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アンティーク新着品 その2

No. 20016 スターリングシルバー サラダ サーバー with ピアストワーク
長さ 21.4cm、重さ 54g、ボール部分の長さ 7.7cm、最大幅 4.6cm、深さ 1.2cm、柄の最大幅 2.8cm、柄の最大厚み 2.5mm、1943年 バーミンガム、二万七千円

今から七十年以上前に作られたスターリングシルバーのサービングスプーンで、元々サイズの大きなシルバーですが、透かし柄部分も大きめで、迫力のある仕上がりになっています。 柄元の方は最大で2.5ミリほどの厚みがあります。 ピアストワークが施されたあたりも2ミリ弱の厚みがあって、透かしを切り出していく作業には時間と労力がかかったと思います。 

ピアストワークは手仕事で、糸鋸を引いたギザギザ跡が残っています。 ルーペを使って詳細に調べてみると、糸鋸を引いた跡も繊細で、細工のよい品であることが分かります。 手仕事で糸鋸を引いていくのですから、職人さんの優れた技術と多くの時間がかかります。 

現代のシルバースミスの方からお聞きしたことがありますが、作業にかなりの時間を要するこうした透かし細工は、現代の労働コストが上昇した英国では、大変なお金がかかり、もはや出来ないとのことでした。 そして、そもそもこれだけの技術を持った職人さんが現代ではいなくなっているのです。 

写真三番目に見えるように、柄の裏面にはブリティッシュ ホールマークがしっかり深く刻印されているのもよいでしょう。 ホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1943年のデートレターになります。

写真のタイプのシルバーウェアのことを、イギリスではサラダ サーバーと呼ばれます。 英国アンティーク シルバーウェアの参考書に記述があったので、写真四番目でご紹介しています。

サラダ サーバーは1750年頃からイギリスで作られるようになりました。 写真四番目で右側に見えているのは、18世紀後半 ジョージ三世の頃のオールドイングリッシュ パターン サラダサーバーです。 写真左側に見えるのはやはりオールド イングリッシュ パターンのサラダサーバーで、こちらは19世紀の作になります。

この品が作られた1943年は第二次大戦の最中になります。 英国は戦勝国とはなったものの、大変な時期であったことは間違いありません。 ロンドンはドイツから弾道ミサイルの攻撃を受けたり、爆撃機による空襲も頻繁にありました。 私の住む町はロンドンの北の郊外で爆撃の目標にはならなかったようですが、近所のお年寄りの話では、ロンドンを空襲した帰りの爆撃機が、残った爆弾を燃料節約の為に落としていくコースに当たっていて、怖かったとのこと。 

とは言うものの、写真のようなピアストワークの素晴しい不要不急品を作っていたとは、当時のイギリスは結構余裕もあったんだなあ、と思うのです。

スターリングシルバー サラダ サーバー with ピアストワーク

No. 20086 エドワーディアン スターリングシルバー 植物文様 ウェーブパターン & ブライトカット ティースプーン
長さ 11.0cm、重さ 13g、ボール部分の長さ 3.5cm、最大幅 2.3cm、ボールの深さ 6.5mm、柄の最大幅 1.1cm、1913年 シェフィールド、八千円(2本あります-->1本あります)

百年以上前に作られた銀のスプーンで、手彫りの装飾が見事な品と思います。

植物文様 ウェーブパターンの基本デザインは、深めなタッチで彫られています。 その背景に色合いが濃く見える部分は微細な彫刻で影を付けた細工です。 波模様モチーフには、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)という意味合いが象徴されており、ヴィクトリアンからエドワーディアンの頃に好まれたクリスチャンモチーフのデザインです。

柄元に向かってのブライトカットは光の反射が綺麗です。 ブライトカットは18世紀の終わり頃から、英国においてその最初の流行が始まりました。 ファセット(彫刻切面)に異なった角度をつけていくことによって、反射光が様々な方向に向かい、キラキラと光って見えることからブライトカットの呼び名があります。 この装飾的なブライトカット技術が初めて登場したのは1770年代でしたが、それは良質の鋼(はがね)が生産可能となってエングレービングツールの性能が向上したことによります。

英国でアンティークという言葉を厳密な意味で使うと、百年以上の時を経た品物を指します、そして百年もので素晴らしいアンティークはそうはないものです。 この品はもうすでに ‘アンティーク’になっている古さで、時の流れを感じさせてくれますし、ほぼ未使用と思われるコンディションの良さもポイントになっています。

エドワーディアン スターリングシルバー 植物文様 ウェーブパターン & ブライトカット ティースプーン


No. 20056 ヴィクトリアン スターリングシルバー ヴェスタ
縦 3.9cm、横(留め具含まず) 3.2cm、厚み 1.1cm、重さ 18g、1899年 バーミンガム アセイオフィス、二万五千円
写真の品はヴェスタと言って、スターリングシルバーのマッチケースです、スワンマッチという特別なマッチを入れて使います。 小花や葉っぱの植物文様やウェーブパターンのエングレービングが素晴らしく、背景部分の彫刻も繊細そのものと言えましょう。 スワンマッチの長さを切り揃えて収納する手間がかかりますが、そうした少しの世話というのがまたアンティークを扱う楽しみとも思うのです。

写真一番目で見て、中央に盾状部分がありますが、ここは本来ですとイニシャルなど刻むスペースです。 何も刻まれていない状態ですので、新しいオーナーの方がネームを入れることも出来るでしょう。

