライバルの有名メーカーを次々にその傘下に収めて大きくなり、今日に至っています。 また「Mappin Brothers」ですが、梠繧フ波に乗り切れなかったのか、1902年には「Mappin & Webb」に吸されてしまっています。

この品が作られたヴィクトリア梠繧フ背景については、英国アンティーク情報欄にあります「14. Still Victorian」や「31. 『Punch:1873年2・2日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記魔烽イ参考ください。 
マッピン&ウェブ ヴィクトリアン スターリングシルバー サービング フォーク


No.17046 マッピン&ウェブ エドワーディアン スターリングシルバー サービング フォーク
長さ 21.1cm、重さ 91g、最大幅 5.0cm、柄の最大幅 2.35cm、柄の最大厚み 4.5mm、1911年 シェフィールド、Mappin & Webb作、
かなり大きな銀器で、百グラムに近い持ちはかりにはグッときましたし、「Mappin & Webb」の名前にも惹かれて求めました。 揩チた感じがしっかりしているのは、まことに英国風ですし、古い品ながら、コンディション良好sズ麗なのもよいでしょう。

柄の厚みは最大で4.5ミリほどあります。 91グラムという持ちはかりは、サーバーとしてもかなりなものです。 厚みがあるのは柄ばかりでなく、フォーク先に向かっても銀に厚みがあってしっかり作られていることが、全体の持ちはかりに反映されています。 閧ノしてみて、銀の重みが心地よい重厚なアンティークと思います。  

エドワーディアンの時代が終わってすぐの頃に作られていますが、デザイン上の区分としてはエドワーディアンといって差し支えないでしょう。 

英国でアンティークという言葉を厳密な意味で使うと、百年以上の時を経た品物を指します。 このサーバーが作られたのは1911年ですから、正式なアンティークに昇格している銀というわけです。 気に入った古いものを使っていくうちに、その品が自分の手元で‘アンティーク’になっていくことは、コレクターの喜びとも言えますので、この銀器には、そんな楽しみ方もあると思うのです。

やはり百年という時の経過は大変なことと思います。 ちなみにこの頃の歴史年表を眺めてみますと、ハ真の品が作られた頃の出来魔ニして、1910年:エジソンが電球を発明とか、1912年:タイタニック号氷Rに衝突して沈没とか、あるいは日本では明治時代が終って大正時代になり、夏目漱石の『こころ』が世に出た頃のことであって、ずいぶん昔のことなのです。

この銀のサーバーが作られた時代というのは、電球も無かった時代なわけで、こうしたアンティークを手にしながら、その昔の時代に思いを馳せるのはアンティーク好きの楽しみでありましょう。

ブリティッシュ ホールマークがどれもしっかり深く刻印されているのもよいでしょう。 裏面のホールマークは順にシェフィールド アセイオフィスの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1911年のデートレター、そして「Mappin & Webb」のメーカーズマークになります。

メーカーは言わずと知れた有名工房ですが、このシルバースミスの歴史をご紹介しましょう。

マッピン関連のアンティークを扱っていると、「Mappin & Webb」とよく似た名前の「Mappin Brothers」というシルバースミスに出会うことがあります。
「Mappin Brothers」は1810年にジョセフ マッピンが創業した工房で、彼には四人の後継ぎ息子がありました。l人は上から順にフレデリック、エドワード、チャールズ、そしてジョンで、年長の者から順番に父親の見習いを勤めて成長し、1850年頃には引退した父ジョセフに代わって、l兄弟が工房を支えていました。

ところが末っ子のジョンは、工房の運営をめぐって次第に兄たちと意見が合わなくなり、ついに1859年には「Mappin Brothers」を辞めて独立し、「Mappin & Co」という銀工房を立ち上げました。 以後しばらくの間、「Mappin Brothers」と「Mappin & Co」は「元祖マッピン家」を主張しあって争うことになります。

しかし最初のうちは「Mappin Brothers」の方が勢力があったこともあり、1863年には末っ子ジョンの「Mappin & Co」は「Mappin & Webb」に改名することとなりました。 Webbというのはジョンのパートナーであったジョージ ウェブの名から来ています。

「元祖マッピン家」問題では遅れをとったジョンでしたが、兄たちよりも商売センスがあったようです。 スターリングシルバー製品以外に、シルバープレートの普及品にも力を入れ、目新しい趣向を凝らした品や新鮮なデザインの品を次々と打ち出し、しかも宣伝上手だったのです。 ヴィクトリアン後期には当桙フ新興階級の間でもっとも受け入れられるメーカーに成長し、それ以降のさらなる飛躍に向けて磐石な基盤が整いました。

20世紀に入ってからの「Mappin & Webb」は、「Walker & Hall」や「Goldsmiths & Silversmiths Co」といったライバルの有名メーカーを次々にその傘下に収めて大きくなり、今日に至っています。 また「Mappin Brothers」ですが、梠繧フ波に乗り切れなかったのか、1902年には「Mappin & Webb」に吸されてしまっています。

「Mappin & Webb」については、英国アンティーク情報欄の「31. 『Punch:1873年2・2日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」にも説明があります。
マッピン&ウェブ エドワーディアン スターリングシルバー サービング フォーク


No.16449 ヴィクトリアン or エドワーディアン アーツ&クラフツ ピアストワーク シルバープレート サーバー with クイーン・アン (Queen Anne) パターン ハンドル SOLD
長さ 32.3cm、重さ 132g、ブレード部分の最大幅 5.9cm、柄の最大幅 2.6cm、柄の最大厚み 4.5mm、1900年前後のイギリス製、SOLD
シルバープレートのアンティークながら、これほど素晴らしい透かし細工のサーバーに出会える機会はそれほどなく、現代ではもはや作りえないという点で希少性を感じます。 デートレターはありませんが、アーツ&クラフツの透かしデザイン、そしてクイーン・アン パターンのハンドルデザインが採用されていることから、1900年を中心とする前後10年ほどの作で間違いないでしょう。

