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アンティーク スターリングシルバー ナイフ 、バターナイフ、フルーツナイフ、チーズナイフ、ペーパーナイフ、他 (1)

No. 20126 スターリングシルバー ペーパーナイフ with マザー オブ パール ハンドル SOLD
長さ 17.4cm、重さ 27g、柄の最大幅 1.3cm、マザー オブ パール柄の最大厚み 0.7cm、1926年 シェフィールド、James Dixon & Son作、SOLD

今から九十年以上前に作られたスターリングシルバーのナイフです。 メーカーは有名どころの銀工房で、James Dixon & Sonとなっています。 




No. 18186 ヴィクトリアン スターリングシルバー バターナイフ with マザー オブ パール ハンドル SOLD
長さ 16.9cm、重さ 24g、ブレードの最大幅 2.3cm、マザー オブ パール柄の最大幅 1.3cm、1897年 チェスター アセイオフィス、Hilliard & Thomason作、SOLD

ヴィクトリアン スターリングシルバー バターナイフ with マザー オブ パール ハンドル


No. 19010 スターリングシルバー ペーパーナイフ with マザー オブ パール ハンドル SOLD
長さ 17.3cm、重さ 26g、柄の最大幅 1.3cm、マザー オブ パール柄の最大厚み 0.7cm、1926年 シェフィールド、James Dixon & Son作、SOLD
今から九十年近く前に作られたスターリングシルバーのペーパーナイフです。 メーカーは有名どころの銀工房で、James Dixon & Sonとなっています。 



No. 19012 スターリングシルバー ピストルハンドル & ステンレススティール ブレード ペーパーナイフ
長さ 19.5cm、重さ 31g、柄の最大幅 1.8cm、柄の厚み 1.0cm、1992年 シェフィールド、
スターリングシルバーのハンドルに、ブレード部分はステンレスという作りのペーパーナイフです。 クルッとした丸っこいハンドルは、シェルパターンの派生系で、閧ノよくなじみます。 31グラムの持ちはかりがあって、適度な重さに作られており、gいやすいペーパーナイフと思います。 

ハンドルが先端に向かって一方向に曲がっていくこのタイプは、ピストルハンドルと呼ばれ、もともとはイギリスにおいて18世紀初頭に現われたデザインになります。

シェルパターンは12世紀にスペインの聖地 St.ジェイムス オブ コンポステラへ向かう巡礼者たちが、彼の紋章であったシェルを身につけて旅したことから、クリスチャンシンボルとして、シェルが取り入れられていったのが始まりです。 15世紀以降はセラミックスやシルバーの分野で、このシェルモチーフが繰り返し取り上げられて今日に至っています。

ハ真二番目で見えるように、柄には四つのブリティッシュ ホールマークが刻印されているのもポイントです。 ホールマークは順にメーカーズマーク、シェフィールド アセイオフィスのバラ、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1992年のデートレターになります。 

また、ハ真O番目で見えるように、柄の裏面にもライオンパサントとシェフィールド ローズが刻印されているのは、丁寧な感じで好印象です。

ハ真のペーパーナイフの場合には、ライオンパサント刻印が一つのみならず、念入りに二つ刻印されていることになります。 このライオンパサント(=横歩きライオンの刻印)は、英国製スターリングシルバーの銀純度を保証するマークになり、重要な刻印です。 ライオンパサントの歴史について少し解説しておきましょう。 

横歩きライオンのマークが初めて導入されたのは今から460年ほど前の1544年のことになります。 これは当档eューダー朝のヘンリー八世が行った低品位銀貨の鋳造と関係があります。 歴史上どこの国でも財政が逼迫してくると、悪貨を鋳造することがひろく行われてきました。 日本の江戸時代にも同じようなことがあったと思います。 