縦の長さが 3.9センチあって、持ちはかりは18グラムの銀ですので、いつも持ち歩く銀としては、しっかりぎゅっとした銀塊の風情を醸しております。 しかし、ヴェスタとしては、小振りな銀であり、スモールサイズの銀製ヴェスタはあまり見かけないことから、レアものアンティーク シルバーと言ってよいでしょう。

両面に施された手彫りの彫刻レベルは素晴らしく、百年以上前の銀職人さんの匠の技が堪能できる、そんなヴィクトリアーナの銀であります。 

クイーン・ヴィクトリアが若干18歳の若さで英国王位を継承したのは1837年のことで、この年から1900年までの64年間がヴィクトリア時代にあたります。ヴィクトリア女王は在位期間が長かったことと、その時代は英国の国力が格段に伸張した時期と重なっていた為に、イギリスの中でも特にポピュラーな国王となりました。アンティークの分野にあっても、この時代の物品を指すヴィクトリアーナ(Victoriana)という用語もあって、ヴィクトリア時代の品物を専門に集めるコレクタターが大勢いるわけなのです。

スワンマッチはそのまま入れると、ちょっと長いので、3ミリほど切り揃えが必要で、収納できるマッチは十数本です。こういう世話は、身の周り品として面倒ではないかと思われるかも知れませんし、マッチの切り揃えは、無駄な時間の使い方のようにも思えますが、またそれが楽しくもあります。ほっと一息できるときに、アンティークと一緒にゆっくり時間を過ごしてみる、そういう昔道具ではないかなと思っております。 

マッチを入れて、ヴェスタを振るとシャカシャカと音がして気分がいいし、彫刻が綺麗な一級品、かわいらしい銀製ボックスです。エングレービングが美しい品なので、見ているだけで楽しく、そして百年以上前のアンティークになりますが、今でも実用に問題なしです。ヴェスタのエングレービングにもいろいろありますが、この品の彫刻の繊細さはかなりレベルが高いと思います。 

蓋を開けると、ブリティッシュ ホールマークが刻印されているのが分かります。ホールマークは順にメーカーズマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1899年のデートレター、そしてバーミンガム アセイオフィスのアンカーマークになります。 

深めなタッチで彫られた植物文様やウェーブの背景に影のように見える部分は、1ミリ間隔に何本もの細かさで彫刻線を引いた仕事です。それがほぼ全面にわたって施されている訳で、時間と手間のかかったアンティークであることが分かります。ルーペを使って鑑賞いただくと当時の限界的な手仕事のレベルの高さに驚かれると思います。

スワンマッチはマッチ箱で擦るのではなく、映画などで見たことがあると思いますが、靴の裏などザラザラしたところに擦りつけて発火させるマッチで、日本ではロウマッチとも呼ばれます。ヴェスタの底はギザギザになっているので、スワンマッチならこのギザギザ底での摩擦で火がつくのです。

私はタバコは吸いませんが、アンティーク ランプやキャンドルの灯火を見ていると落ち着いた気分になれるので、これが日課のようになっていて、灯を入れるにはやはりヴェスタがよろしくて、そのため必需品になっています。また、ロウマッチをシュッと擦ると映画の主人公みたいな気分にもなれるので、何は無くとも火をつけてみたりもします(少し変ですが。)。 

以前にヴェスタをお買い上げいただいたお客様からは、「アクセサリーとして使用しますが、スワンマッチを収納させておいてサプライズを楽しもうと考えています。」ということで、タバコ以外の使い途という点で私と同じだったのは嬉しく思いました。

スワンマッチは英国では簡単に手に入ります。 ニュース エージェントやスーパーマーケットでも売っていることからして、愛好家が多いのだろうと思います。スワンマッチの箱には「since 1883」とありますので、ヴィクトリアン以来の伝統というわけです。

日本でスワンマッチを入手する方法について、お客様から以下の情報をいただきましたので、ご参考ください。
『畑様
仕事におわれてメールチェックが遅れましてすいませんでした。スワンマッチですが、兼松日産農林というマッチ会社が日本に輸入しております。そこはマッチ愛好家のホームページを持っていて、マッチ取扱店の案内や通信販売も行っています。アドレスはhttp://www.nostalgia.co.jpです。
東京都内に販売店があるので都内の方は直接買いに行くのもいいと思います。私も行ってみましたが、いろんなマッチがあって楽しかったですよ。店の主人と話をしてみると意外とマッチ愛好家と言うのは多いようです。愛好家が増えれば入手しやすくなると思うので宣伝どうぞよろしくお願いします。(笑)
新潟は夏から冬へまっしぐらと言う感じで、日に日に寒くなっております。晩酌の酒が、焼酎の水割りからお湯割に変わるのももうすぐでしょう。それではまた』

いつも英吉利物屋をご贔屓いただくお客様からの最新情報によりますと、兼松日産農林のマッチ部に問い合わせたところ、スワンマッチが販売終了になっているそうです。イギリスではどこでも手に入るようなマッチでありますことから、日本の販売店が入手することも難しいことではないように思います。日本でもどこかで取り扱いがあるよう願っています。国際郵便ではマッチをお送りすることは出来ませんが、スワンマッチの画像もご参考まで。
ヴィクトリアン スターリングシルバー ヴェスタ(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)ヴィクトリアン スターリングシルバー ヴェスタ(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)



