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No. 5975 スターリングシルバー 赤ちゃんスプーン or ティーキャディー スプーン
長さ 8.5cm、重さ 17g、最大幅 3.2cm、ボール部分の長さ 4.3cm、ボールの深さ 0.6cm、1944年 バーミンガム、一万二千円

クルッとした持ち手に愛嬌があって、見ていて楽しい気分になる銀のスプーンです。 普通に考えて赤ちゃんスプーンとして作られたように思いますが、コンディションが良くてあまり使われた形跡がないところは不思議です。 一般に、赤ちゃんスプーンは実際に使われると、赤ちゃんが噛みますので、傷だらけになることが多いものだからです。

クリスティングのお祝い品で、銀であることから、使われずに現在に至っているものかも知れません。 あるいはまた、コンディションがよく、合わせて1944年という製作年を考えると、ティーキャディー スプーンであった可能性もあります。 サイズ的にはティーキャディー スプーンにぴったりです。

この品が作られた1944年は第二次大戦の最中になります。 英国は戦勝国とはなったものの、大変な時期であったことは間違いありません。 ロンドンはドイツから弾道ミサイルの攻撃を受けたり、爆撃機による空襲も頻繁にありました。 私の住む町はロンドンの北の郊外で爆撃の目標にはならなかったようですが、近所のお年寄りの話では、ロンドンを空襲した帰りの爆撃機が、残った爆弾を燃料節約の為に落としていくコースに当たっていて、怖かったとのこと。 とは言うものの、茶道具あるいはクリスティング用の不要不急の品を、しかも純銀で作っていたとは、当時のイギリスは結構余裕もあったんだなあ、と思うのです。 

写真三番目のようにボールの裏面に四つのブリティッシュ ホールマークが刻印されているのもよいでしょう。 ホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1944年のデートレターです。



スターリングシルバー スプーン


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