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No. 6958 スターリングシルバー ティーストレーナー
長さ 11.5cm、重さ 31g、ボール部分直径 5.35cm、ボールの深さ 2.3cm、1937年 シェフィールド、Ethel Mary Ventress作、二万五千円

今から七十年ほど前に作られたスターリングシルバーのティーストレーナーです。 

側面部分に四つのブリティッシュ ホールマークがしっかり深く刻印されています。 ホールマークは順にEthel Mary Ventressのメーカーズマーク、シェフィールド アセイオフィスの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1937年のデートレターです。

側面部分でホールマークとは反対サイドに、「Sedgley Lodge 4361、Ladies Festival 9.12.37、George Foster W.M」と彫られていることから、イギリスのフリーメイソンに関連がある品と分かります。

フリーメイソンとはイギリスで発生し世界に広まった秘密結社です。 日本語では秘密結社との言われ方が多いようですが、アメリカではフリーメイソンのメンバーはごく普通にどこにでもいるので、“秘密”というニュアンスはなくて、いわば親睦団体のようなものと言ってよいでしょう。 『大辞林』によれば、「博愛・自由・平等の実現を目指す世界的規模の団体。中世以来の熟練石工組合を母体として一八世紀初めイギリスで結成。啓蒙主義精神を基調とし、多くの名士を会員に含むとされるが全容は明らかでない。」とあります。

ニコラス・ケイジ主演の映画 『ナショナル・トレジャー』では、フリーメイソンがストーリーの根幹を成しており、アメリカにおけるフリーメイソンの位置付けを知るよい手掛かりになります。 アメリカの独立戦争を指導したリーダーの多くはメイソンだったり、その後も歴代大統領の多くがメイソンだったということです。 映画のシーンにもありましたが、1ドル紙幣に描かれた「ピラミッドと一つ目の絵柄」も『万物を見通す目』というメイソンのマークの一つで、アメリカ的価値とフリーメイソンには分かち難い関係があるようです。

さらに言えば、日本の戦後10年を主導した歴代首相の多くはフリーメイソンだったこともあり、日本とも大いに関係があります。