No. 20085 『LOOK FORWARD (前を見よ)』 スターリングシルバー ティースプーン with ブリティッシュ シルバー ホールマーク
長さ 10.9cm、重さ 14g、ボール部分の長さ 3.5cm、柄先の飾り直径 1.9cm、1922年 シェフィールド アセイオフィス、一本 五千円 (5本あります。)

今から百年近く前に作られたスターリングシルバーのティースプーンです。 かなりな古さの銀ではありますが、コンディションがよろしくて、綺麗なアンティーク シルバーと感じます。 同様なタイプの銀スプーンがあと五本あります。

柄先の飾り部分は直径は2センチほどありゴージャスな雰囲気に仕上げっています。 この飾り部分の大きさもあって、銀が多めに使われていることから、持ちはかりは14グラムと、けっこうな銀の重さになっているようです。

英国ライフル協会の関連アンティークと思われ、ハンドル表側の中ほどには『LOOK FORWARD (前を見よ)』という言葉のレリーフがあります。 「LOOK FORWARD」というポジティブな言葉の響きに好感が持てました。 

写真三番目に見えるように、ボール裏面には四つのブリティッシュ ホールマークが刻印されています。 ホールマークは順にメーカーズマーク、シェフィールド アセイオフィスの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そしてデートレターです。 

それから、柄の裏面に見える数字はデザイン登録の番号で、「RD No. 502958」とあります。 イギリスのパテントオフィスに登録して、特許を取ったことが示されています。

写真のアンティーク シルバーの作り手が、このデザインをパテント登録オフィスに持ち込んで、わざわざ特許申請をしていることから考えても、ほぼ一世紀の昔に、自信を持って世に送り出した意匠の一つだったろうと理解できます。

写真の品の場合はブリティッシュ シルバーホールマークの刻印がありますので、製作年の特定が出来るわけですが、このデザイン登録番号をたどっていっても、やはり1922年から数年前の登録年にたどり着けるはずです。 このアンティーク シルバーには製作年を示す手掛かりが多く残されており、こういうことが可能なのは、過去資料の整っている英国アンティークならではの面白さの一つでありましょう。

英国でアンティークという言葉を厳密な意味で使うと、百年以上の時を経た品物を指します、そして百年もので素晴らしいアンティークはそうはないものです。 この品はもうすぐ‘アンティーク’になろうという古さで、時の流れを感じさせてくれますし、ほぼ未使用と思われるコンディションの良さもポイントになっています。 気に入った古いものを使っていくうちに、自分の手元で‘アンティーク’になっていくことはコレクターの喜びとも言え、このシルバースプーンにはそんな楽しみ方もあろうかと思います。

『LOOK FORWARD (前を見よ)』 スターリングシルバー ティースプーン with ブリティッシュ シルバー ホールマーク(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)『LOOK FORWARD (前を見よ)』 スターリングシルバー ティースプーン with ブリティッシュ シルバー ホールマーク(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No.20075 小振り ブリティッシュ シルバー ホールマーク装飾 スターリングシルバー インゴット ペンダントヘッド
インゴット本体の縦(留め具含まず)1.8 cm、横の長さ 0.9 cm、厚み 2.5 mm、重さ 4 g、ライオンパサントの横幅 3 mm、1977年 ロンドン アセイオフィス、一万一千円

かなり小振りなスターリングシルバーのインゴット型ペンダントヘッドです。銀好きな為でしょうか、私はこういうシルバーアクセサリーを見ていると楽しい気分になります。 

ホールマークは順にメーカーズマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、ロンドン レオパードヘッド、そして1977年のデートレターになります。

ブリティッシュ ホールマークは銀の純度を保証し、製作年等を記録するという実用目的で、中世の時代に始まった制度ですが、ライオンマークやロンドン レオパードマークなど装飾性が高いこともあって、いつの頃からか、ホールマークのデザインそのものを楽しむ趣向のアクセサリーも作られるようになりました。 

左から二つ目にあるライオンの刻印は、英国製スターリングシルバーの銀純度を保証するマークになりますが、このライオンパサントの歴史について少し解説しておきましょう。 

この歩きライオンのマークが初めて導入されたのは今から五百年ほど前の1544年のことになります。これは当時チューダー朝のヘンリー八世が行った低品位銀貨の鋳造と関係があります。 

歴史上どこの国でも財政が逼迫してくると、悪貨を鋳造することがひろく行われてきました。日本の江戸時代にも同じようなことがあったと思います。銀貨と銀器がほぼ同等な価値を持っていた昔の時代にあっては、お上の定める低品位銀貨の価値でもって、高品位な銀器と交換されてしまっては、損してしまうことになります。そこでその銀器が92.5%の銀純度であることを保証するマークとして、ライオンパサントが導入されたわけです。 

それから、インゴットとは一般に金塊や銀塊を指します。余談ながら、イギリスの中央銀行であるイングランド銀行へ見学に行くと、正真正銘の金の延べ棒を持たせてもらえます。 透明な硬質プラスチックケースの両サイドに手を入れる穴があって、中に鎮座している金の延べ棒様を触ったり、持ち上げたりしていいようになっているのです。 

ところがこれが半端なく重いので、びっくりします。女性では持ち上げるのは難しいでしょう。男性でも両足を踏ん張って、しっかり腰をすえて、両手でやっと持ち上がるぐらいな感じです。

ゴールドは世の中にある物質の中でも最大比重の金属です。それは頭では分かっているのですが、実際にどういうことかというと、金塊が目の前にあったとき、見た感じの重さと比べて、実際にはその何倍もの重さがあるということなのです。 

