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スターリングシルバー アクセサリー 4


No. 20241 ピアストワーク スターリングシルバー ペンダントヘッド with ダブリン アセイオフィス ホールマーク SOLD
縦の長さ(留め具含む) 3.75cm、横の長さ 3.0cm、厚み 1.5mm、重さ 5g、1941年 ダブリン アセイオフィス、SOLD

丸に十字のデザインで、この品を求めた時の話では、クロスをイメージしているか、あるいはエデンの園をイメージしたものではないかと聞きました。 旧約聖書の『創世記』の記述によれば、エデンの園の中央には生命の樹と知恵の樹があり、さらには泉が湧き出して四方に流れていたとのこと。 

イギリス人の解釈ではそうなるのかと、興味深く思った次第でした。 と言うのは、私は初めこの品の「丸に十字」を見たとき、戦国大名の家紋に似たデザインがあったなと思ったもので。

ダブリン アセイオフィスの銀であることも珍しいでしょう。 裏面のホールマークは順にメーカーズマーク、ダブリンアセイオフィスでスターリングスタンダードを示すハイバーニア&ハープクラウンドマーク、そして1941年のデートレターです。 

アセイオフィスのダブリンはアイルランドの首都ですが、1919年にイギリスから独立するまでは、その歴史を同じくしてきた経緯があって、アイルランドのシルバーホールマーク制度は、イングリッシュ ホールマーク制度に準じています。

ピアストワーク スターリングシルバー ペンダントヘッド with ダブリン アセイオフィス ホールマーク


No. 20239 ブライトカット トリニティー モチーフ エドワーディアン スターリングシルバー ケルティック クロス ペンダントヘッド
縦の長さ(留め具含む) 5.0cm、横の長さ 3.4cm、最大厚み 2mm弱、重さ 8g、1902年 バーミンガム アセイオフィス

ブライトカットの彫刻が美しい銀のクロスで、ブリティッシュ ホールマークが刻印されたエドワーディアン シルバーであること、そしてトリニティー&ケルティック モチーフの面白さと、三拍子揃った見所の多いアンティーク シルバーと思います。

ソリッドなスターリングシルバーのクロスで、素材が厚めでしっかり出来ているのは好印象と思います。 クロスの中央が一段高くなった構造で、この辺りが最大厚みの2ミリ弱となっています。 ソリッド(solid)とは、このクロスがホロー(中空)構造ではなくて、中まですべてが銀の稠密構造であることを言います。

写真二番目にあるように、裏面に刻印されたブリティッシュ ホールマークを読み取ってみると、エドワーディアン初期の1902年の作と分かります。 今から120年ほど前の銀で、日露戦争前に日英同盟が結ばれた頃の品になり、かなり古いことがお分かりいただけましょう。 ホールマークは順にバーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1902年のデートレター、そしてメーカーズマークになります。

アーサー王物語の挿絵で見かけるような、このデザインは一般にケルティック クロスと呼ばれます。 丸に十字のデザインを特徴として、太陽とクロスの組み合わせを示しています。 

遠く歴史をたどりますと、このケルティック クロスのモニュメントは英国西部のコーンウォール地方からウェールズ、スコットランド西方諸島、そしてアイルランドに分布していて、千二百年以上前のケルト人によって建てられたものです。 今日的感覚では墓標のように思いますが、そうではなくて、ミーティング ポイントとして建立されたらしく、興味深く思います。

ケルティックとは「ケルト人の」という意味です。 英国史においてケルト系の人達とは、もともとのイギリス先住民で、民族大移動によって欧州大陸方面からノルマン系住民が流入して支配的な地位を占めるようになると、次第に辺境の地へ追いやられていった人たちです。 彼らが追われた辺境とは、スコットランド、ウェールズ、英国西部のコーンウォール、そしてアイルランド等でした。 とは言っても、支配と被支配という関係だけではなく、結局は婚姻などで入り混じって今日のイギリス人が出来あがっています。 ちなみにロンドンという地名やテムズ川の名前はケルトの名称だそうですし、今日の英国人は自分たちのことをブリトンと呼びますが、このブリトンとは元々ケルトの一部族の部族名でした。

