英国 アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ

No. 5960 エドワーディアン スターリングシルバー バターナイフ
長さ 12.9cm、重さ 12g、ブレードの最大幅 1.9cm、柄の最大幅 1.15cm、柄の最大厚み 2mm強、1903年 チェスター、一万三千六百円

今から百年と少し前に作られたスターリングシルバーのバターナイフで、小振りながら手彫りのエングレービングが素晴しく、芸術品の領域に入るアンティークと思います。

彫刻デザインの波模様はオーソドックスなヴィクトリアンおよびエドワーディアン アンティークの特徴です。 波模様のウェーブパターンは、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)を象徴するクリスチャンモチーフで、ヴィクトリアンやエドワーディアンの時代に好まれました。

波模様の背景で色合いが濃く見える部分は、1ミリ間隔に何本もの彫刻線を引いて影を付けていった細工で、手仕事としては限界的な繊細さを持っていることがルーペで見ると分かります。 写真では十分にその繊細さがお伝え出来ませんが、アンティークハント用のルーペがお手元にあれば、眺めているだけでも楽しめるアンティークに仕上がっています。

さらに各パートを詳しく見ていくと、柄のねじれデザインは装飾的な美しさを追求すると同時に、強度のアップにも役立つ構造です。 私はどうしてもこのエドワーディアンの小品が、実用品と言うよりも鑑賞用なのではないかと思えてなりません。

柄の表側には四つのブリティッシュ ホールマークが刻印されています。 ホールマークは順にスターリングシルバーを示すライオンパサント、チェスター アセイオフィスのシティーマーク、1903年のデートレター、そしてメーカーズマークとなっています。

この品が作られた当時の時代背景については、「英国アンティーク情報」欄の「14.Still Victorian」の解説記事を、そして英国のバターナイフの歴史については、「9.トラディショナル イングリッシュ バターナイフ」もご参考ください。




イギリス アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