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No. 16279 バラの花 パーティーバッグ
高さ(留め金含む)15.8cm、最大横幅 21.6cm、下部の最大厚み 4.5cm、重さ 198g、一万七千円

バラの刺繍が美しいパーティーバッグです。 縁金部分もゴージャスで、全体としてかなり綺麗な品と感じます。 

両サイドの側面部分は末広がりになっていて、下部の最大厚みは4.5cmほどになります。 側面や底の部分にも花柄の刺繍が入っています。 

写真二番目で、左下隅のバラの横長は 2.0cmありますが、この中にクロスステッチが 28あります。 1センチ当たりのクロスステッチが14というのはかなり細かい方ではないかと思います。

英国の統合を象徴するチューダーローズの伝統を持つイギリスでは、昔からバラの花が特に好まれてきたことが、こういった品が作られた背景にありましょう。 

大小二つのバラの花を組み合わせたデザインはチューダーローズと呼ばれ、バラ戦争後の英国の統合を象徴するチューダー朝の紋章となりました。 バラ戦争は赤バラを旗印とするランカスター家と、白バラのヨーク家が、新旧諸侯を巻き込んで互いに覇を競った中世末期の30年にわたる内乱で、結局は両家が共に戦いで消耗しきってしまったことから、漁夫の利を得たランカスター派のヘンリー・チューダーが次のチューダー朝(1485年〜1603年)を興しました。

このチューダーの時代は、イギリス歴史教育の中で、とっても大きな比重を占めていることを知りました。 うちの娘の学校で開かれた大学入試教育課程の説明会に出かけたのですが、二年にわたる受験対策の歴史授業は、『チューダー時代』と『大恐慌から第二次大戦までの米国を中心とした世界史』とのこと。 この二つの時代しか勉強しないのです。 つまり大学入試の出題範囲はこの二つだけということになります。

イギリスでは小学校からチューダーについて学び、中学校でも学んでいます。 それでまた大学入試もチューダー一辺倒とは、いささか驚きました。 範囲が狭いので、かなり掘り下げた授業になり、日本で言えば大学教養課程から専門に近い内容となるようです。 狭い範囲を掘り下げて、歴史を如何に学ぶかという手法を身につけたなら、あとは興味さえあれば、他の時代はおのずから学べるようになる、というのがイギリス流の歴史教育らしいです。 

ちょっと話が脱線しましたが、イギリス人のバラ好みの背景には、しつこいほどのチューダー教育の成果がありそう、と思うのです。 

バラの花 パーティーバッグ

(写真2)左下隅のバラの横長は 2.0cmです。




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