映画 『ダイ・ハード3』は、テロリスト達が連邦準備銀行の地下金庫から金の延べ棒を強奪する話で、彼らがやすやすと金塊を手にして運んでいる様子が描かれていました。如何に鍛え上げられた屈強なテロリストと云えども、そう簡単には金の延べ棒を持ち運べないとはずと言うのが、私の印象でした。

小振り ブリティッシュ シルバー ホールマーク装飾 スターリングシルバー インゴット ペンダントヘッド(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)小振り ブリティッシュ シルバー ホールマーク装飾 スターリングシルバー インゴット ペンダントヘッド(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No.20038 革張りケース入り マザー オブ パール オペラグラス
伸ばした長さ 5.6cm、縮めた長さ 4.7cm、横幅 10.4cm、鏡筒部の最大外直径 3.8cm、対物レンズ直径 2.6cm、接眼レンズ直径 1.35cm、本体の重さ 155g、1900年前後の品、二万四千円

マザーオブ パールという素材はミルクホワイトの輝きが内側からこぼれてくるようで、光に当たると見えてくるうっすらとした虹色の輝きが綺麗です。 

マザー オブ パールの品をお買い上げいただいたお客様から、次のようなお便りをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
『取手の白蝶貝のうっすらとした輝きがとても綺麗です。 まるで、嵐が来る前の空のようだと思いました。 上空を凄い速さで白い雲が流れていく中、時折、空全体がぱあっと明るくなる様子を髣髴とさせます。』

イギリスは一日の中でもお天気の移り変わりが激しくて、さっきまで晴れていたかと思うと、一転してにわかに雲が天を覆うことも多く、お客様からの文章にあったような光景をしばしば目にいたします。 なるほどと、マザーオブパールをとてもよく形容しているように思いました。

マザー オブ パールのオペラグラスでかなりの芸術品と思います。 飾っておいても美しく、楽しめるアンティークなオペラグラスですが、ピント合わせの操作もスムーズで実用上もよい品です。 

写真二番目に見えるように、接眼部にもマザー オブ パールが入っていて綺麗です。

観劇の季節になれば、お手元にアンティーク オペラグラスがあると楽しみも増えましょう。 また、私は自然観察用にもオペラグラスを使っています。 ちょっと散歩に出ましても、フィールドではリスが忙しそうですし、野うさぎはのんびり草を食べています。 夕方になると昼間は森に隠れていた鹿も出てきます。 庭の桜の木に餌場があり、いつも野鳥やリスがやって来て賑わいます。 オペラグラスを使うと、やはり肉眼よりよほどよく見えて楽しくなるのです。
革張りケース入り マザー オブ パール オペラグラス(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)革張りケース入り マザー オブ パール オペラグラス(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20074 ピアストワーク マザー オブ パール クロス
縦の長さ 4.2cm、横の長さ 2.6cm、最大厚み 3mm、一万五千円

色艶のよいマザー オブ パールに透かし彫りを施して、カービングを加えたクロスです。 写真二番目では撮影角度を少し変えてみました。 立体感のある構造となっていることがお分かりいただけると思います。 周りを透かし飾りに囲まれた部分がかなり盛り上がった作りになっております。 クロス縁辺部の厚みは1ミリ程度、中ほどの十字部分は厚くなっていて、3ミリほどの厚みがあります。

糸鋸を使った手仕事のピアストワークは、高い技術を要する仕事で、ルーペで詳細に観察してみても、職人さんの確かな腕前を感じさせる細工になっています。

マザー オブ パールという素材はミルクホワイトの輝きが内側からこぼれてくる感じで、光に当たると見えてくるうっすらとした虹色の輝きが綺麗です。 

マザー オブ パールの品をお買い上げいただいたお客様から、次のようなお便りをいただきましたので、ご紹介させていただきます。
『取手の白蝶貝のうっすらとした輝きがとても綺麗です。 まるで、嵐が来る前の空のようだと思いました。 上空を凄い速さで白い雲が流れていく中、時折、空全体がぱあっと明るくなる様子を髣髴とさせます。』

イギリスは一日の中でもお天気の移り変わりが激しくて、さっきまで晴れていたかと思うと、一転してにわかに雲が天を覆うことも多く、お客様からの文章にあったような光景をしばしば目にいたします。 なるほどと、マザーオブパールをとてもよく形容しているように思いました。

『私はキリスト教の信仰者ではありませんが、何故かクロスにとても惹かれます。』というお便りをいただきました。 

英吉利物屋ではアンティークのクロスを扱っておりますので、関心のある方から、そういうお話があるのは珍しいことではないかも知れません。 けれども、クロスに惹かれるという話はこれが初めてというわけでなく、多くの方からお聞きしてきましたし、私もそう感じることがあるので、なぜだろうかと考えたくなるのです。

英国アンティーク情報欄

なぜかクロスにとても惹かれます。その理由をアンティーク 英吉利物屋 風に考えてみました。ご覧いただければ幸いです。

ピアストワーク マザー オブ パール クロス(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No.20058 ジョージ三世 スターリングシルバー オールドイングリッシュ パターン ティースプーン SOLD
長さ 13.4cm、重さ 12g、ボール部分の長さ 4.3cm、最大横幅 2.7cm、ボールの深さ 0.6cm、柄の最大幅 1.25cm、1798年 ロンドン、Samuel Godbehere & Edward Wigan作、一万一千円 SOLD

