No. 5356 ダブルシェル ヴィクトリアン スターリングシルバー ティースプーン ペア
長さ 12.3cm、重さ 15g、ボール部分の長さ 4.0cm、最大幅
2.4cm、ボールの深さ 7mm、柄の最大幅 1.3cm、1896年
シェフィールド、Roberts & Belk作、一本
五千円
お手入れしたところ綺麗になりましたので、写真を撮り直してみました。
柄先とボール部分にシェルモチーフが入ったヴィクトリアン スターリングシルバー ティースプーンです。 ダブルシェルは珍しくあまり見かけませんし、ゴージャスな装飾に加えて、銀がしっかり使って作られていることも好印象です。
シェルパターンは12世紀にスペインの聖地 St.ジェイムス オブ コンポステラへ向かう巡礼者たちが、彼の紋章であったシェルを身につけて旅したことから、クリスチャンシンボルとして、シェルが取り入れられていったのが始まりです。 15世紀以降はセラミックスやシルバーの分野で、このシェルモチーフが繰り返し取り上げられて今日に至っています。
柄の裏面には四つのブリティッシュ ホールマークがしっかり深く刻印されているのもこの品の良い特徴です。 ホールマークは順にシェフィールド アセイオフィスの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1896年のデートレター、そしてRoberts
& Belkのメーカーズマークになります。
銀工房は一般に、その創業がヴィクトリア期というケースが多いのですが、メーカーの「Roberts
& Belk」は創業1809年と、ジョージアンの時代にまで遡れる老舗シルバースミスで、評価の高いメーカーの一つと言ってよいでしょう。