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No.18636 クラウン(王冠) 飾り スターリングシルバー フォブ ペンダントヘッド
留め具の銀円環を含む縦長 3.8cm、最大横幅 2.3cm、最大厚み 2.5mm、重さ 8g、1934年 バーミンガム アセイオフィス、11,800円

王冠やライオンは、昔からイギリス人好みのモチーフでありますが、これはコート オブ アームズ(紋章)によく使われたデザインであることと関係がありましょう。

ハ真のフォブも上部には王冠の飾りが付いており、このあたりはやはり英国風を感じさせる銀製品です。

飾り部分の中央はドーム状にふくらんでいます。 ハ真では映り込みが見えますが、タ際には銀の色合いe畉麗です。 ほとんど使われることなく、現在に至っていると思われ、コンディションのよい銀になります。

裏面には四つのブリティッシュ ホールマークが、しっかり深く刻印されています。 ホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1934年のデートレター「K」になります。 

ヴィクトリアンやエドワーディアンの作ではありませんが、それでも八十年近く前の1934年作といえば、かなり古い品であることがお分かりいただけると思います。 アガサ・クリスティーの『オリエント急行E人膜潤xが、まさに1934年に出ており、この頃の様qを知る手掛かりに良さそうと思います。 

世界jをざっくり眺めてみますと、アメリカは大恐慌の後遺症で大変な時代でありました。 ヨーロッパでは1939年に第二次世界大戦が始まっております。 日本は満州抹マゃ゚ク溝橋事件を経て戦争が拡大し、太平洋戦争に向かっていた頃になります。

ハ真二番目で見て、左から三つ目にあるライオンの刻印が、英国製スターリングシルバーの銀純度を保証するマークになり、重要な刻印です。 このライオンパサントの歴史について少し解説しておきましょう。 

横歩きライオンのマークが初めて導入されたのは今から470年ほど前の1544年のことになります。 これは当档eューダー朝のヘンリー八世が行った低品位銀貨の鋳造と関係があります。 歴史上どこの国でも財政が逼迫してくると、悪貨を鋳造することがひろく行われてきました。 日本の江戸時代にも同じようなことがあったと思います。 

銀貨と銀器がほぼ同等な価値を持っていた昔の時代にあっては、お上の定める低品位銀貨の価値でもって、高品位な銀器と交換されてしまっては、損してしまうことになります。 そこでその銀器が92.5%の銀純度であることを保証するマークとして、ライオンパサントが導入されたわけです。 

歴史や伝統に格別なこだわりを持つイギリス人は、ライオンパサント(=横歩きライオンの刻印)にも特別な愛着があって、五百年の長きにわたって、この刻印を使い続けて今日に到っております。

クラウン(王冠) 飾り スターリングシルバー フォブ ペンダントヘッド




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