アンティークの楽しみの一つは、現代の品では到底望めないような素晴らしい手仕魔フ品に、桙ノ出会えることだと思います。 エングレービングの繊細さや、ピアストワークの腕前は、同等のシルバーウェアと比べても、まったく見劣りしないレベルの品で、素材はシルバープレートと言えども浮黷ネい、アンティークでしか手に入らない美しさを備えていると言ってよいでしょう。 丁寧なハンドワークや細工の良さそのものが、ゥずから年撃フ経過を語っていると感じます。

キングサイズのサーバーで圧倒的な迫力を感じます。 ゴージャスな雰囲気のアンティークですから、パーティーなどで使ったら話題性も抜群のはず。 ケーキのサーブに使ったり、ロールキャベツなど大皿料理の取り分けにも、いろいろと多目的にお使いいただけるでしょう。 

見栄えのする豪華なデザインにはアーツ&クラフツの影響が見られます。 透かしのデザインは植物文様とウェーブパターンの融合で、ウィリアム・モリスのアーティーチョーク ハンギングを思わせますし、つたの交錯の仕方や巻き方、そして葉っぱの感じは、同じくウィリアム・モリスの作でヴィクトリア&アルバート ミュージアム所蔵のメンブランド パネルによく似ています。

波模様のウェーブパターンは、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)を象徴するクリスチャンモチーフで、ヴィクトリアンやエドワーディアンの時代に好まれました。

柄のデザインはクイーン・アン (Queen Anne) パターン、あるいはオーバニー(Albany)パターンと呼ばれ、1880年代にイギリスで初めて登場し1900年頃にはかなりの人気となりました。 

ハ真O番目に見えるように、柄の裏面にはメーカーズマーク、エレクトロプレートを示す「EP」、そして「A1」の刻印があります。 「A1」という言葉は、英語の日常表現としても使われることがあるので、あらためてこのアンティーク サーバーを興味深く眺めました。 例えば、ゴルフをしていて、ドライバーショットがけっこう良かったりすると、一緒にまわっている友人が、「Superb, that is A1. (すばらしいショットだ、こいつはA1だな。)」なんて、褒め言葉をかけてくれます。 文脈からいっても、なにかグレードが高い状態をA1というんだなと分かります。 機会があったら使ってみてください。

ピアストワークは手仕魔ナ、・・引いたギザギザ跡が残っています。 ルーペを使って詳細に調べてみると、・・引いた跡も繊細で、細工のよい品であることが分かります。 鐡魔ナ糸鋸を引いていくのですから、職人さんの優れた技術と多くの時間がかかります。 現代のシルバースミスの方からお聞きしたことがありますが、作業にかなりの時間を要するこうした透かし細工は、現代の労働コストが上昇した英国では、大変なお金がかかり、もはや出来ないとのことでした。 そして、そもそもこれだけの技術を持った職人さんが現代ではいなくなっているのです。 

もちろん使って良しのアンティークですが、飾っておいてもゴージャスsズ麗です、百年以上前のマナーハウスでの暮らしに思いを馳せるには、よい材料になりましょう。

シルバープレートウェアについては、アンティーク情報欄 「10.エルキントンミのシルバープレート技術と明治新政府の岩倉g節団」の解説記魔烽イ覧ください。

ヴィクトリアン or エドワーディアン アーツ&クラフツ ピアストワーク シルバープレート サーバー with クイーン・アン (Queen Anne) パターン ハンドル


No. 16710 キングスパターン スターリングシルバー ハンドル & ステンレスブレード ケーキナイフ  サーバー  SHEFFIELD ENGLAND
長さ 25.3cm、重さ 74g、最大横幅 5.3cm、シルバーハンドルの最大幅 2.5cm、シルバーハンドルの最大厚み 1.4cm、1979年 シェフィールド、
スターリングシルバーのハンドルにステンレスブレードが取り付けられたケーキナイフ&サーバーです。 キングスパターンのゴージャス感に加えて、ブリティッシュ シルバーという素材の良さ、そしてステンレスブレードの機能性と、O拍q揃ったナイフ&サーバーと思います。

ハンドル部分のパターンはキングスパターンと呼ばれ、柄先のシェルデザインが重要なメルクマールとなります。 このモチーフは、もともとは12世紀にスペインの聖地 St.ジェイムス オブ コンポステラへ向かう巡礼者たちが、彼の紋章であったシェルを身につけて旅したことから、クリスチャンシンボルとして、シェルが取り入れられていったのが始まりです。 15世紀以降はセラミックスやシルバーの分野で、このシェルモチーフが繰り返し取り上げられて今日に至っています。

ハンドル部分にブリティッシュ ホールマークが刻印されています。 まずハンドルの表側にメーカーズマーク、シェフィールド アセイオフィスの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1979年のデートレターが刻印されております。 ハンドル裏面にもスターリングシルバーを示すライオンパサントとシェフィールド アセイオフィスの王冠マークがあります。、

また、ブレード部分にはメーカーズマークと「SHEFFIELD ENGLAND」の表ヲがあります。

ハ真のケーキナイフ&サーバーは、いくつかの意味でとても英国風な品であると思います。 ブリティッシュ ホールマークや「ENGLAND」の表ヲがありますので、英国風は間違いところですが、さらには、ブレード部分の鋸(のこぎり)、これはイギリスのケーキをサーブするには欠かせない機能なのです。 

