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No. 6225 ヴィクトリアン スターリングシルバー フィドルパターン テーブルスプーン
長さ 22.3cm、重さ 60g、ボール部分の長さ 8.0cm、ボール部分最大幅 4.7cm、深さ 1.2cm、1845年 ロンドン、Robert Wallis作、一万六千円

今から160年前のヴィクトリアン初期に作られたスターリングシルバー テーブルスプーンです。 かなり古い品ですが、ボール エッジがしっかり、はっきりしているのは、使用感があまりないことを示していて、このアンティークのよい特徴になっています。

このスプーンのパターンは柄の形がヴァイオリン(Fiddle)に似ていることから、フィドルパターンと呼ばれます。 もともとは18世紀のフランスで人気だったこのフィドルパターンは、19世紀に入った頃からイギリスでも次第に流行っていきました。 

ホールマークは順に、「Robert Wallis」のメーカーズマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、ロンドンレオパードヘッド、1845年のデートレター、そしてヴィクトリア女王の横顔は税金支払済みを示すデューティーマークです。 

さらにメーカーズマークの左上に、三日月のような形が見えますが、これはジャーニーマンズ マーク(Journeymanは徒弟の上で、マスターの下に位置する。)といって、銀工房の中で誰が手掛けた仕事かを示す職人ごとのマークです。 ジャーニーマンズマークの分析はアンティークシルバーの研究の中でも最前線にあって、この工房の中でどの職人さんの作であったかは残念ながら現状ではまだ分かりませんが、こういうことを調べる専門家がいるというのは、いかにも英国的と思います。

イギリスのアンティークスプーンのパターンについては、詳しくは「英国アンティーク情報」欄にあります「4.イングリッシュ スプーン パターン」の解説記事をご覧ください。