イギリスにおけるケルト諸族の歴史については、英国アンティーク情報欄にあります「32. ウェルシュ ボーダーの Weobley村」の解説記事もご覧になってください。

それから、円卓の騎士のアーサー王は、コーンウォールで生まれたとされる伝説的なケルトの王様です。 アーサー王伝説については、「28. Tintagel アーサー王伝説の村」の記事もご参考まで。

また、写真のシルバークロスの場合には、クロスの四方に見える三つの尖がりも特徴的です。 これらはトリニティーを表象しています。 トリニティーとは、「the Father, the Son and the Holy Spirit(父なる神、子なるイエス・キリスト、そして聖霊)」の三者が一体であるとする三位一体説のことで、クロスに見える三つの尖がりが三者をあらわしていると言うわけです。 

オックスフォードやケンブリッジなど歴史の古い大学に行きますと、キングスカレッジやクイーンズカレッジなどの名前に加えて、トリニティーカレッジもおなじみです。 トリニティーという概念は、昔から重要な役割を果たして来たことがうかがい知れます。

もう一つのポイントと言えるのが、クロスの円形部分に見られる深めな彫りで、ブライトカットが施されており、光の反射が綺麗です。

ブライトカットは18世紀の終わり頃から、英国においてその最初の流行が始まりました。 ファセット(彫刻切面)に異なった角度をつけていくことによって、反射光が様々な方向に向かい、キラキラと光って見えることからブライトカットの呼び名があります。 この装飾的なブライトカット技術が初めて登場したのは1770年代でしたが、それは良質の鋼(はがね)が生産可能となってエングレービングツールの性能が向上したことによります。 

『私はキリスト教の信仰者ではありませんが、何故かクロスにとても惹かれます。』というお便りをいただきました。 

英吉利物屋ではアンティークのクロスを扱っておりますので、関心のある方から、そういうお話があるのは珍しいことではないかも知れません。 けれども、クロスに惹かれるという話はこれが初めてというわけでなく、多くの方からお聞きしてきましたし、私もそう感じることがあるので、なぜだろうかと考えたくなるのです。

英国アンティーク情報欄にあります「40. 何故かクロスにとても惹かれます。 その理由を英吉利物屋風に考えてみました。」もご覧いただければ幸いです。

ブライトカット トリニティー モチーフ エドワーディアン スターリングシルバー ケルティック クロス ペンダントヘッド


No.19113 スターリングシルバー ペンダントヘッド with ブリティッシュ シルバーホールマーク ライオンパサント&ロンドン レオパードヘッド
本体の縦 2.4cm、留め具を含む縦 3.0cm、横 1.5cm、厚さ 1mm、ライオンパサントの横幅 7.5mm、1977年 ロンドン アセイオフィス、
通常の銀製品よりも大きなホールマークがしっかりと刻印され、ブリティッシュ スターリングシルバー ホールマークの見本のような銀のペンダントヘッドです。 

デートレターから判読できる製作年は1977年で、ヴィクトリアンやエドワーディアンが多い英吉利物屋の扱い品としては、比較的近年の銀になりますが、それでも四十年に近い年撃ェ経っております。 年撃フ経過を考慮しても、コンディションの良好な品でありますことから、おそらくあまり使われることなく今に至っている銀製品と思います。

これまでも大切に扱われてきたようですが、こうして半世紀が経ち、一世紀が経っていくのだろうなと見ております。 

ホールマークは上から順にメーカーズマーク、ロンドン アセイオフィスのレオパード ヘッド マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1977年のデートレターになります。

英国シルバーホールマークのデザインそのものを楽しむ趣向のアクセサリーと言えましょう。 ライオンパサントは横幅 7.5ミリほどの大きさがあって、ブリティッシュホールマークしては、かなり大きなサイズになっています。

