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No. 6149 ヴィクトリアン スターリングシルバー ジャムスプーン
長さ 13.9 cm、ボール部分最大幅 3.4cm、ボール部分深さ 0.5cm、重さ 21g、1897年 バーミンガム、一万六千円

今から百年以上前のヴィクトリア時代終わり頃に作られたスターリングシルバー ジャムスプーンで、ボール部分のエングレービングが印象的な品です。 ボール半分の滑らかでよく磨き出された銀の輝きが、もう半分の彫刻仕上げを際立たせているようで、絞りの入ったジャムスプーン特有のノッチ構造と相俟って、品のよいヴィクトリアン アンティークに仕上がっています。

彫刻部分の植物模様は強めな彫りと、とても繊細なタッチの組み合わせで、写真では解像力不足でよくご覧いただけないのですが、花びらの中央には何重にもドット状の細かな円周飾りが刻まれていますし、背景の少し影に見える部分も、実際には細かなエングレービングによる仕事で、本当はマグニファイインググラスで見ていただいた方が楽しめるアンティーク ジャムスプーンと思います。

シルバーウェアのホールマークは柄の裏に刻印されている場合が多いのですが、この品ではボール表面の柄に近いところ刻印されていて、ブリティッシュ ホールマークが目立つのも面白い特徴でしょう。 私はこのジャムスプーンのホールマークそのものを楽しむデザインになっているところも気に入っています。 四つのホールマークはどれも深くしっかり刻印されていて、順にメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、1897年のデートレター、そしてスターリングシルバーを示すライオンパサントが刻印されています。