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本の宝箱 サザランズ − アンティーク絵本の素敵な書店 (アンティークの専門誌『オクルス』 掲載)

今回はアンティーク絵本の素敵な書店をご紹介しましょう。
サザランズは今から240年前にヨークで創業した小さな本屋さんが始まりです。1815年にはロンドンに進出し、大きなお屋敷から蔵書をまとめて買い取るなどして、稀少本の収集に力を入れてきました。ヴィクトリア梠繧ノはサザランズの書庫からシェークスピアの初版本が初めて見つかったりと、この書店は英国文学jに残る発見の舞台ともなってきたのです。そして今日のサザランズはアンティーク本の専門書店として、英国で最も歴史があり世界的にも有名です。

ピカデリーからほどないところに店を構えるサザランズのノスタルジックで翌ソついた雰囲気は、書店と言うよりもお屋敷のライブラリーのようです。オーク材のどっしりした壁棚には、レア本やアンティーク本が文学、美術、ゥ然j、そして旅行関係等と分野別に整然と納まっています。各セクション毎に古い大きな木製デスクが置かれ、図書館の司書といった感じの人たちが黙々と仕魔していて、その風景はオフィスの様でもあります。そして頭上の書棚の上からは哲人ソクラテスの石膏像が静かに見守っているのです。


(イラストの説明:昔と違って食魔ェ美味しいパブが増えてきました、シティのそばにあるビショップス フィンガーはそうした評判のパブの一つです。場所柄もあってか初めての人でも入り易いのも助かります。パブは英国人の暮らしに欠かせず、また外国人の私達にとっても興味深いところです、一度お験しください。)


今回は特に子供の絵本やイラストを担当されているロジィさんにお話を伺いました。
まず紹介いただいた書棚を眺めると、懐かしい昔の仲間に久しぶりに会ったようでした。
рヘ子供の頃絵本が大好きで、中でも繊細な線やソフトな色合いに惹かれたものです。そしてお気に入りの作家はいくつか集めて真翌オて描いてみたり。
日本ではいわさきちひろや中原淳一、海外ではケイト・グリナーウェイ、シェファード、そしてベアトリクス・ポター、q供心にも美しい色gいにうっとりしたものです。
サザランズではあちこちにそうした懐かしい本が目に入ります。
「ああ、あなた、ここにいたの。」と子供の頃の私にもどって心の中でつぶやいてしまいました。けれどもここにおいてある本達は、タは私が生まれるよりももっともっと古い本だったりするのです。
不v議の国のアリス、ウィニー・ザ・プー、ピーターラビット等のアンティーク本を見せていただきました。

希少本とはアンティークに限ったものではありません。最近ではハリーポッターの初版本がコレクターアイテムです。当初は300部しか出版されなかったこともあり、この少年少女文学の歴史に名を残す初版稀少本は今、なんと13500ポンド(約240万円)です!
vわず家に帰ってから子供の本棚に直行してしまいました。c念ながら、我が家のハリーポッターは初版ではありませんでしたし、q供達が何度も読み返すうちに本はかなり汚れ、本の隅っこにしっかりとマーカーで子供のイニシャルが書かれています。稀少本としてより価値があるのはミントと言って、出版当桙フままのきれいな状態であることが望ましいのです。でも子供の本では、それは無理な要求ではないでしょうか?



アンティーク絵本に興味を寄せるのはコレクターの方だけではありません。
クリスティング(洗礼式)のお祝いとして、昔から伝わる童謡やフェアリーテイルの絵本を求める方もあります。こうした絵本はいつの世代からも愛されて、大人が子供に読み聞かせ、引き継がれていくものなのです。
またノスタルジックな味わいと少しクラシックな感じの絵柄に惹かれて、コレクターではないけれど、初めてアンティーク絵本を買われるというお客様も多いそうです。

これまでに数多くのお金持ちや有名人のコレクターがサザランズのお得意様になりました。過汲ノは銀行家のJ.P.モルガンや英王室のエドワード7世、最近ではテレビで活躍する有名人やハリウッドのスター達。「マイケル ジャクソンが訪れた時にはエキサイティングだったわ。」と語るロジィさんに親しみを覚えた私でした。

ビクトリア期の文豪ディケンズもサザランズの常連でした。ディケンズが支払いに切った小切手のいくつかは、銀行決済に回されずそのまま取ってあるとのこと。銀行に持ち込んで本代金を回収するよりも、ディケンズ直筆の小切手はその稀少性から、額面以上の価値があるのです。

最初お店に入った時は、その重々しい雰囲気に少し気後れしたものでしたが、お話を伺ってみると店員の方はロジィさんをはじめ皆さん親切で、謐゙を終えてお店を出る頃には、サザランズのような書店に時々足を運んで、気に入った本を見つけられたら素敵だなと感じていました。


(ハ真の説明:エドワーディアンのポストカード。真中のカードの消印は1905年5・0日、歴史で言えば日露戦争の日本海海戦から数日後です。頂き物へのお礼状で、この日のロンドンは朝方天気に恵まれなかったけれど、このカードを書いている頃には日差しが戻ってきたとあります。ハ真のポストカードは昔の様qがよく分かる手軽なアンティークです、アンティークフェアなどで簡単に手に入ります。)

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