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No. 6977 ヴィクトリア女王 Diamond Jubilee スターリングシルバー ペンダントヘッド with チェーン
縦の長さ 3.85cm、最大横幅 3.0cm、本体の最大厚み 1mm弱、重さ 5g、1897年 バーミンガム、一万五千円

ヴィクトリア女王の戴冠60周年を記念した ダイヤモンド ジュビリー コメモレーションのスターリングシルバー ペンダントヘッドです。 25年、50年とシルバー&ゴールドのジュビリーを経てたどり着いた60年ですから大変なことでした。

デザインが良くて、彫りも繊細なので、美しい品と思います。 元々はフォブなのかペンダントヘッドなのか迷うところですが、厚みと重さからみて、ペンダントヘッドとして作られた品と感じます。 裏面にはブリティッシュ ホールマークが完備しているのもよいでしょう。 刻印は順にメーカーズマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1896-97年のデートレター、そしてバーミンガム アセイオフィスのアンカーマークになります。

クイーン ヴィクトリアが若干18歳の若さで英国王位を継承したのは1837年のことで、この年から1900年までの64年間がヴィクトリア時代にあたります。 ヴィクトリア女王は在位期間が長かったことと、その時代は英国の国力が格段に伸張した時期と重なっていた為に、イギリス史の中でも特にポピュラーな国王となりました。 アンティークの分野にあっても、この時代の物品を指すヴィクトリアーナ(Victoriana)という言葉もあって、ヴィクトリア時代を専門とするコレクタターが大勢いるわけなのです。

ダイヤモンド ジュビリーの盛大な催しは1897年6月22日に行われました。 ヴィクトリア女王のパレードはバッキンガム宮殿からセントポール寺院を経て、ロンドンブリッジを渡り、テムズ川の南にまで進み、沿道は大変な賑わいだったようです。 女王は日記に以下のように記しています。 『今日私が人々から受けたような熱烈な喝采を、これまで受けた者はいないだろうと思う。 沿道の人たちの歓喜は大変なもので、人々の顔は真の喜びで満ち溢れていた。 私はとても心を動かされ、満たされた気持ちになった。』

当時の英国の様子については、「英国アンティーク情報」欄 「14. Still Victorian」の解説記事も合わせてご覧ください。



裏面の様子