インゴット型ペンダントヘッドの派生系になりますが、横幅があって存在感の大きな純銀の板といった感じです。 ただし、インゴットのようにはかさばらないタイプで、身に着けるアクセサリーとしてはちょうどよさそうです。 

歴史と伝統に裏打ちされた話題性のある銀です。 ライオンパサントやロンドン レオパードヘッドのデザインそのものをめでる趣向は楽しいですし、十分に興味深いブリティッシュ シルバーと思います。 

ブリティッシュ ホールマークは銀の純度を保証し、製作年等を記録するという実用目的で、中世の時代に始まった制度です。 ライオンパサントやロンドン レオパードヘッドなど装飾性が高いこともあって、いつの頃からか、ホールマークのデザインそのものを楽しむ趣向のアクセサリーも作られるようになりました。 

上から三つ目にあるライオンの刻印は、英国製スターリングシルバーの銀純度を保証するマークになりますが、このライオンパサントの歴史について少し解説しておきましょう。 この歩きライオンのマークが初めて導入されたのは今から460年ほど前の1544年のことになります。 これは当档eューダー朝のヘンリー八世が行った低品位銀貨の鋳造と関係があります。 
歴史上どこの国でも財政が逼迫してくると、悪貨を鋳造することがひろく行われてきました。 日本の江戸時代にも同じようなことがあったと思います。 銀貨と銀器がほぼ同等な価値を持っていた昔の時代にあっては、お上の定める低品位銀貨の価値でもって、高品位な銀器と交換されてしまっては、損してしまうことになります。 そこでその銀器が92.5%の銀純度であることを保証するマークとして、ライオンパサントが導入されたわけです。 

イギリスのホールマーク制度については、英国アンティーク情報欄にあります「5.シルバーホールマークとジョージアンの国王たち」の解説記魔烽イ参考ください。

それから、このタイプの英国銀製品は、ほとんどが1970年代後半の作でありますが、ハ真の品もやはり1977年作ということで、やっぱりそうなんだよなあと感じるところです。

銀の歴史に関心があり、その一環として気になるのですが、イギリスではある時期に特定の銀製品が流行する歴史があったようで興味を惹かれます。 1900年前後の銀ボタン1930年代から十年ほどの銀グッドラックホースシュー、そして1970年代後半から十年ほどの銀インゴット型ペンダントヘッド。 ハ真の品にまつわる英国銀の知ッとして気に留めておかれるとよいでしょう。
スターリングシルバー ペンダントヘッド with ブリティッシュ シルバーホールマーク ライオンパサント&ロンドン レオパードヘッド


No. 18897 シルバー フレーム入り ブラック&ゴールド エナメルワーク ジョージ六世 ファージング コイン ペンダントヘッド SOLD
直径 2.65cm、最大縦長(留め具含む) 3.1cm、最大厚み 3mm、重さ 6g、ファージング コインは1943年鋳造、SOLD

英国のファージング コインにエナメルワークを施したペンダントヘッドです。 黒地のエナメルワークに、ジョージ六世の横顔と小鳥は金色エナメルです。 エナメルの反射光には奥行きが感じられて、光の加減でキラキラして綺麗です。 

ジョージ六世側のカバーの表面にややキズがありますが、 写真で見ても分からない程度ですし、ウェン(Wren)側は綺麗なので、よしといたしました。 ゴールドギルトされたシルバーフレームに入っているのもよいでしょう。 フレーム下部には素材の銀を示す「SILVER」の刻印があります。

ファージングという今では使われていない通貨単位の響きにノスタルジーを感じますし、昔の通貨制度を考えてみるよい材料になって、興味を惹かれます。

Farthing コインは四分の一ペンスに相当し、13世紀に初めて作られ、それから700年以上にわたって英国で使われてきた歴史がありますが、1960年に廃止となって、今ではもうありません。

デザインになっているのは ウェン(Wren) という鳥で、尾を高く上げる姿が特徴的です。 成長しても体長が10センチにも満たない、イギリスで最も小さな鳥として知られています。 おそらくファージングが小さな貨幣単位であることから、デザインに採用されたのでしょう。 