銀貨と銀器がほぼ同等な価値を持っていた昔の時代にあっては、お上の定める低品位銀貨の価値でもって、高品位な銀器と交換されてしまっては、損してしまうことになります。 そこでその銀器が92.5%の銀純度であることを保証するマークとして、ライオンパサントが導入されたわけです。 

歴史や伝統に格別なこだわりを持つイギリス人は、ライオンパサント(=横歩きライオンの刻印)にも特別な愛着があって、五百年の長きにわたって、この刻印を使い続けて今日に到っております。
ついでに、イギリス人が見せる古いものへのこだわりについての記魔烽イ参考いただければ幸いです。
スターリングシルバー ピストルハンドル & ステンレススティール ブレード ペーパーナイフスターリングシルバー ハンドル & ステンレススティール ブレード ペーパーナイフ


No.18538 ステンレスブレード &スターリングシルバー ハンドル ペーパーナイフ with ブリティッシュ シルバー ホールマーク
長さ 20.0cm、重さ 33g、ハンドル最大幅 1.8cm、1995年 シェフィールド アセイオフィス、

草花モチーフのスターリングシルバー ハンドルに、ステンレススティール ブレードが付いたペーパーナイフです。 ハ真二番目に見えるように、裏面のブレード部分には『1994』と『HUB POWER』の文字が彫られています。

ほとんど使われることなく今に至っているようで、ハンドルとブレードの取り付けもしっかりですし、コンディションかなり良好な品になります。

ハンドル部分には四つのブリティッシュ ホールマークが刻印されています。 ハ真一番目に見えるホールマークは順にメーカーズマーク、シェフィールド アセイオフィスのローズマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1995年のデートレターです。 

また、裏面ハンドル部分にもスターリングシルバーを示すライオンパサントとシェフィールド アセイオフィスのローズマークの二つのブリティッシュ シルバーホールマークが刻印されています。

ステンレスブレード &スターリングシルバー ハンドル ペーパーナイフ with ブリティッシュ シルバー ホールマーク



No. 18190 流線型フォルム スターリングシルバー バターナイフ
長さ 13.5cm、重さ 18g、ブレードの最大幅 1.8cm、柄の最大幅 1.3cm、柄の最大厚み 2.5mm、1946年 シェフィールド アセイオフィス、James Dixon & Son作、

小振りなバターナイフながら、銀に厚みがあって、閧ノした感じはしっかり重厚な印象です。 このしっかり感は18グラムという持ちはかりや、最大 2.5mmという柄の厚みに現れているように思います。

ブレード部分の流麗な流線型フォルムに惹かれました。 品のよいバターナイフと感じます。

メーカーは有名どころの銀工房で、James Dixon & Sonとなっています。 

柄の裏面には四つのブリティッシュ ホールマークが刻印されています。 ハ真O番目に見えるホールマークは順に、「James Dixon & Son」のメーカーズマーク、1946年のデートレター、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そしてシェフィールドアセイオフィスの王冠マークです。 

シルバースミスの「James Dixon & Son」は、1806年創業、家族的な経営で、職人さんの中には、親、q、孫…と5世代にもわたり、ここで銀製品を作り続けた方もいらしたようです。 シェフィールドで創業後、順調に発展し、1873年にはロンドン進出を果たしました。 1900年頃にはロンドンのお店は5つに増えていました、また1912年にはオーストラリアのシドニーにも支店を開いています。 1851年のロンドン万国迫莱・ノは多くの作品を出品したとの記録が残っており、その後20世紀初頭にかけて、海外での展覧会にも出展し、パリ、メルボルン、ミラノ等で名声を狽オました。 

銀工房は一般に、その創業がヴィクトリア期というケースが多いのですが、「James Dixon & Son」は創業1806年と、ジョージアンの時代にまで遡れる老舗シルバースミスで、評価の高いメーカーの一つと言ってよいでしょう。

