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No. 6949 スターリングシルバー ジャムスプーン
長さ 13.9cm、重さ 27g、ボール部分の長さ 5.5cm、最大横幅 3.2cm、柄の最大幅 1.35cm、1945年 シェフィールド、Roberts & Belk作、一万三千円

華美なエングレービングのないプレーンタイプながら、ボールサイド部分のダブルノッチなどイングリッシュ ジャムスプーンの特徴をよく備えています。 柄元の厚みは2.5ミリほどあって厚めに出来ていますし、ボール部分もシルバーがしっかり使われている印象です。 品のよいフォルムは十分に美しく、磨きぬかれたソリッドシルバーの輝きを楽しむのも、またよいのではと思わせてくれるジャムスプーンと思います。

お客様から、なるほどと思わせていただいたお話がありますので、ご紹介させていただきましょう。 
『先日北海道では珍しい大型台風が通過し、短時間ですが停電となってしまいました。夜、仕方がないので古い灯油ランプを持ち出し屋内の照明としたのですが、以前手配いただいたティースプーンをランプの光にかざしてみたところ、ほの暗い明るさの中、スプーンのボウル内や彫刻の輝きにしばし見とれました。銀のアンティークには点光源の古い照明が合うようです。また昔の貴族が銀器を重用したのもうなずける気がします。』

私はアンティーク ランプ ファンで、早速に試してみたのですが、シルバーにアンティークランプの灯がほんのりと映って揺れているのを見ていると、なんだか落ち着くものでした。

写真三番目にあります柄の裏面のホールマークは、1945年のデートレター、スターリングシルバーを示すライオンパサント、シェフィールド アセイオフィスの王冠マーク、そして「Roberts & Belk」のメーカーズマークです。 

銀工房は一般に、その創業がヴィクトリア期というケースが多いのですが、メーカーの「Roberts & Belk」は創業1809年と、ジョージアンの時代にまで遡れる老舗シルバースミスで、評価の高いメーカーの一つと言ってよいでしょう。