イギリスのケーキナイフにはギザギザの鋸刃が付いているのが普通です。 ケーキをサーブするのに、なぜ鋸かとも思いますが、イギリスのケーキは表面を砂糖の塊のようなアイシングで、こてこてに固めたケーキが多く、タ際のところ切り分けには鋸が必要なのです。

このアイシングたっぷりのイギリス風ケーキというのは、びっくりするほど美味しくないことが多いので不v議です。 日本でこんなケーキが出てきたら、誰もがきっと絶句することでしょう。 しっとりとした普通のケーキとは似ても似つかぬ、水気もなくぱさぱさしたスポンジに砂糖の塊が数ミリの厚さで塗りつけてある食べ物です。

ところがもっと驚くのは、イギリスの子供たちは日本やフランス風のしっとりと美味しいケーキよりも、ぱさぱさごわごわのこうしたケーキがお気に入りなことです。 うちの娘の友達が集まるパーティーで、рェ手作りケーキを作ってもあまり喜ばれません。 近くのスーパーマーケットで買ってきたようなアイシングたっぷりのケーキがいいのです。

イギリスでアンティーク ケーキナイフのギザギザした鋸を見ていると、ずっと昔のヴィクトリアンやエドワーディアンのケーキもきっと凄まじいものだったのだろうと思います。 百年以上の年撃かけて、ブリティッシュ トラディショナル ケーキの伝統がイギリスの子供たちにしっかり根付いているのでしょう。

アンティークをきっかけに、その国の文化や伝統について考えてみるのは楽しいことだと思います。 英国アンティーク情報欄の「27.ホールマーク漏れと英国人気ソ」解説記魔烽ツいでにご覧ください。
キングスパターン スターリングシルバー ハンドル & ステンレスブレード ケーキナイフ  サーバー  SHEFFIELD ENGLAND


No. 16768 ヴィクトリアン シルバープレート ピアストワーク サービング スプーン with ヴィクトリアン パテントオフィスマーク
長さ 14.7cm、重さ 23g、最大横幅 3.7cm、透かし柄の最大幅 1.6cm、透かし部分の最大厚み 2mm強、ヴィクトリアン中期の英国製、
ショベル型デザインのヴィクトリアン サービング スプーンになります。 透かし細工の辺りはかなりの厚みとなっており、全般にしっかり出来ており、英国風を感じます。 柄先を持ってショベル先を指で弾くと、ピーンと風鈴のような音がして、ィでも楽しめる味わい深いヴィクトリアン アンティークとなっています。

ジャムなどを扱うプリザーブスプーンとしても使えますし、ティーキャディー スプーンとしてもよさそうです。 オードブルなどのサーバーとして、パーティーgいをすれば、存在感と話題性のあるアンティークとなりましょう。

ハ真二番目をご覧ください。 柄元に見える菱形のマークは、イギリスのパテントオフィスにデザイン登録したことを示すマークです。 ヴィクトリア梠繧フ1842年から1883年まで、この「菱形登録マーク」制度がありました。 菱形の四つ角に番号やアルファベット入れて登録情報を盛り込みます。 このアンティークの菱形マークからヴィクトリアン中期の作と分かるのは、ハ真のアンティークの優れた特徴になっています。。

このアンティークの作者は、わざわざデザインをパテント登録して特許を取っていることから考えても、ゥ信を持って世に送り出した、ヴィクトリアン デザインの一つだったろうと理解できます。

ハ真のアンティークの場合には、デザインを見てもイギリスのアンティークと推定できますが、さらに「菱形登録マーク」が決定的な証拠となって、ヴィクトリアン アンティークと分かることは、整理や分類好きなイギリス人気ソに由来しており、その点でも Very Britishなアンティークと考えられます。

アンティークシルバーを扱っておりますと、英国のホールマーク制度は、その歴史の長さ、制度の継続性、シルバースミスへの徹底の度合い等すべての面で欧州諸国の中でもピカイチと感じます。 舶ィ学を発展させてきたイギリス人は、物事を整理分類するのが大好きで、500年以上にわたりホールマーク制度を維持し発展させてきました。

この品の場合はシルバープレートとなりますが、こんどはイギリスのパテントオフィスの制度が、アンティーク年代特定のメルクマールとして大きな役割を果たしていることが分かるのです。 

闃|かりが多いという点で、イギリス アンティークのコレクターは恵まれた環境にありますが、これらはやはりイギリス人の国民性によるところが大きいように思います。 旅してみると感じるのですが、欧州人にも気ソの違いがあって、偏見かも知れませんが、同じことをイタリア人やスペイン人に要求しても、無理な感じがしないでもありません。

シルバープレートの品ながら見所や手掛かりが多く、このアンティークの背景を考えていくと、英国人の国民性まで見えてくる、興味深いヴィクトリアーナと思います。
ヴィクトリアン シルバープレート ピアストワーク サービング スプーン with ヴィクトリアン パテントオフィスマーク


No. 16369 ュの角 ハンドル 鍔(つば)付 シルバープレート サービング フォーク SOLD
長さ 24.8cm、重さ 127g、柄の最大幅 2.6cm、柄の最大厚み 2.1cm、英国製 シェフィールド、 SOLD
折りたたみ式のバーは長さが 5.0センチあります。 このバーは刀の鍔(つば)と同じ役割を果たすものです。

ハ真一番目をご覧いただくと、鍔(つば)が立っています。 折りたたみ式でパチンと閉まって、普段は写真二番目に見えるように収納されます。 

イギリス名物のローストビーフ、あるいはローストターキー、あるいはギャモンステーキなど切り分けてサーブするのに使います。 日曜日に家族でパブに出かけてランチをする時など、上記のメニューはサンデーランチの定番です。 ここでご紹介するサービングフォークとサービングナイフを使って、シェフが豪快に切り分けてくれるというのが、サンデーランチのお決まり風景となっています。

