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No. 6372 ヴィクトリアン Diamond Jubilee ティースプーン with シルバープレート 一部 SOLD
長さ 13.4cm、重さ 23g、ボール部分長さ 4.5cm、最大幅 2.8cm、深さ 7mm、柄の最大幅 1.9cm、1897年 英国製、一本二千五百円、6本あります-->5本あります。

ヴィクトリア女王の戴冠60周年を記念したダイヤモンド ジュビリー コメモレーションのシルバープレート ティースプーンです。 柄先にはヴィクトリア女王が即位した1837年とダイヤモンドジュビリーの年である1897年の二つの年が、王冠とヴィクトリア女王の横顔と共にレリーフしてあります。 

シルバープレートものではありますが、23グラムと持ちはかりがあって、柄のデザインもよろしいので、重厚な雰囲気のティースプーンになっています。 コメモレーションものであることから製作年が特定できることもアンティークとして良い特徴になっています。 イギリスにはヴィクトリア時代のアンティークを指して「Victoriana」というアンティーク分野がありますが、この品はヴィクトリアーナのベーシックとも言えましょう。

ダイヤモンド ジュビリーの盛大な催しは1897年6月22日に行われました。 ヴィクトリア女王のパレードはバッキンガム宮殿からセントポール寺院を経て、ロンドンブリッジを渡り、テムズ川の南にまで進み、沿道は大変な賑わいだったようです。 女王は日記に以下のように記しています。 『今日私が人々から受けたような熱烈な喝采を、これまで受けた者はいないだろうと思う。 沿道の人たちの歓喜は大変なもので、人々の顔は真の喜びで満ち溢れていた。 私はとても心を動かされ、満たされた気持ちになった。』

ヴィクトリア女王は若干18歳で英国王になりました、それから1901年までの64年間がヴィクトリア時代です。 彼女が国王になった時、彼女自身も、また多くの英国民も、その後のこの国の大発展を予期していなかったろうと言われています。 しかし実際にはヴィクトリア女王の治世に、英国は大いに伸長し、世界史上これまでなかった規模の大帝国となりました。
テクノロジーの面でもヴィクトリアンの頃は大発明時代で、今見ても驚くような立派な発明から、笑ってしまうような発明までいろいろあって、この時代のダイナミックさには大きな魅力があるのです。 「Victoriana」というアンティーク分野があるのも、さもありなんです。

1861年にはヴィクトリア女王の夫君であったアルバート公が亡くなっています。この年を境にクィーン・ヴィクトリアの人生に大きな変化があったことは想像に難くないでしょう。 実際のところ、その変化はとても大きなものでした。 ヴィクトリア女王はそれから二十年以上の長きにわたって喪に服したのです。 晩年のヴィクトリア女王というと、黒い衣装を着た姿を思い浮かべる英国民が多いのはそのためです。 

しかしそれはヴィクトリア女王のアルバート公との暮らしがそれだけ幸せであったことの裏返しでもあります。 ドイツ出身のアルバート公は「simple & strict」な家庭生活をとても大切にする夫君でした。 二人の間には九人の子供が生まれ、家族ともどものFamily Excursion(遠足)のほほえましい様子などは、当時の英国民にとって良き模範となったのです。

ついでに、今では世界中に広まったクリスマスツリーは、元々はドイツのローカルな風習で、それをまずイギリスで普及させたのはヴィクトリア&アルバート夫妻です。

当時の英国の様子については、「英国アンティーク情報」欄 「13. 英国陶器の街とクリスマスのアンティークな見方」と「14. Still Victorian」の解説記事も合わせてご覧ください。







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