No. 6714 ヴィクトリアン スターリングシルバー テーブルフォーク
長さ 17.7cm、重さ 50g、柄の最大幅、ボール部分の長さ
5.5cm、最大横幅 3.4cm、ボール部分深さ 1.0cm、1859年
ロンドン、George W Adams(=Chawner &
Co)作、一万九千円
今から百五十年近く前のヴィクトリアン中期に作られたスターリングシルバー テーブルフォークです。 有名シルバースミスであるジョージ・アダムス(=Chawner
& Co)の名前にも惹かれましたが、銀がたっぷり使ってあって両面装飾のゴージャスかつ重厚な雰囲気は素晴らしいと思いました。
この品のデコラティブで豪華な雰囲気からすると、単なるテーブルフォークではなくて、あるいはクリスティングのお祝い用に作られた品なのかも知れません。
裏面にイングリッシュ ホールマークがしっかり深く刻まれているのもこの品の良い特徴です。 マークは順に「George
W Adams」のメーカーズマーク、ヴィクトリア女王の横顔でデューティーマーク、1859年のデートレター、ロンドンレオパードヘッド、そしてスターリングシルバーを示すライオンパサントとなっています。
英国アンティークシルバーウェアの参考書によれば、ヴィクトリア期の重要シルバースミスとして、ジョージ・アダムスとフランシス・ヒギンスが挙げられることが多いようです。 その一つである「George
W Adams」は、ヴィクトリア時代以前からの重要メーカーの一つであるChawner
& Coと実質同体になります。 Chawner &
Coは1815年にWilliam Chawnerが始めた工房ですが、創業から1883年にAldwincle
& Slaterに買収されるまで、何回か名前を変えています。
William Chawner 1815-1834
Mary Chawner 1834-1841
Mary Chawner & Co. 1842-1845
Chawner & Co 1845-1883
創業者William Chawner亡き後は、妻Maryが会社を継ぎました。1845年以降はMaryの娘Anneの夫であったGeorge
William Adamsが会社を継ぎましたが、1883年にはGWAが引退して、会社をAldwincle
& Slaterに売却しています。
裏面の様子