ジョージ三世 スターリングシルバー オールドイングリッシュ パターン ティースプーン(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20062 マッピン・ブラザース ハンドエングレービング ヴィクトリアン シルバープレート ナイフ
長さ 20.8cm、重さ 48g、最大幅 2.55cm、柄の最大幅 1.8cm、柄の最大厚み 3.5mm、1846年から1902年までの英国製、Mappin Brothers作、七千円

ヴィクトリアン アンティークには、当時は使われていたけれども、今では役割を終えて、使われなくなっている品があります。 例えば、ブレッドフォークなどが、そういう品に当たります。 役割を終えたヴィクトリアン アンティークを、現代の暮らしの中で、今風に使ってみると、日常にあってアクセントになりますし、使えるアンティークの楽しみが増すように思います。

写真のナイフは、もともとはヴィクトリアン マナーハウスで使われていた、フィッシュイーターのセットと思いますが、今日ではフィッシュ専用のテーブルウェアはほぼ姿を消しましたし、こういった大掛かりなセットもまず見かけなくなりました。

しかし、現代人の視点から、あらためて見直してみると、重厚なヴィクトリアン アンティーク ナイフで、装飾性が高いことと、全体のフォルムのよさからみて、デスク周りに一本置いてペーパーナイフとしてお使いいただくのが、もっともしっくりするように思います。

シルバープレートのヴィクトリアン アンティークになりますが、いろいろと見所があって、お薦めできるよい品と感じます。 

元祖マッピン筋にあたるマッピン・ブラザース作のヴィクトリアン シルバープレート ナイフです。 素材が厚めで、ごっつい感じの作りは、いかにも質実剛健な英国風を感じさせてくれると思います。 柄の最大厚みは、柄元付近で3.5mmもあります。 柄先に向かって柄幅も1.8cmとビックサイズなので、百数十年前に作られたヴィクトリアン アンティークの重厚感を味わうにはもってこいです。 

写真五番目にサイドの様子を撮ってみましたので、ご覧いただくと、この品のしっかりした重厚な雰囲気がよりお分かりいただけると思います。 

写真三番目で見えるように、柄の裏面にはMAPPIN BROTHERSの刻印があります。 マッピン・ブラザースはマッピン&ウェブの本家筋にあたるシルバースミスですが、1902年にはマッピン&ウェブに吸収合併された経緯があります。 ちなみに1902年と言えば、夏目漱石がロンドンに留学していた頃です。 

シルバープレートの品なのでデートレターはありませんが、Mappin Brothers のメーカーズマークが刻印されていることから、その製作は工房が存在した1846年から1902年のほぼヴィクトリア時代と限定できること。 そして、この古い品物の背景には、マッピン・ブラザースとマッピン&ウェブのストーリーが横たわっていること。 等々を考えていきますと、こういう品にはアンティークのロマンが感じられて、とても気になるところです。

このアンティークの場合には、まずマッピン・ブラザースという名前のよさに惹かれました。 そして、シルバープレートの品ではデートレターがないのが普通で、製作年が分からないことが一般ですが、この品に関しては工房名とその存在期間から百年以上前の作と分かるところが、とても興味深いと感じております。 まさにシャーロック・ホームズの時代に使われた正真正銘のヴィクトリアン アンティークと分かるのです。

写真四番目のように、ブレードに施された彫りの様子は一本一本が微妙に違っていて、ハンドエングレービングであることが確認できます。 今日であれば機械作りが当たり前なこうした品でありましても、職人さんの手仕事から成り立っていたことは興味深く、このアンティークを生んだヴィクトリアンという時代のなせるわざと言えましょう。 

マッピン関連のアンティークを扱っていると、「Mappin & Webb」とよく似た名前の「Mappin Brothers」というシルバースミスに出会うことがあります。 まさに今回の事例になりますが。。
「Mappin Brothers」は1810年にジョセフ マッピンが創業した工房で、彼には四人の後継ぎ息子がありました。 四人は上から順にフレデリック、エドワード、チャールズ、そしてジョンで、年長の者から順番に父親の見習いを勤めて成長し、1850年頃には引退した父ジョセフに代わって、四兄弟が工房を支えていました。

ところが末っ子のジョンは、工房の運営をめぐって次第に兄たちと意見が合わなくなり、ついに1859年には「Mappin Brothers」を辞めて独立し、「Mappin & Co」という銀工房を立ち上げました。 以後しばらくの間、「Mappin Brothers」と「Mappin & Co」は「元祖マッピン家」を主張しあって争うことになります。

しかし最初のうちは「Mappin Brothers」の方が勢力があったこともあり、1863年には末っ子ジョンの「Mappin & Co」は「Mappin & Webb」に改名することとなりました。 Webbというのはジョンのパートナーであったジョージ・ウェブの名から来ています。

「元祖マッピン家」問題では遅れをとったジョンでしたが、兄たちよりも商売センスがあったようです。 スターリングシルバー製品以外に、シルバープレートの普及品にも力を入れ、目新しい趣向を凝らした品や新鮮なデザインの品を次々と打ち出し、しかも宣伝上手だったのです。 ヴィクトリアン後期には当時の新興階級の間でもっとも受け入れられるメーカーに成長し、それ以降のさらなる飛躍に向けて磐石な基盤が整いました。

20世紀に入ってからの「Mappin & Webb」は、「Walker & Hall」や「Goldsmiths & Silversmiths Co」といったライバルの有名メーカーを次々にその傘下に収めて大きくなり、今日に至っています。 

