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No. 5339 シルバープレート バターナイフ with ピアストワーク
長さ 14.9cm、重さ 14g、ブレードの最大幅 2.2cm、柄の最大幅 1.45cm、柄の最大厚み 2mm強、一万円

シルバープレートのアンティーク バターナイフになりますが、波模様の手彫りのエングレービングはなかなかの出来栄えで、加えてピアストワークも糸鋸を使った手仕事であることから、気に入って求めました。

彫刻のモチーフは植物模様とウェーブパターン融合です。 波模様モチーフには、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)という意味合いが象徴されており、ヴィクトリアンやエドワーディアンの時代に好まれました。 

波模様の背景部分や小花の内側で色合いが濃いめに見えるところは、とても繊細なエングレービングになっていて、1ミリ間隔に何本もの彫刻線を引いて影を付けていった仕事です。

透かし細工は糸鋸を引いたギザギザ跡が残るハンドワークで、これだけの仕事を仕上げるには大変な時間と手間、そして技術が必要になります。 労働コストが上昇した現代では、もはやお値段的にもお目にかかれない品ですし、そもそもこれだけの技術を持った職人さんが現代ではいなくなっているのです。 

このアンティークの透かしデザインを見ていて、以下にありますスプーンの透かしに近いことに気が付きました。 シルバープレートの品ではメーカーズマークが無いことが多く、この品もメーカーを特定出来ないのですが、デザインが似ていることから、このバターナイフのメーカーも「CB&S」=Cooper Brothers & Sonである蓋然性は高いように思います。

エングレービングの繊細さや、ピアストワークの腕前は、同等のシルバーウェアと比べても、まったく見劣りしないレベルの品で、素材はシルバープレートと言えども侮れない、アンティークでしか手に入らない美しさと言ってよいでしょう。




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