英吉利物屋をご贔屓いただいているお客様から、『ウェンという鳥、見たことがあるような、ないような・・』といただきました。 私と思うところが一緒だったので、ウェン(Wren)について、もう少し調べてみましたら、いろいろ分かってきました。 

まずこの鳥はイギリスにも日本にもいます。 小さくてけっこう動きが素早いので、じっくり見たことがある方は少ないかも知れませんが、山奥の渓流とかで声を聞いた経験は皆さんあると思います。 日本での名前はミソサザイ、鳴き声のいい鳥です。 野鳥好きな方は大勢いらっしゃるようで、ユーチューブで「ミソサザイ」と検索すると、たくさん出てきます。 鳴き声を聞くと、ああ聞いたことあるなと思われることでしょう。

英国の童謡(ナーサリーライム=マザーグース)でも有名な『誰が殺したクック・ロビン』に出てくるロビンという鳥がいますが、このロビンとウェンは夫婦だという考え方が、昔のイギリスにはあったようで、興味深く思っております。 そもそも別種ですから、科学的にはありえないのですが、ロビンが雄鳥、ウェンが雌鳥で夫婦と見られたようなのです。

ロビンはちょっと風変わりな鳥で、庭で芝刈りしておりますと、庭木の小枝やガーデンゲートにとまって人を見張るような挙動をします。 その本当の理由は、芝刈りすると地面から出てくるミミズなど捕ってやろうということらしいのですが、この庭はロビンの縄張りだとばかりに、人を見張る姿は滑稽でもあり、人懐っこい鳥なのかなあとも思うのです。

そして「王立園芸学協会」と「野生動物トラスト」による、庭で見かける生き物たちのお気に入りコンテストでは、ロビンは上位に入賞する人気の鳥でもあります。

そうすると、人気メロビンの奥さんであるウェンも、イギリスではそれなりの人気を持っていて、そんなことを背景にイギリス硬貨のデザインに選ばれたのか、などと考えております。

余談ながら、ナーサリーライムの韻を踏んだ歌詞は英語の初期教育によいらしく、言葉をようやくしゃべり始めた幼児がプレイグループという保育園で、真っ先に教えられるのがナーサーリーライムです。 「三つ子の魂」とでも言いましょうか、英語圏で育った人なら誰でも知っていて、口ずさめる童謡がナーサリーライムなのです。

小さな子供のうちに自然と身に付けてしまって、大きくなってから系統立てて学ぶものではないので、日本人の私たちにとってはちょっと厄介な代物でもあります。 暮らしのいろいろな場面で出会う機会はありますが、なかなかピンと来ないのです。

マザーグースの中でも有名な『誰が殺したクック・ロビン』は、映画や小説の中でもよく引用され、例えばその中の一つにヴァン・ダインの『僧正殺人事件』があります。 ところが、私の場合は、横溝正史の『獄門島』を読んで、「むざんやな冑の下のきりぎりす」にぞっと恐ろしさを感じても、『僧正殺人事件』に出てくる「誰が殺したクック・ロビン」に絡めた見立て殺人には、どうもピンとこないのです。

ナーサリーライムは英語文化の共通の基盤なのでしょうが、それが身に付いていない不自由を普段の暮らしの中でも時に感じる一場面です。 まあ、ゆっくり一つずつ身に付けていこうかなあと思います。 写真のファージング コイン ペンダントヘッドは、あらためて『誰が殺したクック・ロビン』を読んでみるきっかけになりました。

裏面の肖像は現女王エリザベス二世の父君にあたるジョージ六世です。 「王位を賭けた恋」で有名なエドワード八世が劇的な退位を遂げた後に、急遽、英国王になったのがジョージ六世でした。 ご本人も自分が国王向きなパーソナリティーであるとは思っていなかったようで、それまでに国王になる準備がまったく出来ていなかったこともあって、初めのうちは周囲からも大丈夫だろうかと心配されました。 

