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アンティーク シルバー スプーン、ティーポット、ティーストレーナー、トング、サーバー、フォーク、ティー関連(3)




No. 20033 ハノーベリアン パターン with ラットテール スターリングシルバー ティースプーン
長さ 9.3cm、重さ 10g、最大幅 2.1cm、柄の最大幅 0.85cm、柄の最大厚み 2mm強、1962年 バーミンガム、Turner & Simpson作、一本 四千円 (6本あります-->4本あります。)

今から半世紀以上前に作られたスターリングシルバー スプーンです。 小振りな銀でありますが、細身のフォルムから品のよさが感じられる銀製品です。 

写真一番目に見えるように、ハンドル部分の中央部は山の稜線のように、まわりから盛り上がった作りになっています。 この銀の稜線構造によって、しろがねに映る光の反射に変化がもたらされ、シンプルな銀スプーンでありながら、ほどよいアクセントとなっています。 また、手にした時の銀の厚みにもつながる作りであって、好印象な銀製品と思いました。

よく見ていくと、ブリティッシュ シルバーウェアの長い伝統に裏打ちされた銀であると分かってきて、そんなところにも、興味を惹かれる英国ティースプーンであります。

柄先が少し手前に曲がったタイプで、これがハノーベリアンパターンと呼ばれます。 写真二番目でボール裏面を見ていただくと、先が細くなったネズミの尻尾のようなデザインになっており、これはラットテールと呼ばれる構造です。 ラットテールはハノーベリアン パターンに付随して現れることが多いデザインです。

ラットテールはハノーベリアン パターンと、それより以前のドッグノーズやトレフィッド パターンで見られる構造ですが、元々は柄とボールの接合部分を補強するために採用された手法でした。 スプーンの歴史を考えてみると、棒状の柄の先にボールを取り付けたスプーンという道具は、技術レベルが低かった初期段階においては、柄とボールの接合部から壊れることが多かったのです。 

そこで考えられたのが、ラットテールという梁を付けて補強する方法でした。 そのうちに、素材の質や工作技術のレベルが向上してくると、ラットテールは実用上の必要性が薄くなってきましたが、今度は装飾的な観点から、ラットテールが採用されることも出てきました。 

さらに後の時代になると、まさにこの写真のティースプーンがそれにあたるわけですが、昔風なラットテールはノスタルジーを感じさせてくれることから、時代が移り変わっていっても、時々に選好されたものと考えられます。

なお、イギリスにおけるスプーンパターンの歴史については、英国アンティーク情報欄にあります「4. イングリッシュ スプーン パターン」の解説記事もご参考ください。

ボール部分の裏面にはブリティッシュ ホールマークが、どれもしっかり深く刻印されているのもよいでしょう。 ホールマークは順にTurner & Simpsonのメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカー、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1962年のデートレターになります。

写真の品が作られた1960年代は、英国に古きよきシルバースミスの伝統が残っていた最後の頃にあたっているように思います。

ヴィクトリアンやエドワーディアンが多い英吉利物屋の扱い品としては、比較的近年の銀になりますが、それでも半世紀を越える年月が経っております。 イギリスで古い銀製品を探していると、1960年代の品には思うように巡り会えないようです。 英国の停滞期と重なっていることが、その理由ではないかとみています。 英国シルバーの近現代史において中抜けした時期にあたっており、その意味でレアもの銀という範疇に入ろうかと思います。

これまでも大切に扱われてきたようですが、こうして半世紀が経ち、一世紀が経っていくのだろうなと見ております。 英国の伝統をよく踏まえた銀でありますが、そうでなくとも品のよいフォルムは十分に美しく、磨きぬかれたソリッドシルバーの輝きを楽しむのも、またよいのではと思わせてくれるシルバースプーンです。

お客様から、なるほどと思わせていただいた銀スプーンのお話がありますので、ご紹介させていただきましょう。 
『先日北海道では珍しい大型台風が通過し、短時間ですが停電となってしまいました。 夜、仕方がないので古い灯油ランプを持ち出し屋内の照明としたのですが、以前手配いただいたティースプーンをランプの光にかざしてみたところ、ほの暗い明るさの中、スプーンのボウル内や彫刻の輝きにしばし見とれました。 銀のアンティークには点光源の古い照明が合うようです。 また昔の貴族が銀器を重用したのもうなずける気がします。』

私はアンティーク ランプ ファンで、早速に試してみたのですが、シルバーにアンティークランプの灯がほんのりと映って揺れているのを見ていると、なんだか心が落ち着くものでした。

もう一つ、銀のスプーンをお求めいただいたお客様からのご感想です。

『さて、実際に手に取ってみると、なかなか素敵な物です。銀だから価値があるというより、これだけの年月を経て、なおちょっとしたお手入れをするだけで、作られた当時とほとんど同じ状態で使い続けられるという点の価値はすごいと思います。まとめ買いした安いスプーンがいつの間にかどこかにいってしまったり、曲がったりすり減って黒くなり、何回も買い直していることを考えると、世代を超えて使われる銀器は節約の象徴のような気もしてきます。』

銀をお手入れしながら使っていくことの意味について、まさにわが意を得たりというコメントでありましたので、ご紹介させていただきました。

ハノーベリアン パターン with ラットテール スターリングシルバー ティースプーン


No.20031 エドワーディアン スターリングシルバー ブレッドフォーク SOLD
長さ 14.8cm、最大横幅 3.6cm、柄の最大厚み 3mm弱、重さ 35g、1911年 シェフィールド、Henry Williamson Ltd作、SOLD

ヴィクトリアンやエドワーディアンの時代のディナーテーブルでは、ロールパンやスライスパンをサーブするのに優雅なブレッドフォークが使われていました。 テーブルエチケットの変遷につれて、今日の食卓ではブレッドフォークは使われなくなってしまったので、その意味でもまさにアンティークと言えましょう。 


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