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No. 4546 ヴィクトリアン スターリングシルバー オールドイングリッシュパターン テーブルスプーン with クレスト(紋章)
長さ 22.3cm、重さ 74g、ボール部分の長さ 7.9cm、ボール部分最大幅 4.7cm、深さ 1.3cm、1871年 ロンドン、George W Adams(=Chawner & Co)作、一本 二万四千円 (2本あります。)

今から百四十年近く前のヴィクトリアン中期に作られたオールドイングリッシュパターンのスターリングシルバー テーブルスプーンです。 74グラムと持ちはかりがあって、銀がたっぷり使われて作られているのは好印象です。 柄先に見えるクレストは先端が矢印のようになっていて、三本の槍が立てかけてあるようなデザインも素敵です。

有名シルバースミスであるジョージ・アダムス(=Chawner & Co)の名前と、アンティークとしての古さに惹かれて求めました。 ちなみに日本史で言うと、この品が作られたのは江戸時代が終ってすぐの頃で、三年前の1868年が明治維新です。 1870年代の日本と言えば、廃藩置県に始まって、新橋横浜間の鉄道開通、そして西郷隆盛の西南戦争と続くわけで、かなり古いアンティークであることがお分かりいただけると思います。

柄の裏面にイングリッシュ ホールマークがしっかり深く刻まれているのもこの品の良い特徴です。 マークは順に「George W Adams」のメーカーズマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、ロンドンレオパード ヘッド、1871年のデートレター、そしてヴィクトリア女王の横顔でデューティーマークとなっています。 「GA」マークの横に「三つ葉マーク」と「C」の刻印が見えますが、これはジャーニーマンズ マークでしょう。

英国アンティークシルバーウェアの参考書によれば、ヴィクトリア期の重要シルバースミスとして、ジョージ・アダムスとフランシス・ヒギンスが挙げられることが多いようです。 その一つである「George W Adams」は、ヴィクトリア時代以前からの重要メーカーの一つであるChawner & Coと実質同体になります。 Chawner & Coは1815年にWilliam Chawnerが始めた工房ですが、創業から1883年にAldwincle & Slaterに買収されるまで、何回か名前を変えています。

William Chawner 1815-1834
Mary Chawner 1834-1841
Mary Chawner & Co. 1842-1845
Chawner & Co 1845-1883

創業者William Chawner亡き後は、妻Maryが会社を継ぎました。1845年以降はMaryの娘Anneの夫であったGeorge William Adamsが会社を継ぎましたが、1883年にはGWAが引退して、会社をAldwincle & Slaterに売却しています。

ヴィクトリアン スターリングシルバー オールドイングリッシュパターン テーブルスプーン with クレスト(紋章)




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