流線型フォルム スターリングシルバー バターナイフ


No. 18169 Amber 宝石言葉 I draw you to me. アンティーク ポストカード(未使用)
横の長さ 8.8cm、縦の長さ 13.8cm、ヴィクトリアン終り頃からエドワーディアン頃の英国製、

花言葉シリーズのヴィクトリアン ポストカードがありましたが、こちらは姉妹版 宝石言葉のポストカードで、アンバー(珞珈)が左上に見えています。 

興味深く思ったのは、うっそうとしたシダの様qで、ヴィクトリア梠繧フ人々の好みが反映されています。 これほどシダが生えていると、あまりロマンチックな感じがしないどころか、なんでこんな場所で?、、、とすら思うのですが、おそらく百年ほど前のイギリスの人たちから見ると、いい感じのロケーションであったのだろうと思います。  

ファーン(Fern)パターンとは、シダ模様を指します。 19世紀のイギリスにおいては、稠密かつ精巧なナチュラルデザインとしてファーンが好まれ、コンサバトリーで育てる人気の植物となっていました。 ウォード箱を使ってさまざまな種類のファーンを収集することも広く行われておりました。 そうしたことが背景にあって、ファーンパターンはヴィクトリアン装飾の中でも特に人気の高いモチーフのひとつとなったのでした。 ヴィクトリアンのフラワーコード(花言葉)によれば、FernにはFascination(魅惑)、Magic(不v議な力)、Sincerity(誠意)といったコードがあてられています。

もともとは王宮庭園であったキューガーデンが、王立植物園として生まれ変わったのはヴィクトリア梠繧フ初め頃でありました。 植物研究{設としてのキューガーデンが、ヴィクトリアンの人たちの植物好みを引っ張ったと言うこともあるでしょう。

このアンティーク ポストカードに見られる様qには、百年ほど前の人たちのファーン(Fern)好みが色濃くは反映されているわけですが、当桙フイギリス人のシダ好みって、半端じゃない強烈さがあったように思えて、面白く見ました。
Amber 宝石言葉 I draw you to me. アンティーク ポストカード(未使用)


No. 18192 マッピン&ウェブ エドワーディアン スターリングシルバー バターナイフ
長さ 13.5cm、重さ 22g、ブレードの最大幅 2.15cm、柄の最大幅 1.5cm、柄の最大厚み 3mm、1911年 シェフィールド アセイオフィス、Mappin & Webb作

クルッと巻いた柄先、そしてブレード部分の流麗な流線型フォルムに惹かれました。 品のよいバターナイフと感じます。 マッピン&ウェブの作であり、なるほど、そうかというところ。

柄の裏面には四つのブリティッシュ ホールマークが刻印されています。 ハ真O番目に見えるホールマークは順に、「Mappin & Webb」のメーカーズマーク、1911年のデートレター、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そしてシェフィールドアセイオフィスの王冠マークです。 

メーカーは言わずと知れた有名工房ですが、このシルバースミスの歴史をご紹介しましょう。

マッピン関連のアンティークを扱っていると、「Mappin & Webb」とよく似た名前の「Mappin Brothers」というシルバースミスに出会うことがあります。
「Mappin Brothers」は1810年にジョセフ マッピンが創業した工房で、彼には四人の後継ぎ息子がありました。l人は上から順にフレデリック、エドワード、チャールズ、そしてジョンで、年長の者から順番に父親の見習いを勤めて成長し、1850年頃には引退した父ジョセフに代わって、l兄弟が工房を支えていました。

ところが末っ子のジョンは、工房の運営をめぐって次第に兄たちと意見が合わなくなり、ついに1859年には「Mappin Brothers」を辞めて独立し、「Mappin & Co」という銀工房を立ち上げました。 以後しばらくの間、「Mappin Brothers」と「Mappin & Co」は「元祖マッピン家」を主張しあって争うことになります。

しかし最初のうちは「Mappin Brothers」の方が勢力があったこともあり、1863年には末っ子ジョンの「Mappin & Co」は「Mappin & Webb」に改名することとなりました。 Webbというのはジョンのパートナーであったジョージ ウェブの名から来ています。

