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No. 5349 フラワーエングレービング ヴィクトリアン スターリングシルバー ブローチ
with ロケット
直径 3.45cm、最大厚み(ピン含まず) 4.5mm、重さ
7g、1882年 バーミンガム、Sydenham Brothers作、一万三千円
今から百二十五年前のヴィクトリアン後期に作られたスターリングシルバー ブローチです。 彫りは繊細で見事な出来栄えと思います。 デザインにはジャポニスムのモチーフブックを参考にしている様子も見受けられます。
裏面にはブリティッシュ ホールマークがしっかりと刻印されているのも、この品のよい特徴です。 写真二番目をご覧いただくと、下の方に「Sydenham
Brothers」のメーカーズマーク、上の方にはスターリングシルバーを示すライオンパサント、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、そして1882年のデートレターが刻印されています。
このブローチが作られた頃について、日本史年表を見てみると、1881年国会開設の詔、1883年鹿鳴館開く等ありますので、ずいぶんと昔のアンティークであると感じられます。 フラワーエングレービングが繊細で美しいことには驚かされますが、まさにヴィクトリアン アンティークならではの仕事振りと言えるでしょう。 裏面にはフォトストッパーが入っていて、ロケットのようにしてブローチ裏に大切な写真を収納できる仕掛けになっています。
この分野のアンティークは現代の品には見られない雰囲気と、一つ一つが個性的で同じものをまず見かけないのが特徴で、ホールマークから製作年やメーカーの特定が可能なことも多いので、私は興味深いアンティーク分野と思っています。
メーカーの Sydenham BrothersはジョージとロバートというSydenham兄弟によって、ヴィクトリアン中期の1873年にバーミンガムで創業されたジュエリーメーカーです。 ダイヤモンドやその他のジェムストーンを用いたジュエリーが得意分野でしたが、シルバースミスとしてもアセイ登録しており、写真のようなブローチも作っていたというわけです。
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