アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い品一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ

No. 5059 エクセター アセイオフィス ヴィクトリアン スターリングシルバー フィドルパターン ティースプーン
長さ 14.7cm、重さ 24g、ボール部分の長さ 5.0cm、最大横幅 3.0cm、ボールの深さ 0.8cm、柄の最大幅 1.7cm、1863年 エクセター、一本 一万二千円

このヴィクトリアン ティースプーンを見ていく上でのポイントは以下の通りです。
(1)両面に手彫りのエングレービングが施されていて豪華なこと。
(2)百五十年に近いアンティークとしての古さ。
(3)レア物の範疇にはいるエクセター アセイオフィスのキャッスルマークが刻印されていること。

ヴィクトリアン中期の1863年に作られており、あと七年で百五十年が経とうという古さは大きな魅力になりましょう。 ヴィクトリア時代にはティースプーンとして使われた品ですが、全長が14.7センチにボール部分の長さが5センチもあり、現代的な感覚からはティースプーンとしてはかなり大きいですし、両面に施されたエングレービングが豪華なので、ジャムスプーンやデザートスプーンとしてもお使いいただけるでしょう。 また、実際にお茶の席でティースプーンとして見かけると、その存在感が印象的で、裏面のブリティッシュ ホールマークとも併せて、珍しくて話題性のあるアンティークとなります。

ブリティッシュ ホールマークがどれもしっかり深く刻印されているのも、この品のよい特徴です。 柄の裏面に刻印されたホールマークは順に、メーカーズマーク、1863年のデートレター、エクセター アセイオフィスのキャッスルマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そしてヴィクトリア女王の横顔でデューティーマークです。

英国のホールマーク制度にあっては、ロンドン、シェフィールド、バーミンガムのアセイオフィスの役割が大きくて、三つを合わせたシェアは9割ほどになるでしょう。 逆に言えば、それ以外のアセイオフィス マークが刻印されたシルバーウェアは珍しいので、そこにレア物の価値を見出すコレクターがいるのです。

エクセターのキャッスル マークがレアな理由は、エクセターのアセイオフィスがヴィクトリアン後期の1883年に閉鎖されてしまったことによります。 エクセターものと言えば自動的に120年以上の古さを誇るアンティークとなるわけで、品物が少ないのは当たり前というわけです。

このスプーンのパターンは柄の形がヴァイオリン(Fiddle)に似ていることから、フィドルパターンと呼ばれます。 もともとは18世紀のフランスで人気だったこのフィドルパターンは、19世紀に入った頃からイギリスでも次第に流行っていきました。 フィドル パターンについてはアンティーク情報欄「4.イングリッシュ スプーン パターン」の解説記事もご覧ください。

この品が作られたヴィクトリア時代については英国アンティーク情報欄にあります 「14.Still Victorian」や「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記事もご参考ください。 

アンティーク エクセター アセイオフィス ヴィクトリアン スターリングシルバー フィドルパターン ティースプーン

裏面の様子




裏面の様子


アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い品一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