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No. 19114 銀のフレーム入り ヴィクトリアン アンティーク スタンプ (ヴィクトリア女王 ペニー スタンプ) with ブリティッシュ ホールマーク
スターリングシルバーフレームの縦 2.6cm、横 2.2cm、厚み 1.5mm、全体の重さ 10g、ペニー切手はヴィクトリアン後期、銀枠は1979年 バーミンガム アセイオフィス、11,800円

ヴィクトリア女王のペニースタンプ、今から百数十年前に使われていた切手です。 銀フレームの厚みは1.5ミリ、裏面には写真二番目に見えるように、lつのブリティッシュ ホールマークが、どれもしっかりと刻印されているのもよいでしょう。 表側はセルロイドカバーで切手が保護されています。 

横顔はクィーン・ヴィクトリア痰ゥりし頃の姿です。 英国アンティーク情報欄にあります以下の記魔烽イ参考まで。 Still Victorian (百年ほど前のイギリスはどんな様qであったのか?)

ヴィクトリア梠繧フ英国切手がスターリングシルバーのフレームに収められた趣向の品です。 もともとペンダントヘッドとして作られた可能性が高いですが、スターリングシルバーのフレームは高級ですし、銀の額縁に入ったヴィクトリアン アンティーク スタンプといった方が適切であるような気がします。

ハ真二番目に見えるホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガムアセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1979年のデートレターです。

イギリスは世界で初めて郵便切手を考案した国で、ヴィクトリア梠繧フ1840年に発行された世界最古の切手は、Penny Blackと呼ばれるヴィクトリア女王の横顔が描かれた切手でした。 ちなみに、切手はイギリスの発明品なので、英国の切手には現在でも国名表ヲがありません。 一般には、国際機関の万国郵便連合によって、世界の国々の切手は発行国の名前を表ヲするよう義務付けられています。 ところが、イギリスは元祖スタンプ発明国ということで、国名表ヲをしなくてよいという特権が与えられているのです。

このあたりの経緯について、英国郵便舶ィ館のホームページに説明がありました。

Britain's role in innovating this idea is still recognised today. British stamps are identified only by the head of the reigning monarch, and not by carrying the name of the country. Britain is the only nation accorded this privilege by the Universal Postal Union (the international organisation for the coordination of mail services).

 「only」と太字で強調されているところに、ご本家の誇りが感じられて、興味深く読みました。

The British Postal Museum
http://postalheritage.org.uk/history/stamps

рフ手元にはイギリス切手ガイドブックがあり、全部で二百ページ余の中身にはイギリスで発行された切手が年代順に掲載されています。 その初めにはもちろんPenny Blackが掲載されているわけですが、ハ真のヴィクトリア女王 ペニー スタンプもごく初めの頃の切手であって、英国スタンプjにおいて、なかなかに古いものであることが実感されます。 

『The Victorian House(Judith Flanders著)』という本によると、ヴィクトリア梠繧フイギリスにおいては、ものすごい数のポストカードが行き来していたようです。 当桙フイギリス都s部では、郵便配達が一日に五、六回に及んでいました。 職場で働く旦那さんが、ランチタイムの頃に、奥様宛に「今日の帰宅は午後六桙フ予定です。 Love」とか書いてポストカードを送れば、夕方までに届くという状況だったのです。

電話が広く普及する前のことで、多くの人たちにとって、ちょっとした用魔伝える手段として、郵便システムがこれほどに発達していたのです。 ヴィクトリア梠繧ナもまだ前期にあたる1851年の新聞『The Times』に掲載された投書の例がありました。 それによると、ロンドンで午後一時半に投函された手紙が、その日の午後四桙ノなっても、3キロ離れた宛先に届かなかったという苦情だったのです。 逆に言うと、当桙フロンドンではそれが当たり前だったわけで、百五十年前のイギリス郵便、恐るべしだったのです。

昔のポストオフィスは朝早くから夜遅くまでやっていました。 シャーロック・ホームズの探偵小説の中でも、夜遅くに電報を打つ場面があったと思います。 さらに、名探偵ポワロの時代、というと1930年代のロンドンですが、郵便配達の最終は午後十桙ナした。 午後九時半の消印というポストカードも今に残っていて驚きます。  

デイビット・スーシェ蜑奄フポワロシリーズにある『The ABC Murders』を見ていましたら、ポワロとヘイスティングスが夕食中に、その日最終の郵便配達があって、レターの開封に食沫pのナイフを使う場面がありました。 このデイビット・スーシェのポワロシリーズは、1930年代の英国が舞台に設定されており、ディテールにこだわって見ていくと、いろいろとアンティークを楽しむ上での発見があります。 急ぎの手紙でもナイフがそばにあれば、ナイフを手にするのだなあとか。 また、そもそも、この郵便の配達はかなり夜遅くに来ていることも興味深く見ました。 原作で確認してみましたら、「It was on Friday that ABC's third letter came.  Evening post arrived about ten o'clock. 」とありました。 当桙ヘ一日のうちに何度も郵便配達があって、最終便は夜の十桙ノ配達があったなんて、ちょっと驚きです。

ハ真二番目で見て、銀板の下方に見える刻印のうち、ライオンの歩き姿の刻印が、英国製スターリングシルバーの銀純度を保証するマークになり、重要な刻印です。 このライオンパサントの歴史について少し解説しておきましょう。 

横歩きライオンのマークが初めて導入されたのは今から470年ほど前の1544年のことになります。 これは当档eューダー朝のヘンリー八世が行った低品位銀貨の鋳造と関係があります。 歴史上どこの国でも財政が逼迫してくると、悪貨を鋳造することがひろく行われてきました。 日本の江戸時代にも同じようなことがあったと思います。 

銀貨と銀器がほぼ同等な価値を持っていた昔の時代にあっては、お上の定める低品位銀貨の価値でもって、高品位な銀器と交換されてしまっては、損してしまうことになります。 そこでその銀器が92.5%の銀純度であることを保証するマークとして、ライオンパサントが導入されたわけです。 

歴史や伝統に格別なこだわりを持つイギリス人は、ライオンパサント(=横歩きライオンの刻印)にも特別な愛着があって、五百年の長きにわたって、この刻印を使い続けて今日に到っております。

銀のフレーム入り ヴィクトリアン アンティーク スタンプ (ヴィクトリア女王 ペニー スタンプ) with ブリティッシュ ホールマーク




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