というわけで、とても英国風なサービングセットと云えましょう。 どうして鍔かと思われるでしょうが、ペアになっているサービングナイフがかなり大きなもので、刀のようでもあり、豪快な英国風はいいですが、うっかり滑らせると危ないこともあって、防護用の鍔付きとなっているものです。

ハ真二番目をご覧いただくと、バーの上に文字が刻まれているのが分かります。 「STAINLESS PLATE」とあって、素材はステンレスのプレートです。 プレートが翌ソてベースメタルが出ているところもあります。

もうひとつの刻印は「SHEFFIELD ENGLAND」とあって、Y地はイギリスでもカトラリーで有名どころのシェフィールド、そして英国製を示すイングランド表ヲとなっています。



No 16311 ピアストワーク シルバープレート サーバー SOLD
長さ 13.9cm、重さ 27g、最大幅 3.9cm、透かし柄の最大横幅 1.75cm、透かし部分厚み 2mm、柄の最大厚み 2.5mm、エドワーディアンから1920年代頃の英国製、SOLD
シルバープレート サーバーになりますが、ピアストワークの素晴らしいアンティークです。 
ピアストワーク シルバープレート サーバー


No. 15674 すずらん &シェル モチーフ ゴールドギルト シルバープレート サービング スプーン SOLD
長さ 21.1cm、重さ 70g、ボール部分の長さ 8.2cm、最大幅 5.0cm、深さ 1.2cm、柄の最大幅 2.0cm、柄の最大厚み 4.5mm、SOLD
すずらんモチーフの細工がとてもしっかり出来たサーバーで、シェルパターンのボール部分はゴールドギルトされています。 シルバープレートの品になりますが、美しいのみならず、しっかり感があって、全般的なクォーリティーはかなり高いアンティークと思います。 ほとんど使用感がなく、コンディション良好なまま現在に到っております。 

ボール部分のシェルパターンは、12世紀にスペインの聖地 St.ジェイムス オブ コンポステラへ向かう巡礼者たちが、彼の紋章であったシェルを身につけて旅したことから、クリスチャンシンボルとして、シェルが取り入れられていったのが始まりです。 15世紀以降はセラミックスやシルバーの分野で、このシェルモチーフが繰り返し取り上げられて今日に至っています。

さらに、なめらかで柔らかな青白い花でありながら、凛としたたたずまいのスズランは、遠い昔から「Purity(純粋)」のクリスチャンシンボルとされてきました。 そう考えてみると、このサーバーはテーブルウェアでありながら、タはクリスチャン シンボルに満ちたアンティークであることが分かり、とても興味を惹かれるのです。

最初に見た時はスズランの細工などフランス風かなと思ったものでしたが、あらためて手にしてみると、柄の厚みは最大で5ミリ繧ルどありますし、シェルのボール部分もかなり厚みがあり、一本70グラムという持ちはかり、かなりなものです。

全体として見た時のどっしり感はやはりイギリス風で、あらためて見直すと、スズランの細工もイギリス人でもやらないことはないだろうと、vい直しました。 19世紀の終わり頃から20世紀初め頃に作られた英国製と思います。



No. 14762 バラの花 はさみ型 シルバー ペイストリーサーバーSOLD
長さ 12.3cm、重さ 24g、ブレード部分の長さ 4.0cm、ブレード部分の最大幅 2.8cm、スウェーデン製、SOLD

バラの花 はさみ型 シルバー ペイストリーサーバー


No. 16064 透かし細工 ブラス サービングスプーン
長さ 26.7cm、重さ 105g、ボール部分の最大幅 5.8cm、ボールの深さ 1.65cm、透かし柄の最大幅 3.45cm、透かし柄の最大厚み 3mm、

デコラティブでゴージャスなサーバーです。 ボール部分は、おたまのように丸くて深いので、gい方が広がりそうです。 ブラス磨きのピカールで磨けば磨くほどに輝きが増して、いい感じになります。 英吉利物屋では銀の取り扱いが多いので、рヘ銀をよく磨きます。 最初は億劫な気がしても、nめてみると、これがけっこうはまるもの、桙忘れて銀磨きしていると、心が休まる効果もあります。 銀のみならずブラスでも、同様な効果があることを教えてくれるスプーンと思いました。

『The Victorian House(Judith Flanders著)』という本に、毎週金曜日は銀磨きの日という記述があって、当桙フ暮らしはのんびりしているというか、優雅なものだなあと読みました。 でも、よく考えてみると、昔は銀をよく磨いていたのではないかとも考えられるわけで、今日のイギリス人が時折見せる渋い色の好みというのは、歴史を経て世の中や人々の考え方の成熟というか、枯れというか、そういうものと関係していそうにも思うのです。 などなど考えながら、銀やブラス磨きに興じてみるのは如何でしょう。

ブラスという素材はパブのカウンターとか、マナーハウスのドアノブなど英国の昔ものには欠かせない素材で、磨き上げられたブラスの光沢は翌ソ着きと品があって、英国風を感じさせます。 ブラスのお手入れについては、ブラス専用の磨き液がありますので、ご紹介しておきましょう。 рヘReckitt & ColmanミのBrassoという磨き液を使っています。 スペイン製ですが、なぜか缶の表には英国王室御用達のQE2マークがあります。 イギリス人はブラス好きで、昔から英国風には欠かせない素材であったことが関係あるのかも知れません。 

