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アンティーク ティースプーン 四本セット

アンティーク シルバー ティースプーンの手持ち品はhttp://www.igirisumonya.com/teaspoon15.htmへ移しました。



No. 5830 北欧製 シルバー ティースプーン with ピアストワーク 四本セット SOLD
長さ 9.8cm、重さ 7g、ボール部分の最大幅 1.85cm、透かし柄の最大幅 0.8cm、柄の最大厚み 1.5mm、David-Andersen作、ノルウェー製、SOLD
扇模様の透かしデザインに品のよさを感じさせてくれる、ノルウェー製のシルバースプーンです。 ティーあるいはコーヒー用としてちょうどよいでしょう。 柄の裏面にはDavid-Andersenのメーカーズマークと、ノルウェー製シルバーのスタンダードマークである「830S」の刻印があります。

ファン(扇)モチーフが採用されていることからみて、オーセンティック ムーブメントの影響が出ているものと考えられます。 英国におけるジャポニスムの展開については以下の通りになりますが、北欧においてもほぼ同様な影響があったと考えられます。

1853年のペリー来航以来、日本の工芸が広く西欧に紹介され、英国シルバーの世界にも日本の伝統的なモチーフとして蝶などの虫、飛翔する鳥、扇、竹、さくら等のデザインが取り入れられていきました。1870年代、80年代のこうした潮流はオーセンティック ムーブメントとして知られています。

サムライの時代が終わった頃、1870年代前半における英国のジャポニスム取り込みについては、英国アンティーク情報欄の「10.エルキントン社のシルバープレート技術と明治新政府の岩倉使節団」記事後半で詳しく解説していますのでご覧になってください。

その後のジャポニスム研究は、モチーフブックなどの成果となって、以下のような書籍が次々と発表されていきます。
「Art and Art Industries of Japan(1878年、 Sir Rutherford Alcock)」、 「A Grammar of Japanese Ornament and Design(1880年、Cutler)」、「Book of Japanese Ornamentation(1880年、D.H.Moser)」

そして1880年代の後半にはジャポニスム モチーフブックの集大成である「Japanese Encyclopedias of Design(Batsford)」が出て、Japanese craze(日本趣味の大流行)のピークとなりました。
北欧製 シルバー ティースプーン with ピアストワーク 四本セット


No. 5808 スターリングシルバー Queen Anne パターン ティースプーン 四本セット SOLD
長さ 9.1cm、重さ 7g、ボール部分の最大幅 2.0cm、柄の最大幅 1.15cm、柄の最大厚み 2mm、1924年 シェフィールド、SOLD
今から八十年以上前に作られたスターリングシルバーのティースプーンで、柄先のデザインはQueen Anne パターンと呼ばれます。 

このデザインは1880年代にイギリスで初めて登場し1900年頃にはかなりの人気となりました。 あるいは別名ではオーバニー(Albany)パターンと呼ばれることもあります。 ヴィクトリア期の有力シルバースミスであるフランシス・ヒギンスのパターンブックで、 Queen Anneパターンとされて以来、Albany あるいは Queen Anneと両方の名前が使われるようになりました。

ボール部分の裏面には四つのブリティッシュ ホールマークが刻印されているのもよいでしょう。 写真三番目に見えるホールマークは順にメーカーズマーク、シェフィールドの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1924年のデートレターです。
アンティーク スターリングシルバー Queen Anne パターン ティースプーン 四本セット


No. 5187 ヴィクトリアン スターリングシルバー ティースプーン 四本セット SOLD
長さ 10.5cm、重さ 9g、ボール部分の長さ 3.5cm、最大幅 2.1cm、ボールの深さ 6mm、柄の最大幅 0.95cm、1888年 ロンドン、George Maudsley Jackson作(=Josiah Williams & Co.作)、 SOLD
今から百二十年ほど前に作られたヴィクトリアン アンティークになります。 手彫りの小花エングレービングはとても繊細で、エッジ部分に施された細かな彫りも美しく、光を反射してキラキラと輝きます。 小振りな品になりますが、彫刻を見ているだけでも楽しくて綺麗なティースプーンですし、シルバースミスも有名どころでありますので、ヴィクトリアーナのコレクターにはお薦めしたいと思います。

写真四番目のホールマークは順に、「GMJ (=George Maudsley Jackson)」のメーカーズマーク、ロンドン レオパードヘッド、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1888年のデートレター、そしてヴィクトリア女王の横顔マークです。

George Maudsley JacksonはJosiah Williams & Co.の共同パートナーの一人であったことから、GMJはJosiah Williams & Co.と実質同体と考えてよいシルバースミスになります。
ホールマークのガイドブックである『JACKSON'S HALLMARKS』によれば、「GMJ」についてのコメントは「Wide range of particularly good flatware.」とありますので、GMJ単体の評価もかなり高いのですが、Josiah Williams & Co.も有名シルバースミスの一つです。

一般にヴィクトリア時代創業のシルバースミスが多い中にあって、Josiah Williams & Co.はジョージアンの時代に始まった老舗の一つになります。 1800年創業のJosiah Williams & Co.はブリストルのメーカーで、地方では最大のシルバースミスでした。 今日でも中世の街並みや大聖堂が美しいブリストルは、16世紀にはエイボン川河口の貿易港として栄え、その後はイングランド南西部の主要都市として発展しました。 しかし大きな都市であったがゆえに、第二次大戦中の1940年11月24日にはドイツ軍による空襲を受け、Josiah Williams & Co.も工房を失い、残念ながら140年の歴史に幕を閉じました。

それから、この品のデートレターをご覧いただくと、その形が盾状をしていて特徴があります。 ロンドンアセイオフィスにおける19世紀のほぼ第四四半期にあたる1877年から1895年までのデートレター サイクルは「盾」と覚えておかれると、アンティークハントの時には便利です。 この時代はイギリスの国力が大いに伸張した時期にあたることから、今日においてもこの頃のアンティークに出会う可能性も高いのです。 デートレターをすべて暗記することは難しくても、「ロンドンの盾はヴィクトリアン後期」と知っておく価値はあると思います。



No. 7023 エドワーディアン スターリングシルバー ティースプーン 四本組 SOLD
長さ 11.1cm、一本の重さ 9g、1906年 チェスター、Walker & Hall作、SOLD
手仕事の透かし細工が美しいエドワーディアンのスターリングシルバー ティースプーンです。
ボールの裏面には三角旗のマークのWalker & Hallのメーカーズマーク、1906年のデートレター、チェスターのシティ アームズ マーク、そしてライオンパサントが刻印されています。
Walker & Hallは1845年にジョージ ウォーカーによって創業され、ヴィクトリアン、エドワーディアンの時代を通じて有望なメーカーに成長しました。第一次世界大戦を境に大英帝国の最盛期が過ぎると、多くのシルバースミスも衰退する運命をたどりましたが、ウォーカー&ホールは第二次大戦後までもずっと仕事を続け、その技術は高い評価を受けていたことから、1970年代に至ってマッピン&ウェッブに買収されました。



No. 7191 スターリングシルバー ティースプーン 4本セット
長さ 10.8cm、重さ 12g、1927年 シェフィールド、Cooper Brothers & Sons Ltd作、一万五千円


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