また、「Mappin Brothers」ですが、時代の波に乗り切れなかったのか、1902年には「Mappin & Webb」に吸収されてしまっています。 ただ、その頃には三人にお兄さん達はとっくの昔に引退しており、後を継いだエドワードの息子さんも引退して、マッピン家のゆかりはいなかったようです。 そうこう考えると、ジョージアンの創業で、ヴィクトリア時代に二つに分かれたマッピンが、エドワーディアンに入ってまた一つの鞘に戻れたことはよかったのかなとも思うのです。

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マッピン・ブラザース ヴィクトリアン ハンドエングレービング シルバープレート ナイフ


No.20044 マッピン&ウェッブ シルバープレート ティー or コーヒー ポット
蓋のつまみまでの高さ 19.0cm、注ぎ口先端からハンドルまでの長さ 17.2cm、ボディの最大直径 9.8cm、重さ 512g、容量 1.5 Pint(=855ml)、Mappin & Webb作、一万八千円

古い品ではありますが、とてもコンディションがよろしくて、綺麗なまま現在に至っているところが嬉しいマッピン&ウェブのポットです。

容量は1.5パイントですから、イギリスで言えば中型サイズのポットになりましょう。 

実際に使ってみて、ポットのお湯残量が多い時でも少ない時でも、すっきり気持ちよくお湯切れします。 ハンドルには指かけもありますので扱いやすく出来ています。

蓋のつまみは取り外しが出来ます。 時々のクリーニングが容易に出来ましょう。 ヒンジがしっかりした作りであるところも、メーカーのよさを表しているように思います。

写真四番目に見えるように、裏面には 「1 1/2 PINT」の表示があり、これは容量を示しておりますが、英国風な Pint 表示となっています。 1と1/2パイントですから、570ml*1.5=855mlです。 他に「MAPPIN & WEBB」のメーカー名や、「LONDON & SHEFFILD」の文字などが見えています。

アンティークのポット一般に言えることですが、大きくて重たい品が多く、そこへさらにティー or コーヒーが入るとなると、重くて持つのが大変です。 このポットの容量ですと、英国アンティーク ポットとしては小振りから中程度の大きさになりますが、日本の急須の感覚から言えばそれでも十分に大きく、一人か二人で日常使いするにはちょうどよいサイズと思います。 「大は小を兼ねる」ということでお一人用、あるいは普通にはお二人用としてお使いいただけるでしょう。

ティーやコーヒーがお好きな方なら、書斎の机にこのポットを置いて、仕事や勉強をしながら毎日親しめるアンティークはいいものです。 可愛らしいアンティークで、日常使いに欠かせないポットになろうかと思います。

この品を作ったメーカーである 「Mappin & Webb」の名前に惹かれたこともあって求めました。 このティーポットを作った「Mappin & Webb」は言わずと知れた有名メーカーですが、その歴史は興味深いので、少し振り返って見ておきましょう。

マッピン関連のアンティークを扱っていると、「Mappin & Webb」とよく似た名前の「Mappin Brothers」というシルバースミスに出会うことがあります。
「Mappin Brothers」は1810年にジョセフ マッピンが創業した工房で、彼には四人の後継ぎ息子がありました。四人は上から順にフレデリック、エドワード、チャールズ、そしてジョンで、年長の者から順番に父親の見習いを勤めて成長し、1850年頃には引退した父ジョセフに代わって、四兄弟が工房を支えていました。

ところが末っ子のジョンは、工房の運営をめぐって次第に兄たちと意見が合わなくなり、ついに1859年には「Mappin Brothers」を辞めて独立し、「Mappin & Co」という銀工房を立ち上げました。 以後しばらくの間、「Mappin Brothers」と「Mappin & Co」は「元祖マッピン家」を主張しあって争うことになります。

しかし最初のうちは「Mappin Brothers」の方が勢力があったこともあり、1863年には末っ子ジョンの「Mappin & Co」は「Mappin & Webb」に改名することとなりました。 Webbというのはジョンのパートナーであったジョージ ウェブの名から来ています。

「元祖マッピン家」問題では遅れをとったジョンでしたが、兄たちよりも商売センスがあったようです。 スターリングシルバー製品以外に、シルバープレートの普及品にも力を入れ、目新しい趣向を凝らした品や新鮮なデザインの品を次々と打ち出し、しかも宣伝上手だったのです。 ヴィクトリアン後期には当時の新興階級の間でもっとも受け入れられるメーカーに成長し、それ以降のさらなる飛躍に向けて磐石な基盤が整いました。

20世紀に入ってからの「Mappin & Webb」は、「Walker & Hall」や「Goldsmiths & Silversmiths Co」といったライバルの有名メーカーを次々にその傘下に収めて大きくなり、今日に至っています。 また、「Mappin Brothers」ですが、時代の波に乗り切れなかったのか、1902年には「Mappin & Webb」に吸収されてしまっています。 ただ、その頃には三人にお兄さん達はとっくの昔に引退しており、後を継いだエドワードの息子さんも引退して、マッピン家のゆかりはいなかったようです。 そうこう考えると、ジョージアンの創業で、ヴィクトリア時代に二つに分かれたマッピンが、エドワーディアンに入ってまた一つの鞘に戻れたことはよかったのかなとも思うのです。

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マッピン&ウェッブ シルバープレート ティー or コーヒー ポット(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)


No. 20069 ヴィクトリアン スターリングシルバー シリング銀貨 with エナメルワーク ペンダントヘッド
直径 2.35cm、厚さ 1mm強、重さ 6g、銀貨の鋳造年 1890年、一万五千円