ブラスのお手入れに、これまで『Brasso』をお薦めしてきましたが、もう一つ良い品を見つけましたのでご紹介しておきましょう。 日本磨料工業製の『ピカール』という品で、海上自衛隊の御用達でもあるそうです。 gい比べてみて、ピカールの方がブラッソより溶剤の濃さが少ないように感じます。 その為か分かりませんが、ピカールはブラス(真鍮)以外にもあらゆる金属に使えるのみならず、プラスチックや象牙等のお手入れに使用可能と書いてありました。 ピカールの方が用途が広くて便利かも知れません。

透かし細工 ブラス サービングスプーン


No. 16046 デンマーク製 シルバープレート サーバー with ピアストワーク
先端からハンドルまでの長さ 14.1cm、透かしブレードの長さ 10.6cm、最大横幅 6.3cm、ブレード厚み 1mm、重さ 43g、デンマーク製、

北欧製のシルバープレート サーバーになります。 裏面には産地を示す「DENMARK」の刻印があります。

ピアストワークv畉麗な品であるのみならず、瓢箪のようなフォルムには愛嬌が感じられて、可愛らしく思います。 

ブレード幅が広めなので、いろんな用途に使えそうなのもよいでしょう。 透かし細工が美しくゴージャスな雰囲気を備えておりますが、閧ノしてみると作りはしっかりしています。 ブレード部分はしなったりせず、かちっと出来ているのは好印象です。

ハ真二番目で裏面の手前に見えている刻印は、「DENMARK」と「SILVERPLATE」です。

デンマーク製 シルバープレート サーバー with ピアストワーク


No. 15584 マッピン&ウェブ ヴィクトリアン スターリングシルバー サーバー with ピアストワーク SOLD
長さ 28.6cm、重さ 112g、透かし部分の最大横幅 5.7cm、柄の最大幅 2.0cm、柄の最大厚み 4.5mm、1900年 シェフィールド、Mappin & Webb作、SOLD
マッピン&ウェブ ヴィクトリアン スターリングシルバー サーバー with ピアストワーク


No. 15595 エドワーディアン スターリングシルバー ブレッドフォーク with バラの花 レリーフ
長さ 16.6cm、重さ 45g、最大横幅 3.8cm、柄の最大幅 1.8cm、柄の最大厚み 2.5mm、1909年 シェフィールド、James Deakin & Sons Ltd作、
今から百年以上前のエドワーディアンの時代に作られたスターリングシルバーのブレッドフォークです。 45グラムと重たいので、閧ノしてみると、ずっしりと銀の質感が心地よいところは、ыDみのシルバーウェアで気に入りました。

表と裏の両面に装飾があって、ゴージャスな印象に仕上がっております。 両面ともに柄先にはバラの花のレリーフがアクセントになっています。 ハ真l番目をご覧いただくと、裏面のレリーフ装飾にはキングスパターンで見られるようなシェル飾りもあって興味深く思います。

バラの花はチューダーローズの昔から、イギリス人に好まれる花です。 英国の長い歴史的背景があって、シルバーウェアのデザインにもバラの花が取り上げられてきたものでしょう。 フィールドを歩いておりましても、野ばらをよく見かけます。 おそらくイギリスの気候がバラにあっており、あまり世話をしなくても゚Y麗に咲くことも関係あるのではないかと見ております。

ハ真のアンティークの場合には、加えてシェルのデザインが見られます。 このモチーフは、もともとは12世紀にスペインの聖地 St.ジェイムス オブ コンポステラへ向かう巡礼者たちが、彼の紋章であったシェルを身につけて旅したことから、クリスチャンシンボルとして、シェルが取り入れられていったのが始まりです。 15世紀以降はセラミックスやシルバーの分野で、このシェルモチーフが繰り返し取り上げられて今日に至っています。

ハ真O番目に見えるように、裏面にはブリティッシュ ホールマークが刻印されています。 ホールマークは順にシェフィールド アセイオフィスの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1909年のデートレター、そしてJames Deakin & Sonsのメーカーズマークです。

シルバースミスvJames Deakin & Sons Ltd」は、1865年にジェームス・ディーキンによってシェフィールドで創業されたのが始まりです。 1886年には彼の三人の息子達、ウィリアム、ジョン、アルバートもパートナーに加わり、ファミリービジネスとして上述の社名に変更し、幕ニは順調に発展していきました。 1888年にはロンドンx店開設、ヴィクトリア後期の1890年代には、スコットランドのグラスゴーとアイルランドのベルファストにも支店を開設しています。 
しかし多くのシルバースミスがそうであったように、幕ニのピークは英国の国力がピークであったビクトリア後期からエドワーディアンの時代にあったようです。 その後は事業を次第に縮小していき第二次世界大戦が始まった1940年には店を閉めました。 メーカーズマークの「JD WD」はJohn & William Deakinのイニシャルになっています。 

ヴィクトリアンやエドワーディアンの時代のディナーテーブルでは、ロールパンやスライスパンをサーブするのに優雅なブレッドフォークが使われていました。 テーブルエチケットの変遷につれて、今日の食卓ではブレッドフォークは使われなくなってしまったので、その意味でもまさにアンティークと言えましょう。 

今ではもうなくなってしまったシルバーウェアは昔の時代に思いを馳せるに貴重で、アンティークシルバーの収集家にとってはコレクターアイテムともなっております。 現代ではブレッドフォークでパンをサーブすることはあまりないと思いますが、それはそれ、用途を変えて、パーティーの時などにオードブルサーバーとして使ってみたら、ゴージャスで話題性のあるアンティークですので楽しいでしょう。

英国でアンティークという言葉を厳密な意味で使うと、百年以上の時を経た品物を指します。 この銀のブレッドフォークが作られたのは1909年ですから、正式な‘アンティーク’に晴れて昇格している品ということになります。 

一言に百年といっても、やはりそれだけの時の経過は大変なことと思います。 ちなみにこの頃の歴史年表を眺めてみますと、1910年:エジソンが電球を発明とか、1912年:タイタニック号氷Rに衝突して沈没とか、出てきます。

