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No. 6891 ヴィクトリアン スターリングシルバー ペンダントヘッド
最大外周直径 2.6cm、本体部直径 1.9cm、最大厚み 6mm、ヴィクトリアン後期からエドワーディアン頃の英国製、一万六千円

船舵デザインのペンダントヘッドで、小花のエングレービングはとても繊細な細工です。 そして裏面には瑪瑙がはめ込まれています。 

船舵というデザインはマリンモチーフが流行った頃の影響が出ているものと考えられます。 ヴィクトリア時代の終わり頃からエドワーディアンの頃にかけて、ブライトンなどの海浜リゾートが賑わって、ロープや船の舵、波、シーガル、ヨットといったマリンモチーフが人気となったのです。

小花模様の背景部分は、とても微細なエングレービングで、1ミリ間隔に何本もの彫刻線を引いて影をつけていった仕事です。 また花模様内側の同心円状彫刻も、かなり細やかな手彫りの彫刻になっています。 写真では解像力不足でよくご覧いただけないのが残念ですが、アンティークハント用のルーペがお手元にあれば、百年ほど前の手仕事の細やかさに驚かれると思います。

ホールマークはありませんが、全体の船舵デザインや、小花模様の彫刻デザイン、そして彫りの繊細さからみて、ヴィクトリアン後期からエドワーディアン頃の英国製と思います。