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No. 7435 スターリングシルバー Old King Cole のクリスティング スプーン&フォーク セット
スプーンの長さ 15.9cm、重さ 30g、1931年 ロンドン、フォークの長さ 16.0cm、重さ 34g、1928年 ロンドン、オリジナルケース付、セットで三万二千円

英国の童謡(ナーサリーライム=マザーグース)に出てくる「Old King Cole」を、柄先の透かし細工に彫り込んだ、スターリングシルバー クリスティングセットです。
透かしは糸鋸を引いた跡が残っていて、王様のエングレービングも繊細な手仕事です。スプーンとフォークで表情が違っており、なかなか可愛らしい王様に仕上がっています。
おそらく未使用と思われ、コンディションがとても良いのも特徴です。

ナーサリーライムの韻を踏んだ歌詞は英語の初期教育に良いらしく、言葉をようやくしゃべり始めた幼児達がプレイグループという保育園で、真っ先に教えられるのがナーサーリーライムです。「三つ子の魂」とでも言いましょうか、英語圏で育った人なら誰でも知っていて、口ずさめる童謡がナーサリーライムなのです。

小さな子供のうちに自然と身に付けてしまって、大きくなってから系統立てて学ぶものではないので、日本人の私たちにとってはちょっと厄介な代物でもあります。
例えば、横溝正史の『獄門島』を読んで、「むざんやな冑の下のきりぎりす」にぞっと恐ろしさを感じても、ヴァン・ダインの『僧正殺人事件』に出てくるマザーグースに絡めた見立て殺人には、どうもピンとこない感覚でしょうか。

英語文化の共通の基盤なのでしょうが、それが身に付いていない不自由を普段の暮らしの中でも時に感じることがあります。 でも嘆いていても仕方ないので、これを機会にナーサリーライムの一つ「Old King Cole」を学んでみましょう。

写真二番目で、Old King Coleが酒盃を手にして、長いパイプをくわえています。Old King Coleのトレードマークは酒盃とパイプなのですが、それは以下の歌詞によっています。
Old King Cole was a merry old soul,
And a merry old soul was he;
He called for his pipe,
And he called for his bowl,
And he called for his fidders three.

オールド キング コールは陽気な王様さ
とっても陽気な人なのさ
パイプを持って来させ、
酒盃を持って来させ、
そしてヴァイオリン弾きを三人呼んだのさ

「Old King Cole」やナーサリーライムについての解説サイト と、「Old King Cole」のメロディー もご参考ください。
たとえ歌詞は知らなくても、メロディーを聴いてみると、どこかで聴いたことがあるように思われるのではないでしょうか。