このアンティークが作られ、gわれていた時代というのは、電灯もなかった時代なわけで、こうしたアンティークを手にしながら、その昔の時代に思いを馳せるのはアンティーク好きの楽しみであろうと思うのです。



No. 15127 エドワーディアン スターリングシルバー ブレッドフォーク SOLD
長さ 10.1cm、重さ 20g、最大横幅 3.8cm、最大厚み 2mm縺A1905年 バーミンガム、SOLD

エドワーディアン スターリングシルバー ブレッドフォーク


No. 15142 ヴィクトリアン スターリングシルバー ブレッドフォーク with アイボリーハンドル
長さ 17.2cm、最大横幅 3.6cm、重さ 31g、1897年 シェフィールド、Millar Wilkinson作、
ヴィクトリアンやエドワーディアン頃のディナーテーブルでは、ロールパンやスライスパンをサーブするのに優雅なブレッドフォークが使われていました。 テーブルエチケットの変遷につれて、今日の食卓ではブレッドフォークは使われなくなってしまったので、その意味でもまさにアンティークといえましょう。 

両面に施された手彫りのエングレービングは繊細かつ優美な仕上がりです。 l角っぽい円筒状アイボリーハンドルには1ミリ強の突起構造が付いていて、滑り止めになっており、揩チた感じの安心感があるのもポイントです。 色艶のよいアイボリーハンドルの美しさが楽しめるもよいでしょう。 

フォークの部分を構成する銀には厚みあって、重厚感があります ハンドルの接合部もしっかりしております。 今から百年以上前に作られたヴィクトリアン アンティークでありますが、全体を見渡してコンディションはかなりよい品です。

ハ真O番目に見える四つのブリティッシュ ホールマークは順に、シェフィールド アセイオフィスの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1897年のデートレター、そしてメーカーズマークになります。

今日では使われなくなった用途のアンティークというのは、話題性があって楽しいものです。 闌ウに置いて眺めているだけでも楽しく、美しいアンティークですが、パーティーの時などにオードブルサーバーとして使ってみたら楽しそうです。 こういったシルバーウェアは昔の時代に思いを馳せるに貴重で、アンティークシルバーの収集家にとってはコレクターアイテムとなっています。

このアンティークが作られた当桙フ時代背景については、英国アンティーク情報欄にあります「14. Still Victorian」の解説記魔烽イ参考ください。
ヴィクトリアン スターリングシルバー ブレッドフォーク withアイボリーハンドル


No. 14921 エドワーディアン スターリングシルバー ブレッドフォーク with ピアストワークSOLD
長さ 19.6cm、重さ 41g、最大横幅 3.6cm、柄の最大厚み 3mm、1903年 ロンドン、Josiah Williams & Co.作、SOLD

エドワーディアン スターリングシルバー ブレッドフォーク with ピアストワーク


No. 6186 シルバープレート サービング スプーン
長さ 22.1cm、重さ 63g、ボール部分の横幅 5.1cm、柄の最大幅 2.7cm、柄の最大厚み 3mm、ヴィクトリアン後期の英国製、
ヴィクトリアン後期のシルバープレート サーバーです。 ボール部分のシェルパターンや、柄に並んだウェーブ様の植物模様は当檮Dまれたデザインを反映しています。 幅広の柄先は持った時に安定して、gい勝閧フ良さに通じます。 柄の裏面には、「John Batt & Co, Ltd」のメーカーズマークと、「Sheffield」の文字、そして「Electro Plated Nickel Silver」を示す「EPNS」の刻印があります。

ボール部分や柄など、うっすらとゴールドギルトされているように見えましたが、よく観察してみると、ゴールドギルトではなくて、プレートされたシルバーの下からベースメタルの色合いが出ているのが分かりました。 ただゴールドギルトなのかベースメタル地なのか、ちょっと見では分からないところが、品よく年を経ている雰囲気とでも言いましょうか、こういうアンティークもいいなと思った次第です。 

シルバープレートの品では、普通はプレートのコンディションが気になるものですが、逆にこのまま使い込んでいって、もっとベースメタルの色合いが出てきたら、それはそれでいい感じになると考えられるシルバープレート ウェアなのです。



No. 5232 シルバープレート サービング スプーン with フラワー エングレービング この品はSOLDとなりましたが、元々ペアで求めましたので、同等な品がもう一本ございます。 
長さ 24.0cm、重さ 80g、ボール部分の横幅 5.3cm、深さ 1.3cm、柄の最大厚み 4mm、柄の最大幅 2.7cm、
シルバープレートの品ですが、ボール部分に施されたフラワーエングレービングが美しく、柄の植物模様やエッジ・閧フ飾り彫りも見事な出来栄えで、とても豪華な雰囲気のサービングスプーンになっています。 作られたのはヴィクトリアン後期からエドワーディアンの頃と思います。 大きなサーバーであることから、それ自体でもゴージャス感がありますが、彫刻の素晴らしさが加味されると、さすがにアンティークのサーバーは品が違うと感じられると思います。

シルバープレートウェアについては、アンティーク情報欄 「10.エルキントンミのシルバープレート技術と明治新政府の岩倉g節団」の解説記魔烽イ覧ください。




No. 5641 シルバープレート ティースプーン六本セット オリジナルケース付
長さ 11.8cm、重さ 14g、ボール部分の長さ 3.9cm、ボール部分最大幅 2.45cm、James Dixon & Son作、
シルバープレートながら、デザイン性が高くて品のよいアンティーク ティースプーンに仕上がっているところは、James Dixon & Sonというメーカーによるところが大きいように感じます。 柄の裏面にはJames Dixon & Sonのメーカーズマークが刻印されています。

