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No. 6967 ヴィクトリアン スターリングシルバー サービングスプーン with ゴールドギルト
長さ 23.0cm、重さ 86g、最大横幅 5.2cm、ボールの深さ 1.5cm、柄の最大幅 2.3cm、柄の最大厚み 3.5mm、1886年 シェフィールド、James Deakin & Sons Ltd作、二万九千円

今から百二十年前のヴィクトリアン後期に作られたサービングスプーンで、ボール部分には打ち出しの細工に繊細なエングレービングが施され、さらにはゴールドギルトで装飾されています。 ボール部分の銀は厚めで、柄もしっかり出来ており、86グラムという持ちはかりも気に入りました。 

ジョージアンのテーブルスプーンに後から装飾が施されたベリースプーンと呼ばれるアンティークがありますが、この品はそうしたものとは違って、1886年に初めから仕舞まで作られたアンティークになります。

ブリティッシュ ホールマークがどれもしっかり深く刻印されているのもよいでしょう。 ヴィクトリア女王の横顔マークも鮮明で、これを見てもすぐにヴィクトリアン アンティークと分かるのもコレクターにとっては嬉しいものです。

写真四番目で柄の裏面に見えるホールマークは、「James Deakin & Sons Ltd」のメーカーズマーク、ヴィクトリア女王の横顔マーク、1886年のデートレター、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そしてシェフィールド アセイオフィスのクラウンマークです。

「James Deakin & Sons Ltd」は1865年にジェームス ディーキンによってシェフィールドで創業されたのが始まりです。 1886年には彼の三人の息子達、ウィリアム、ジョン、アルバートもパートナーに加わり、ファミリービジネスとして上述の社名に変更し、事業は順調に発展していきました。 1888年にはロンドン支店開設、ヴィクトリア後期の1890年代には、スコットランドのグラスゴーとアイルランドのベルファストにも支店を開設しています。 しかし多くのシルバースミスがそうであったように、事業のピークは英国の国力がピークであったビクトリア後期からエドワーディアンの1910年までにあったようです。 その後は事業を次第に縮小していき第二次世界大戦が始まった1940年には店を閉めました。