ところがその後の対ドイツ戦争中に、側近たちがバッキンガム宮殿からの疎開を進言したのに、それを拒んで、爆撃を受けるロンドンから執務を続けたことで、国民の人気が上がりました。 戦争中のロンドンはしばしばドイツの爆撃機が来たり、さらにはV1やV2と呼ばれるミサイルまでもが飛んでくる危険な状況でありました。 そんな中でロンドンにあって英国民を鼓舞し続けたジョージ六世の評価が上がったのは当然と言えば当然でしたが、さらには王妃や子供たちを大切にする理想的な家庭の夫であったことも、「良き王」として英国民の尊敬を集める理由となったのでした。

エナメルワークとは日本語で言うと「七宝焼き」のことで、金属にガラス釉薬を焼き付ける装飾技法です。 元々は古代エジプトに起源を持ちますが、奈良時代には日本にも伝来しました。 その後、七宝焼きは日本で技術的な発展を遂げ、ヴィクトリア時代の英国では、逆に日本の技術が大いに研究もされました。 このあたりの経緯は、「英国アンティーク情報」欄の「10.エルキントンミのシルバープレート技術と明治政府の使節団」後半に解説がありますので、ご参考まで。 

シルバー フレーム入り ブラック&ゴールド エナメルワーク ファージング コイン ペンダントヘッド


No.18021 スターリングシルバー ハート と ヴィクトリアン キー ペンダントヘッド
ハートの横幅 2.0cm、ハートの最大厚み 1.5mm、ヴィクトリアン キーの長さ 3.2cm、全体の重さ 7g、

ヴィクトリアン キーにスターリングシルバー ハートのペンダントヘッドです。 

『ハートをあける鍵』、桙ノ見かける組み合わせです。

銀のハートには素材のスターリングシルバーを示lA925」刻印があります。

スターリングシルバー ハート と ヴィクトリアン キー ペンダントヘッド




No. 19001 一粒ムーンストーン & 透かし細工 スターリングシルバー ペンダントヘッド SOLD
長さ 3.1cm、ムーンストーンの直径 5mm、銀透かし飾りの長さ 2.2cm、銀透かし飾りの最大直径 8mm、SOLD
一粒ムーンストーンと銀の透かし装飾ペンダントヘッドです。 ホールマークはありませんが、素材は全て、先端の円環にいたるまで、スターリングシルバーで間違いありません。 

ドーム状に丸く盛り上がったカボションカットであることから、薄明の頃のみならず、明るいところでもムーンストーン特有の青白い光彩がよく出ます。

ムーンストーンは石の奥から輝くように見える青白い光が印象的で、航海の安全をもたらす「旅のお守り」とされてきたと言われるのもワける気がします。 この石は薄明の頃、つまり夕暮れ時や日の出前の天空がうす明るい状況で、その輝きが最も美しいように思います。 この程度の明るさだと、青みがかった白いほのかな光彩が一番引き立って見えるようなのです。 

ムーンストーンの「blue or white sheen(青白い光彩)」に魅せられて調べてみたのですが、この独特な輝きはムーンストーン内部の層状構造がもたらすのだそうです。 この石の内部は「albite(曹長石)」と「orthoclase(正長石)」が交互に層をなしていて、albite(曹長石)の層は青い光を反射し、orthoclase(正長石)の層は白い光を反射します。 外から見ると、この二つの輝きがミックスされて、石の奥からこぼれてくるように見える印象的な青白い光彩が生み出されると言うわけなのです。

あるお客様は次のように言っておられたので、ご紹介させていただきましょう。
『先日いただいたムーンストーンリングは、夜道で喧セかりを含むと、うす紫色に輝いています。』
一粒ムーンストーン & 透かし細工 スターリングシルバー ペンダントヘッド



No. 19151 スターリングシルバー ウォッチ チェーン SOLD
長さ(バーからループ状留め具まで) 14.7cm、重さ 6g、バーの長さ 2.1cm、二連チェーン部分の長さ(留め具含む) 5.6cm、丸飾りの直径 2.8cm、SOLD