メーカーの「James Dixon & Son」は、1806年創業、家族的な経営で、職人さんの中には、親、q、孫…と5世代にもわたり、ここで銀製品を作り続けた方もいらしたようです。 シェフィールドで創業後、順調に発展し、1873年にはロンドン進出を果たしました。 1900年頃にはロンドンのお店は5つに増えていました、また1912年にはオーストラリアのシドニーにも支店を開いています。 1851年のロンドン万国迫莱・ノは多くの作品を出品したとの記録が残っており、その後20世紀初頭にかけて、海外での展覧会にも出展し、パリ、メルボルン、ミラノ等で名声を狽オました。 

銀工房は一般に、その創業がヴィクトリア期というケースが多いのですが、「James Dixon & Son」は創業1806年と、ジョージアンの時代にまで遡れる老舗シルバースミスで、評価の高いメーカーの一つと言ってよいでしょう。

シルバープレートウェアについては、アンティーク情報欄にあります「10.エルキントンミのシルバープレート技術と明治新政府の岩倉g節団」の解説記魔烽イ参考ください。



No. 4079 James Dixon & Son シルバープレート サーバー
長さ 24.3cm、最大横幅 5.45cm、重さ 108g、ボール部分の深さ 1.3cm、柄の最大厚み 4mm、エドワーディアン頃の英国製、James Dixon & Son作、

シルバープレートの品になりますが、百グラム以上の持ちはかりがあって、頑丈きわまりない出来栄えのサーバーです。 さらに、このアンティーク サーバーの大きなポイントは、シルバープレートの品でありながら、メーカーズマークの判読および識別が可能で、ヴィクトリアンの有名メーカーの一つである「James Dixon & Son」の作であることが分かる点にあります。

ハ真二番目に見えるように、柄の裏面には四つの文字「JD&S」の刻印が並んでいて、これは「James Dixon & Son」のメーカー名です。 最後はラッパのマークで、メーカーのシンボルになっています。

4052 スターリングシルバー サーバーと一緒に求めたもので、柄先のデザインが同じであることがお分かりいただけると思います。 James Dixon & Sonのパターンブックにあるデザインの一つということになりましょう。 4052サーバーが1901年の作であることから、ハ真のサーバーも同じ頃の作であると推測されます。

メーカーの「James Dixon & Son」は1806年創業のシルバースミスで、家族的な経営を持ち味として、職人さんの中には、親、q、孫…と5世代にもわたり、ここで銀製品を作り続けた方もいらしたようです。 シェフィールドで創業後、順調に発展し、1873年にはロンドン進出を果たしました。 1900年頃にはロンドンのお店は5つに増えていました。 また1912年にはオーストラリアのシドニーにも支店を開いています。 1851年のロンドン万国迫莱・ノは多くの作品を出品したとの記録が残っており、その後20世紀初頭にかけて、海外での展覧会にも出展し、パリ、メルボルン、ミラノ等で名声を狽オました。 

銀工房は一般に、その創業がヴィクトリア期というケースが多いのですが、「James Dixon & Son」は創業1806年と、ジョージアンの時代にまで遡れる老舗シルバースミスで、評価の高いメーカーの一つと言ってよいでしょう。

シルバープレートウェアについては、アンティーク情報欄にあります「10.エルキントンミのシルバープレート技術と明治新政府の岩倉g節団」の解説記魔烽イ参考ください。



No. 15137 シルバープレート ブレッドフォーク with ピアストワーク
長さ 15.6cm、重さ 32g、最大横幅 3.95cm、透かし柄の厚み 1mm強、
シルバープレートの品ですが、遠い昔に労働集約的な手作業で時間をかけて作られたアンティークであって、現代の品ではなかなか見られない味わいがあります。 両面に施された手彫りの彫刻は繊細かつレベルの高い仕鱒Uりです。 デートレターがないので、製作年を特定することは難しいのですが、エドワーディアン頃の品で間違いないでしょう。

スターリングシルバーではないので、ご不満の向きもありましょう。 しかし、これだけの作品となりますと、たとえホールマークはなくとも、工芸品としての美しさが自ずから時の経過を示しているわけで、細工の様qや全体の出来栄えから、ほぼ製作年代が特定できることは、古い品として得がたいポイントになっており、目の保養にも一役買ってくれる素晴らしいアンティークであると、рヘ思います。

エドワーディアンの頃までの英国では、パンをサーブするのに、このような優雅なブレッドフォークが使われていました。 今日ではあまり使われなくなった用途のアンティークというのは、話題性があって楽しいものです。 闌ウに置いて眺めているだけでも楽しく、美しいアンティークですが、パーティーの時などにオードブルサーバーとして使ってみたら楽しそうです。

ルーペで詳細に調べてみると、・・引いた跡も繊細で、細工のよい品であることが分かります。 鐡魔ナ糸鋸を引いていくのですから、職人さんの優れた技術と多くの時間がかかります。 現代のシルバースミスの方からお聞きしたのですが、当桙フ手間をかけた丁寧な仕魔ヘ、現代の労働コストが上昇した英国では、大変なお金がかかり、もはや出来ないとのこと。

シルバープレート、つまり銀メッキの品には、р含めて日本の多くの方はあまりよい印象を持ちません。 「メッキが剥げょBという言い方に代表されるように、言葉ゥ体に悪い意味を感じることもあるのでしょう。

