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No. 7238 エドワーディアン スターリングシルバー バターナイフ with マザーオブパール ハンドル
長さ 17.3cm、ブレード部分の最大幅 2.7cm、重さ 34g、1905年 チェスター、二万二千円

今から百年前に作られたエドワーディアンのスターリングシルバー バターナイフです、ハンドルはマザーオブパール、刃は緩やかに湾曲したスクープタイプになっています。
手彫りのアイビー模様エングレービング背景に色合いが濃く写っている部分は、1ミリ間隔に何本もの彫刻線を引いて影を付けたもので、とても繊細な仕事です。

19世紀後半からしばらく、ヴィクトリアンやエドワーディアンのイギリスでは、当時の自然主義的傾向にアイビーがよくマッチした為、バルコニーやガーデンファーニチャーに絡まるアイビーが大変好まれました。 アイビーは蔦がしっかりと絡まることから、Fidelity(忠実ないしは誠実)、Friendship(友情)、あるいはMarriage(結婚)を象徴するモチーフとされます。 そしていつも緑であることから、Immortality(不滅)や Eternal Life(永遠の魂)を表すクリスチャンモチーフともなっています。

四つのブリティッシュ ホールマークがしっかり刻印されているのもこの品の良い特徴で、順にメーカーズマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、チェスター アセイオフィスのタウンマーク、そして1905年のデートレターです。

また、英国の三大アセイオフィスはロンドン、シェフィールド、バーミンガムであって、この三つで八割以上のシェアになります。 この品はチェスター アセイオフィスで検定を受けており、チェスターものはその数が少ないことから希少性があるバターナイフになっています。

バターナイフの歴史について詳しくは、英国アンティーク情報欄にあります「9.トラディショナル イングリッシュ バターナイフ」の解説記事もご参考ください。