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No. 5188 ブラス コンパス ペンダントヘッド
直径 2.55cm、縦の長さ(丸留め具含む) 4.05cm、厚み 7mm、重さ 12g、一万九千円

素材がブラスのコンパス ペンダントヘッドですが、ブラスのベースメタルは艶消しの黒で塗装してあって、それが年月を経ていい感じに色落ちして、渋い雰囲気のアンティークになっています。 このコンパス ペンダントヘッドを使い続けるうちに、黒色が落ちて全面がブラス地になるのなら、それもまたよいだろうと想像できます。

磁力が強く、磁針のすべりも滑らかなので、よく北を示して働きます。 ガラスのコンディションも良好なので、トータルでみて良い品と思います。

手書きの文字盤には味わいがあって、このコンパスの魅力となっているように思います。 東西南北の四方位は朱色で、SEやNE等は黒で書かれています。

イギリス人は今も昔も野歩き好きで、遠いヴィクトリアの時代からコンパスが利用されてきました。そして今ではアンティークコンパスはコレクターアイテムでもあります。 アンティークなコンパスですが、正しい方位を示してくれます。これさえあれば、野歩きで森に入っても道に迷う心配はありません。

方位磁針というとアウトドアのイメージですが、都会の街でも便利です。例えば、ロンドンの地下鉄では乗り換え時にいくつもの通路や階段を行ったり来たりするうちに、自分がどの方角にいるのか分からなくなったりします。そんな時、電車が入ってくる方角や、電車の前後のどちらに乗ったらよいか等、ちょっと知りたい時にも便利です。(ロンドンの地下鉄は日本と違って、駅のホームに隣駅の駅名表示がないので、電車がホームの左右どちらから入ってくるか、すぐには分からないことが多いのです。) 首にさげていると中の針がゆらゆら揺れるのも楽しいものです。電車に乗っている時はモーターからの電磁波の影響で針がくるくると回り、子供が不思議がります。

お客様から教えていただいた、いいお話がありましたので、以下でご紹介させていただきます。
『米映画「依頼人(THE CLIENT)」の放送を見たためです。少年がポケットにあった1ドルで女弁護士を雇う話です。それが映画の中で、女性弁護士が「あなたが幸せの道を間違えないように」(こんな感じのセリフでした)と、少年に祖母からもらったというコンパスネックレスをかけてあげるシーンがあったのです。このコンパスネックレス自体は、シルバーの三角形(△)の真ん中に小さいコンパスが付いているだけという地味なデザインだったのですが、昔からそういう意味でコンパスネックレスがあるのかと思ったら、ちょっと気になってしまいました。』

ブラスのお手入れについては、ブラス専用の磨き液がありますので、ご紹介しておきましょう。 私はReckitt & Colman社のBrassoという磨き液を使っています。 スペイン製ですが、なぜか缶の表には英国王室御用達のQE2マークがあります。 イギリスの方はブラスが好きで、マナーハウスのドアノブ、パブのカウンター、ホテルの調度品等、昔から英国風には欠かせない素材であったことが関係あるのかも知れません。

それから日本でも簡単に手に入るお手入れ用品として、日本磨料工業製の『ピカール』という品もあります。 使い比べてみて、ピカールの方がブラッソより溶剤の濃さが少ないように感じます。 その為か分かりませんが、ピカールはブラス(真鍮)以外にもあらゆる金属に使えるのみならず、プラスチック、象牙、管楽器等のお手入れに使用可能と書いてありました。 ブラッソの用途は金属の中でもブラス、コパー、ピューター、クロムに限定されますので、ピカールの方が用途が広くて便利かも知れません。





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