この品はラッキーシリングものの一つとなります。 ヴィクトリア時代のシリング銀貨にエナメル細工を施して、縁起物アクセサリーとして作られたものでしょう。 銀貨の周りのフレームには「SILVER」の刻印があって、全体が純銀製のアンティーク シルバー ジュエリーです。

シリングという貨幣単位はイギリスの旧通貨制度に由来していて、今ではもう使われていないので、ノスタルジックな響きにも惹かれます。

写真二番目に見えるように、表に描かれているのはヴィクトリア女王の横顔です。 

クイーン ヴィクトリアが若干18歳の若さで英国王位を継承したのは1837年のことで、この年から六十余年に及ぶヴィクトリア時代が始まりました。 ヴィクトリア女王は在位期間が長かったことと、その時代は英国の国力が格段に伸張した時期と重なっていた為に、イギリス史の中でも特にポピュラーな国王となりました。

裏面にはヴィクトリア女王時代に好まれたシールドリバースのデザインに採用されています。 描かれているのは、右上にライオンの立ち姿でライオンランパント、左下にはハープクラウンド、そして三頭のライオンは『ライオンハート(獅子心王)』の愛称で知られる12世紀の英国王リチャード一世時代からのエンブレムです。 

エナメルワークとは日本語で言うと「七宝焼き」のことで、金属にガラス質の釉薬を焼き付ける装飾技法です。 元々は古代エジプトに起源を持ちますが、奈良時代には日本にも伝来しました。 その後、七宝焼きは日本で技術的な発展を遂げ、ヴィクトリア時代の英国では、逆に日本の技術が大いに研究もされました。 

『裸の王様』、『みにくいアヒルの子』、『人魚姫』などで有名なアンデルセンの作品の中に、19世紀半ばに書かれた『シリング銀貨』というおとぎ話があります。 外国旅行に出かけた英国紳士の財布にあった一枚のシリング銀貨が、異国の地で財布からこぼれてしまい、いろいろな人たちを巡りめぐって、最後には元々の持ち主であった英国紳士のもとに戻ってくるというストーリーです。 

物語の中で、シリング銀貨に穴をあけて糸を通し「Lucky Shilling」として身に着けるという話が出てきます。 シリングは大き過ぎず、小さ過ぎず、ペンダントヘッドにちょうど良いサイズであることと、シルバーという素材は幸福に通じることから、遠いヴィクトリアンの時代よりラッキーシリングとして好まれてきた背景があるようです。 

写真のようなアンティークが作られた背景が分かって興味深いので、岩波文庫にありますアンデルセン童話集も合わせて読んでみてください。

ポワロ シリーズの『Murder in The Mews』を見ていたら、ジャップ警部と事件を目撃した男の子のあいだで、こんな会話がありました。

ジャップ警部:「Here you are, my boy, here's sixpence for you.」
男の子:「Very kind, sir, but you couldn't make it a shilling, could you?」
ジャップ警部:「Go on. Clear off.」

昔のイギリスでは貨幣体系がややこしくて、分かりにくいのですが、ちょっと知識があればフムフムとすっきり楽しめます。

シリング銀貨は12ペンスにあたりました。 つまりは、ジャップ警部が目撃証言をしてくれた男の子に、ご褒美として六ペンス銀貨をあげたら、男の子が、ありがとうとお礼を述べながらも、できれば倍額のシリング銀貨をもらえまいか?と言って、ジャップ警部に調子に乗るなと追い払われている場面です。
ヴィクトリアン スターリングシルバー シリング銀貨 with エナメルワーク ペンダントヘッド(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)ヴィクトリアン スターリングシルバー シリング銀貨 with エナメルワーク ペンダントヘッド(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)



No.20068 ヴィクトリアン 銅製&シルバープレート ハンドヘルド 蝋燭立て & キャンドルスナッファー
高さ 10.5cm、上から見た最大直径 16.5cm、重さ 512g、帽子の高さ 7.1cm、蝋燭穴の直径 2.2cm、ヴィクトリアン後期の英国製、一万六千円

今から百年以上前に作られたヴィクトリアン シルバープレート 手持ち式 蝋燭立てです。 消灯帽子(キャンドルスナッファー)を置く専用部分があります。 このとんがり帽子を蝋燭の灯火にかぶせて、火を消す仕組みです。 蝋燭立て本体部分の波模様レリーフも美しく、なかなかに渋いアンティークと思います。

人差し指と中指をハンドルに絡めて、上部の指置き部分に親指をのせて押さえる格好で手に持つ仕組みですが、手になじんでしっかり運べるハンドヘルド タイプの蝋燭立てです。

シルバープレートが薄くなったところから、地の金属が見えますが、ベースメタルは銅と分かります。 銅ベースにシルバープレートは、当時の高級品です。 銅ベースの品は、持ちはかりがほどよくて、たとえシルバープレートが薄くなっても、それがまた古い品の格調と感じられて、品物のよさを感じます。 


ヴィクトリアンの波模様の優雅さとともに、専用キャンドルスナッファーが付属している様子など、現代の品とはどこか違う、まことに昔風なデザインと作りであって、ヴィクトリアン アンティークならではの、たたずまいを感じさせてくれます。 もちろん、実際に蝋燭を挿して実用可能な使えるアンティークでありますが、このまま飾っておかれても、格調高いヴィクトリアーナでありましょう。

