トップページへ戻る

No. 6720 ヴィクトリアン スターリングシルバー クリスティング スプーン & フォーク セット
スプーン長さ 17.5cm、重さ 39g、フォーク長さ 18.1cm、重さ 36g、共に1878年 バーミンガム、Hilliard & Thomason作、三万四千円

今から百三十年近く前に作られたヴィクトリアン アンティークで、スターリングシルバーのクリスティング セットです。

柄先の最大幅は2.2センチほどあって、彫刻面が幅広に作られていることから、手彫りのエングレービングが強調されて、とてもゴージャスな印象の品に仕上がっています。
繊細な彫刻が両面にわたっているのも、この品のポイントになっています。

ブリティッシュ ホールマークは順に、Hilliard & Thomasonのメーカーズマーク、1878年のデートレター、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そしてヴィクトリア女王の横顔はデューティーマークです。

メーカー名は一流で、当時の最高峰の一つと言ってよいでしょう。 「Hilliard & Thomason」は1837年にバーミンガムで、John Hilliard によって会社が起されました。 1840年にはJohn Thomasonとパートナーを組んで、以降はH&Tのメーカーズマークを使っています。 初めの頃は、スナッフボックス、ビネグレット、ワインラベル等の品で人気があったようですが、次第に商品の幅を広げていきました。 1851年の万国博覧会には、ナイフ、フォーク、スプーン等のフラットウェアも出展しています。 当時から評判も上々で、「極めて美しく、そして上品に仕上がっており、デザインも巧妙かつ強い印象を与える。」との賛辞を得ています。

このクリスティングセットが作られた頃の時代背景については、英国アンティーク情報欄にあります「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記事もご参考ください。