「元祖マッピン家」問題では遅れをとったジョンでしたが、兄たちよりも商売センスがあったようです。 スターリングシルバー製品以外に、シルバープレートの普及品にも力を入れ、目新しい趣向を凝らした品や新鮮なデザインの品を次々と打ち出し、しかも宣伝上手だったのです。 ヴィクトリアン後期には当桙フ新興階級の間でもっとも受け入れられるメーカーに成長し、それ以降のさらなる飛躍に向けて磐石な基盤が整いました。

20世紀に入ってからの「Mappin & Webb」は、「Walker & Hall」や「Goldsmiths & Silversmiths Co」といったライバルの有名メーカーを次々にその傘下に収めて大きくなり、今日に至っています。 また、「Mappin Brothers」ですが、梠繧フ波に乗り切れなかったのか、1902年には「Mappin & Webb」に吸されてしまっています。 ただ、その頃には三人にお兄さん達はとっくの昔に引退しており、後を継いだエドワードの息子さんも引退して、マッピン家のゆかりはいなかったようです。 そうこう考えると、ジョージアンの創業で、ヴィクトリア梠繧ノ二つに分かれたマッピンが、エドワーディアンに入ってまた一つの鞘に戻れたことはよかったのかなとも思うのです。
マッピン&ウェブ エドワーディアン スターリングシルバー バターナイフ


No. 18170 ヴィクトリアン スターリングシルバー フィドルパターン バターナイフ with イニシャル「M」
長さ 19.1cm、重さ 48g、ブレードの最大幅 2.65cm、フィドル柄の最大幅 2.1cm、柄の最大厚み 3mm、1895年 ロンドン、Edwin Charles Purdie作、

フィドル柄の先に見えるイニシャル「M」が特徴的です。 このアルファベットの字体は、イングリッシュ ホールマーク ブックをお持ちでしたら、バーミンガム アセイオフィスの1824年から1848年までのデートレター サイクルで使われている字体と同じになりますので、ご覧になってください。

この品が作られたのはヴィクトリアン終わり頃の1895年で、日本では日清戦争の頃にあたり、今から百二十年近くも前のことになります。 19センチの長さに、ブレード幅が最大で3センチ近くあって、現代のバターナイフと比べるとかなりのキングサイズであることから、バターナイフと言われても今日的にはちょっとピンと来ないかも知れません。 しかし、これがアンティークでしか感じることが出来ない昔のシルバーウェアの味わいになっています。 

鏝状(こて状)構造に加えて、幅広なブレードと大きなサイズを考えると、今日的にはオードブルサーバーとして使っても良さそうに思います。 48グラムという持ちはかりも純銀の心地よい重みを楽しむのに十分です。 

バターナイフは元々バタースペードといb觚状(こて状)のシルバーウェアから発展してきた経緯があります。 このバターナイフはブレード面に対して柄先が2センチ半ほど高い位置にくる構造で、その昔の「こて状バタースペード」の面影を残しているという意味で、バターナイフの歴史的発展過程を示しているわけで、舶ィ館的な興味を感じさせてくれるアンティークとも言えましょう。

柄の裏面には四つのブリティッシュ ホールマークがしっかり深く刻んであるのも好印象です。 ホールマークは順にメーカーズマーク、ロンドン レオパードヘッド、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1895年のデートレターになります。

それから、この品のデートレターをご覧いただくと、その形が盾状をしていて特徴があります。 ロンドンアセイオフィスにおける19世紀のほぼ第四l半期にあたる1877年から1895年までのデートレター サイクルは「盾」と覚えておかれると、アンティークハントの時には便利です。 この時代はイギリスの国力が大いに伸張した時期にあたることから、今日においてもこの頃のアンティークに出会う可能性も高いのです。 デートレターをすべて暗記することは難しくても、「ロンドンの盾はヴィクトリアン後期」と知っておくと、アンティークハントの際には使える知ッになります。