小振りなチェーンですが、二連チェーン部分の飾りが美しく、全体として細工のよいアンティークと感じます。 バーにはスターリングシルバーを示す「925」刻印があります。 また、ループ状の留め具にもスターリングシルバーを示す「925」刻印があります。

ウォッチチェーン本来の用途に使う場合には、チョッキのボタン穴にバーを差し込んで、梃v本体を横にあるポケットに入れて、チェーン本体が横長に見えるように身に着けたものです。

もちろん、梃vを付ける道具でありますが、仮に時計を付けなくても、昔風にチェーンを横渡しにして服装の装飾にしてみるのもアンティークな雰囲気が楽しいと思います。

デートレターはありませんが、飾り部分やチェーンの様q、そして全体の構成から見て、ヴィクトリアン終り頃からエドワーディアン頃に作られたスターリングシルバーでありましょう。

先端のループ状留め具の仕組みについてご質問がありましたので、説明させていただきます。 この品はつくりが良いので、隙間がわずかで見えにくいかも知れませんが、ループの下部に斜めに切れ込みが入っているのが分かるかと思います。 この留め金の付け根部分にバネが仕込まれていて、外向きに押す力が働き、開閉が出来る仕掛けになっています。

アンティークハンターの立場から言いますと、このバネd掛けが壊れた品がけっこうありますので、往桙フままに良好なコンディションの品が見つかると嬉しいものなのです。
スターリングシルバー ウォッチ チェーン


No. 19114 銀のフレーム入り ヴィクトリアン アンティーク スタンプ (ヴィクトリア女王 ペニー スタンプ) with ブリティッシュ ホールマーク
スターリングシルバーフレームの縦 2.6cm、横 2.2cm、厚み 1.5mm、全体の重さ 10g、ペニー切手はヴィクトリアン後期、銀枠は1979年 バーミンガム アセイオフィス、
ヴィクトリア女王のペニースタンプ、今から百数十年前に使われていた切手です。 銀フレームの厚みは1.5ミリ、裏面には写真二番目に見えるように、lつのブリティッシュ ホールマークが、どれもしっかりと刻印されているのもよいでしょう。 表側はセルロイドカバーで切手が保護されています。 

横顔はクィーン・ヴィクトリア痰ゥりし頃の姿です。 英国アンティーク情報欄にあります以下の記魔烽イ参考まで。 Still Victorian (百年ほど前のイギリスはどんな様qであったのか?)

ヴィクトリア梠繧フ英国切手がスターリングシルバーのフレームに収められた趣向の品です。 もともとペンダントヘッドとして作られた可能性が高いですが、スターリングシルバーのフレームは高級ですし、銀の額縁に入ったヴィクトリアン アンティーク スタンプといった方が適切であるような気がします。

ハ真二番目に見えるホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガムアセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1979年のデートレターです。

イギリスは世界で初めて郵便切手を考案した国で、ヴィクトリア梠繧フ1840年に発行された世界最古の切手は、Penny Blackと呼ばれるヴィクトリア女王の横顔が描かれた切手でした。 ちなみに、切手はイギリスの発明品なので、英国の切手には現在でも国名表ヲがありません。 一般には、国際機関の万国郵便連合によって、世界の国々の切手は発行国の名前を表ヲするよう義務付けられています。 ところが、イギリスは元祖スタンプ発明国ということで、国名表ヲをしなくてよいという特権が与えられているのです。

このあたりの経緯について、英国郵便舶ィ館のホームページに説明がありました。

Britain's role in innovating this idea is still recognised today. British stamps are identified only by the head of the reigning monarch, and not by carrying the name of the country. Britain is the only nation accorded this privilege by the Universal Postal Union (the international organisation for the coordination of mail services).