しかし手仕魔フ素晴らしさ、細工の美しさを感じさせるシルバープレートの品に出会うことがしばしばあります。 タ際に使ってみても、しっかりしたプレートであれば日常使いでプレートが容易く剥げてくることはありません。 お手入れもシルバー製品と同様にシルバーポリッシュの布で磨いてもらえば銀の光沢を維持できます。 それではシルバープレートの品とどう付き合っていったらよいのでしょうか。 рネりの考えを先に申し上げると、コンディションがまず良好で、細工が素晴らしく、職人さんの心意気が伝わってくる品であれば、シルバープレートの品であっても取り入れていったらよいのではと思うようになりました。

シルバープレートウェアについて詳しくは、アンティーク情報欄にあります 「10.エルキントンミのシルバープレート技術と明治新政府の岩倉g節団」の解説記魔ご参考ください。
シルバープレート ブレッドフォーク with ピアストワーク


No. 4053 James Dixon & Son シルバープレート サーバー
長さ 24.5cm、最大横幅 5.5cm、重さ 103g、ボール部分の深さ 1.3cm、柄の最大厚み 4mm、エドワーディアン頃の英国製、James Dixon & Son作、
シルバープレートの品になりますが、百グラム以上の持ちはかりがあって、頑丈きわまりない出来栄えのサーバーです。 さらに、このアンティーク サーバーの大きなポイントは、シルバープレートの品でありながら、メーカーズマークの判読および識別が可能で、ヴィクトリアンの有名メーカーの一つである「James Dixon & Son」の作であることが分かる点にあります。

ハ真二番目に見えるように、柄の裏面には四つの文字「JD&S」の刻印が並んでいて、これは「James Dixon & Son」のメーカー名です。 最後はラッパのマークで、メーカーのシンボルになっています。

4052 スターリングシルバー サーバーと一緒に求めたもので、柄先のデザインが同じであることがお分かりいただけると思います。 James Dixon & Sonのパターンブックにあるデザインの一つということになりましょう。 4052サーバーが1901年の作であることから、ハ真のサーバーも同じ頃の作であると推測されます。

メーカーの「James Dixon & Son」は1806年創業のシルバースミスで、家族的な経営を持ち味として、職人さんの中には、親、q、孫…と5世代にもわたり、ここで銀製品を作り続けた方もいらしたようです。 シェフィールドで創業後、順調に発展し、1873年にはロンドン進出を果たしました。 1900年頃にはロンドンのお店は5つに増えていました。 また1912年にはオーストラリアのシドニーにも支店を開いています。 1851年のロンドン万国迫莱・ノは多くの作品を出品したとの記録が残っており、その後20世紀初頭にかけて、海外での展覧会にも出展し、パリ、メルボルン、ミラノ等で名声を狽オました。 

銀工房は一般に、その創業がヴィクトリア期というケースが多いのですが、「James Dixon & Son」は創業1806年と、ジョージアンの時代にまで遡れる老舗シルバースミスで、評価の高いメーカーの一つと言ってよいでしょう。

この品が作られた頃の時代背景については、英国アンティーク情報欄にあります「14. Still Victorian」の解説記魔烽イ参考ください。 



No. 5140 オリジナルケース入り ピアストワーク スコティッシュ アール・ヌーボー シルバープレート サーバーセット
長さ 23.6cmcm、重さ 63g、最大幅 4.8cm、柄の最大厚み 6mm、透かし部分の横幅 1.6cm、ヴィクトリアン後期の英国製、オリジナルケース付、
オリジナルケースに収納されたシルバープレートのサーバーセットです。 優雅な透かし細工の美しさに惹かれるサーバーですが、ソ感もあって、しっかり出来たアンティークと思います。 一般に二本組みセットでは、同じデザインとなることが多いものですが、このセットは趣が異なる二本組みということで使い分けが可能なことから、より楽しめるアンティーク サーバーセットになっていると感じます。 

平らな柄先から柄元に向けて、柄の形状は次第に円柱状になっていき、最大直径は6ミリほどになります。 いかにもアール・ヌーボーなゆったり丸い曲線ラインの透かしは、鐡魔ナ糸鋸を使った細工で、断面には糸鋸の繊細なギザギザ跡が残っているのが分かります。 ・・引いた跡も繊細で、ルーペで詳細に調べてみると、細工のよい品であることが分かります。 鐡魔ナ糸鋸を引いていくのですから、職人さんの優れた技術と多くの時間がかかります。 現代のシルバースミスの方からお聞きしたのですが、当桙フ手間をかけた丁寧な仕魔ヘ、現代の労働コストが上昇した英国では、大変なお金がかかり、もはや出来ないとのこと。 

そもそもこれだけの仕魔ェ出来る職人さんが現代ではいなくなってしまった訳ですから、雰囲気のあるピアストワークを眺めているだけでもアンティークな気分に浸れます。 シルバープレートウェアの見方については、アンティーク情報欄 「10.エルキントンミのシルバープレート技術と明治新政府の岩倉g節団」の解説記魔烽イ参考ください。

また、アザミはスコットランドならではのデザインと思われますが、フランスのナンシー派もよく取り上げたモチーフでもあり、アール・ヌーボーの時代にはスコットランド スクールと呼ばれたアーティストも活躍していたことから、スコティッシュ アール・ヌーボーとアザミの繋がりは特に深かったと考えられます。

アザミのサーバーの裏面には、メーカーズマークの刻印があります。 そして、ケースの内側に付いているマークには「James Bonner & Sons、Silversmiths、Dunfermline」とありますが、この「Dunfermline」はスコットランドのエジンバラ北方にある街です。

アザミのデザインがスコットランドと関係の深いモチーフとなったのは、15世紀後半にスコットランド王ジェームスO世がアザミ(Thistle)をナショナル エンブレムとして採用して以来のことで既に400年以上の歴史があります。 そういえば、ロレーヌ地方の中心都sはアール・ヌーボーの発祥の地ナンシーですが、このナンシーsの紋章もアザミ(Thistle)です。





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