この品が作られた当桙フ時代背景については、「英国アンティーク情報」欄にあります「31. 『Punch:1873年2・2日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」と「14. Still Victorian」の解説記魔烽イ参考ください。 それから、「9.トラディショナル イングリッシュ バターナイフ」の解説記魔烽イ参考ください。
ヴィクトリアン スターリングシルバー フィドルパターン バターナイフ with イニシャル「M」


No. 18844 エドワーディアン Queen Anne パターン スターリングシルバー ナイフ
長さ 13.4cm、重さ 16g、ブレードの最大幅 1.65cm、柄の最大幅 1.35cm、1901年 ロンドン、Josiah Williams & Co.作、
今から百二十年ほど前の、ヴィクトリア梠繧ェ終わりエドワーディアンになったばかりの頃に作られたスターリングシルバーのナイフです。 もともとの用途であるバターナイフとして使っていただけるのはもちろんですが、左右対称なフォルムと適度なサイズからすると、レター開封用のペーパーナイフとして使うのもよいなと思います。

柄先のデザインは Queen Anne パターンと呼ばれます。 このデザインは1880年代にイギリスで初めて登場し1900年頃にはかなりの人気となりました。 あるいは別名ではオーバニー(Albany)パターンと呼ばれることもあります。 ヴィクトリア期の有力シルバースミスであるフランシス・ヒギンスのパターンブックで、 Queen Anneパターンとされて以来、Albany あるいは Queen Anneと両方の名前が使われるようになりました。

ハ真二番目に見えるホールマークは順にロンドン レオパードヘッド、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1901年のデートレター、そして「Josiah Williams & Co.」のメーカーズマークになります。 

一般にヴィクトリア梠繿n業のシルバースミスが多い中にあって、この品を作ったJosiah Williams & Co.はジョージアンの時代に始まった老舗の一つになります。 1800年創業のJosiah Williams & Co.はブリストルのメーカーで、地方では最大のシルバースミスでした。 メーカーズマークは当桙フ共同パートナーであった二人、George Jackson & David Fullertonの頭文字GJDFが刻まれています。 

今日でも中世の街並みや大聖堂が美しいブリストルは、16世紀にはエイボン川河口の貿易港として栄え、その後はイングランド南西部の主要都sとして発展しました。 しかし大きな都sであったがゆえに、第二次大戦中の1940年11・4日にはドイツ軍による空襲を受け、Josiah Williams & Co.も工房を失い、c念ながら140年の歴史に幕を閉じました。

デイビット・スーシェ蜑奄フポワロシリーズにある『The ABC Murders』を見ていましたら、ポワロとヘイスティングスが夕食中に、その日最終の郵便配達があって、レターの開封に食沫pのナイフを使う場面がありました。 このデイビット・スーシェのポワロシリーズは、1930年代の英国が舞台に設定されており、ディテールにこだわって見ていくと、いろいろとアンティークを楽しむ上での発見があります。 急ぎの手紙でもナイフがそばにあれば、ナイフを手にするのだなあとか。 また、そもそも、この郵便の配達はかなり夜遅くに来ていることも興味深く見ました。 原作で確認してみましたら、「It was on Friday that ABC's third letter came.  Evening post arrived about ten o'clock. 」とありました。 当桙ヘ一日のうちに何度も郵便配達があって、最終便は夜の十桙ノ配達があったなんて、ちょっと驚きです。

ついでながら、アガサ・クリスティー 『The ABC Murders』の原作は1936年に書かれています。 またDVDの中でヘイスティングスが開封するレターの消印は1936年となっておりましたので、これまたぴったり1936年の時代設定と分かります。

この品が作られた当桙フ時代背景については、英国アンティーク情報欄にあります 「14. Still Victorian」の解説記魔烽イ参考まで。
エドワーディアン Queen Anne パターン スターリングシルバー ナイフ