 「only」と太字で強調されているところに、ご本家の誇りが感じられて、興味深く読みました。

The British Postal Museum
http://postalheritage.org.uk/history/stamps

рフ手元にはイギリス切手ガイドブックがあり、全部で二百ページ余の中身にはイギリスで発行された切手が年代順に掲載されています。 その初めにはもちろんPenny Blackが掲載されているわけですが、ハ真のヴィクトリア女王 ペニー スタンプもごく初めの頃の切手であって、英国スタンプjにおいて、なかなかに古いものであることが実感されます。 

『The Victorian House(Judith Flanders著)』という本によると、ヴィクトリア梠繧フイギリスにおいては、ものすごい数のポストカードが行き来していたようです。 当桙フイギリス都s部では、郵便配達が一日に五、六回に及んでいました。 職場で働く旦那さんが、ランチタイムの頃に、奥様宛に「今日の帰宅は午後六桙フ予定です。 Love」とか書いてポストカードを送れば、夕方までに届くという状況だったのです。

電話が広く普及する前のことで、多くの人たちにとって、ちょっとした用魔伝える手段として、郵便システムがこれほどに発達していたのです。 ヴィクトリア梠繧ナもまだ前期にあたる1851年の新聞『The Times』に掲載された投書の例がありました。 それによると、ロンドンで午後一時半に投函された手紙が、その日の午後四桙ノなっても、3キロ離れた宛先に届かなかったという苦情だったのです。 逆に言うと、当桙フロンドンではそれが当たり前だったわけで、百五十年前のイギリス郵便、恐るべしだったのです。

昔のポストオフィスは朝早くから夜遅くまでやっていました。 シャーロック・ホームズの探偵小説の中でも、夜遅くに電報を打つ場面があったと思います。 さらに、名探偵ポワロの時代、というと1930年代のロンドンですが、郵便配達の最終は午後十桙ナした。 午後九時半の消印というポストカードも今に残っていて驚きます。  

デイビット・スーシェ蜑奄フポワロシリーズにある『The ABC Murders』を見ていましたら、ポワロとヘイスティングスが夕食中に、その日最終の郵便配達があって、レターの開封に食沫pのナイフを使う場面がありました。 このデイビット・スーシェのポワロシリーズは、1930年代の英国が舞台に設定されており、ディテールにこだわって見ていくと、いろいろとアンティークを楽しむ上での発見があります。 急ぎの手紙でもナイフがそばにあれば、ナイフを手にするのだなあとか。 また、そもそも、この郵便の配達はかなり夜遅くに来ていることも興味深く見ました。 原作で確認してみましたら、「It was on Friday that ABC's third letter came.  Evening post arrived about ten o'clock. 」とありました。 当桙ヘ一日のうちに何度も郵便配達があって、最終便は夜の十桙ノ配達があったなんて、ちょっと驚きです。

ハ真二番目で見て、銀板の下方に見える刻印のうち、ライオンの歩き姿の刻印が、英国製スターリングシルバーの銀純度を保証するマークになり、重要な刻印です。 このライオンパサントの歴史について少し解説しておきましょう。 

横歩きライオンのマークが初めて導入されたのは今から470年ほど前の1544年のことになります。 これは当档eューダー朝のヘンリー八世が行った低品位銀貨の鋳造と関係があります。 歴史上どこの国でも財政が逼迫してくると、悪貨を鋳造することがひろく行われてきました。 日本の江戸時代にも同じようなことがあったと思います。 

銀貨と銀器がほぼ同等な価値を持っていた昔の時代にあっては、お上の定める低品位銀貨の価値でもって、高品位な銀器と交換されてしまっては、損してしまうことになります。 そこでその銀器が92.5%の銀純度であることを保証するマークとして、ライオンパサントが導入されたわけです。 

歴史や伝統に格別なこだわりを持つイギリス人は、ライオンパサント(=横歩きライオンの刻印)にも特別な愛着があって、五百年の長きにわたって、この刻印を使い続けて今日に到っております。

銀のフレーム入り ヴィクトリアン アンティーク スタンプ (ヴィクトリア女王 ペニー スタンプ) with ブリティッシュ ホールマーク




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