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No. 5662 デンマーク シルバーサーバー with インターレーシング ドラコンタイン
長さ 18.9p、重さ 47g、ボール部分の直径 5.8cm、ボールの深さ 1.0cm、柄の最大幅 2.3cm、柄の最大厚み 3mm、デンマーク製、1904年 コペンハーゲン、二万七千円

1)百年以上前に作られたアンティークであること。
2)柄先に見られるメインモチーフがインターレーシング ドラコンタインであること。
3)他にも随所にケルティック スパイラルが見られること。

以上を考え合わせると、北欧アンティークの代表格と言ってよいシルバーサーバーと思います。 デンマーク製シルバーを示すステートマークである「コペンハーゲンのスリータワー」マークが柄の裏面に刻印されています。 ボール部分はローズゴールドでギルティングされています。 裏面の柄先に刻まれた「1879-1904」の数字からみて、おそらく結婚25周年のお祝い品と思います。

曲線の交差模様はインターレーシング模様と呼ばれケルティック アートでしばしば登場するパターンです。 写真二番目をよく見るとドラゴンがインターレーシング模様を形作っています、この生き物はDracontineと呼ばれ、これもケルティック アートやヴァイキング アートでしばしば登場するモチーフです。

西洋の神話においてはドラゴンは破壊的な悪い生き物として描かれることが多いのですが、大昔のケルト人にとってはドラゴンは種族の象徴であり、最高の意味合いがありました。
このインターレーシング ドラコンタイン模様は、もともとは大昔のケルティックアートに起源を持ちますが、19世紀になってからコペンハーゲンのBorgen や Christensenなどのジュエラーによってヴァイキング スタイルとしてリバイバルされ、人気を集めました。

「Spiral=渦巻き、螺旋」というのは、とても重要なケルティックモチーフで、渦巻きは太陽を象徴し、そこからGrowth(成長)、Expansion(拡大)、Energy(活力)の意味合いが導かれます。 

ちなみに、英国においても19世紀にケルティック リバイバルが盛んになりましたが、その大御所であるウィリアム モリスは当初ヴァイキング アートに関心を持って、北欧中世の散文物語である「サガ」等も読み進むうちに、ケルティック アート全般への興味が高まっていったようです。

英国におけるケルティック デザインはヴィクトリア期にケルティック リバイバルという形で見なおされて、その後アーツ&クラフツの流れの中でも脚光を浴びて今日に至っています。








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