No. 18842 キングスパターン スターリングシルバー ハンドル & ステンレスブレード ケーキナイフ  サーバー  SHEFFIELD ENGLAND
長さ 25.3cm、重さ 74g、最大横幅 5.3cm、シルバーハンドルの最大幅 2.5cm、シルバーハンドルの最大厚み 1.4cm、1979年 シェフィールド、
スターリングシルバーのハンドルにステンレスブレードが取り付けられたケーキナイフ&サーバーです。 キングスパターンのゴージャス感に加えて、ブリティッシュ シルバーという素材の良さ、そしてステンレスブレードの機能性と、O拍q揃ったナイフ&サーバーと思います。

ハンドル部分のパターンはキングスパターンと呼ばれ、柄先のシェルデザインが重要なメルクマールとなります。 このモチーフは、もともとは12世紀にスペインの聖地 St.ジェイムス オブ コンポステラへ向かう巡礼者たちが、彼の紋章であったシェルを身につけて旅したことから、クリスチャンシンボルとして、シェルが取り入れられていったのが始まりです。 15世紀以降はセラミックスやシルバーの分野で、このシェルモチーフが繰り返し取り上げられて今日に至っています。

ハンドル部分にブリティッシュ ホールマークが刻印されています。 まずハンドルの表側にメーカーズマーク、シェフィールド アセイオフィスの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1979年のデートレターが刻印されております。 ハンドル裏面にもスターリングシルバーを示すライオンパサントとシェフィールド アセイオフィスの王冠マークがあります。、

また、ブレード部分にはメーカーズマークと「SHEFFIELD ENGLAND」の表ヲがあります。

ハ真のケーキナイフ&サーバーは、いくつかの意味でとても英国風な品であると思います。 ブリティッシュ ホールマークや「ENGLAND」の表ヲがありますので、英国風は間違いところですが、さらには、ブレード部分の鋸(のこぎり)、これはイギリスのケーキをサーブするには欠かせない機能なのです。 

イギリスのケーキナイフにはギザギザの鋸刃が付いているのが普通です。 ケーキをサーブするのに、なぜ鋸かとも思いますが、イギリスのケーキは表面を砂糖の塊のようなアイシングで、こてこてに固めたケーキが多く、タ際のところ切り分けには鋸が必要なのです。

このアイシングたっぷりのイギリス風ケーキというのは、びっくりするほど美味しくないことが多いので不v議です。 日本でこんなケーキが出てきたら、誰もがきっと絶句することでしょう。 しっとりとした普通のケーキとは似ても似つかぬ、水気もなくぱさぱさしたスポンジに砂糖の塊が数ミリの厚さで塗りつけてある食べ物です。

ところがもっと驚くのは、イギリスの子供たちは日本やフランス風のしっとりと美味しいケーキよりも、ぱさぱさごわごわのこうしたケーキがお気に入りなことです。 うちの娘の友達が集まるパーティーで、рェ手作りケーキを作ってもあまり喜ばれません。 近くのスーパーマーケットで買ってきたようなアイシングたっぷりのケーキがいいのです。

イギリスでアンティーク ケーキナイフのギザギザした鋸を見ていると、ずっと昔のヴィクトリアンやエドワーディアンのケーキもきっと凄まじいものだったのだろうと思います。 百年以上の年撃かけて、ブリティッシュ トラディショナル ケーキの伝統がイギリスの子供たちにしっかり根付いているのでしょう。

アンティークをきっかけに、その国の文化や伝統について考えてみるのは楽しいことだと思います。 英国アンティーク情報欄の「27.ホールマーク漏れと英国人気ソ」解説記魔烽ツいでにご覧ください。
キングスパターン スターリングシルバー ハンドル & ステンレスブレード ケーキナイフ  サーバー  SHEFFIELD ENGLAND


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