波模様を詳しく見ていくと、Cスクロールも見えています。 スクロールパターン(渦模様)の中でもアルファベットの「C」の形状をしたものを Cスクロールと呼びます。 スクロールは波模様デザインの派生形でもあり、また重要なケルティック モチーフでもあります。

波模様のウェーブパターンは、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)を象徴するクリスチャンモチーフで、ヴィクトリアンやエドワーディアンの時代に好まれました。 また、渦巻き模様は「Growth(成長)」や「Energy(活力)」を象徴し、ケルティックアートのベーシックとも言われます。 


クイーン・ヴィクトリアが若干18歳の若さで英国王位を継承したのは1837年のことで、この年から1900年までの64年間がヴィクトリア時代にあたります。 ヴィクトリア女王は在位期間が長かったことと、その時代は英国の国力が格段に伸張した時期と重なっていた為に、イギリス史の中でも特にポピュラーな国王となりました。 アンティークの分野にあっても、この時代の物品を指すヴィクトリアーナ(Victoriana)という用語もあって、ヴィクトリア時代を専門とするコレクタターが大勢いるわけなのです。

この品が作られたヴィクトリア時代の背景については、英国アンティーク情報欄にあります「14.Still Victorian」や「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記事もご参考ください。 


昔はこんな品を使って暮らしていたわけですが、今使ってみても、たいへんに趣深い道具で楽しめます。 

灯りものアンティークとしては、オイルランプもいいですが、手持ち式 蝋燭立てというのも、これまたお勧めできると考えています。 蝋燭の灯りは見ていて落ち着きます。 オイルランプよりずっと手軽に使えるので、使用頻度が高まります。 そしていつも手軽に使っていると、ますます愛着が湧いてくるという好循環です。

ポワロ シリーズの『スタイルズ荘の怪事件』でも、手持ち式 蝋燭立て が出てきて、ポワロの推理で重要な役割を担っていました。

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No. 20067 グッドラック ホースシュー コンパス ペンダントヘッド
ホースシューの横の長さ 2.6cm、縦 2.5 cm、最大厚み 5mm、コンパス直径 1.6cm、英吉利物屋 オリジナル: ホースシューはアルミ製、留め具円環は銀製、コンパス本体は現行品、一万二千円

ホースシューはアルミ製、上部の留め具円環はスターリングシルバーです。 フレーム内に納められているコンパス本体は現行品なので、北の方角をよく指し示してくれ、性能は抜群です。 

お客様から教えていただいた、いいお話がありましたので、ご紹介させていただきます。
『米映画「依頼人(THE CLIENT)」の放送を見たためです。少年がポケットにあった1ドルで女弁護士を雇う話です。それが映画の中で、女性弁護士が「あなたが幸せの道を間違えないように」(こんな感じのセリフでした)と、少年に祖母からもらったというコンパスネックレスをかけてあげるシーンがあったのです。このコンパスネックレス自体は、シルバーの三角形(△)の真ん中に小さいコンパスが付いているだけという地味なデザインだったのですが、昔からそういう意味でコンパスネックレスがあるのかと思ったら、ちょっと気になってしまいました。』

ホースシューはイギリスではグッドラックの意味があって人々に好まれます。 縁起のよさが好まれ、パブの看板に蹄鉄三つが描かれて、写真四番目のような「Three Horseshoes」なんていう名前のパブもありますので、「ホースシュー=幸運」の図式はイギリス人の暮らしに深く根ざしていることが分かります。

シャーロック・ホームズの『白銀号事件』を読んでいましたら、ホームズの「I think that I shall put this horseshoe into my pocket for luck.(このホースシューは幸運があるように、私が貰っておきましょう。)」という台詞に出会いました。 この探偵小説は1892年12月に発表されていますので、少なくともヴィクトリアンの頃には、「ホースシュー=グッドラック(幸運)」の連想があったことが分かります。 シャーロック・ホームズ シリーズには、アンティークなヴィクトリアンの暮らし向きが読み取れる場面が豊富なので、注意して読むと面白いようです。

それから、蹄鉄の滑り止めはカルカン(Calkin)と呼ばれるのですが、ちょっと注意して見てみると、このホースシューのカルカンは両側に三つと四つの合わせてラッキーセブンになっています。 ホースシューが本来持っている幸運の意味合いに、カルカンのラッキーセブンが掛け合わされて、ラッキーの二乗になっていることから、より効果のありそうなホースシューに作られているのです。 

それでは、なぜホースシューが好まれるようになったのか。 ヴィクトリア時代に書かれた 『The Horse Shoe, The True Legend of St. Dunstan and The Devil』 という書物には、ホースシューにまつわる伝説が書かれています。 その概要をご紹介してみましょう。

後にカンタベリー大司教になったセント・ダンスタンは、ハープを弾くのが上手で鍛冶屋の仕事もこなす器用な人でした。 ダンスタンが夜にハープを奏でていると、デビルがやって来て邪魔をするようになりました。 デビルの悪戯に困ったダンスタンは一計を案じて、蹄鉄を取替えに来たデビルの蹄足にホースシューの留め釘を深く打ち込んだのでした。 

痛がるデビルにダンスタンはこう言います。 「これからは礼拝の邪魔をしないこと、音楽を奏でる邪魔をしないこと、そしてホースシューを掲げた家には寄り付かないこと。 これを守るなら直して進ぜよう。」 デビルはダンスタンと契約をかわし、以降はホースシューが魔除けの役割を果たすようになり、さらには Good Luck をもたらすお守りとされるようになったのでした。

グッドラック ホースシュー コンパス ペンダントヘッド







 

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