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No. 5310 ヴィクトリアン スターリングシルバー フォブ ペンダントヘッド SOLD
正六角形の一辺の長さ 1.7cm、重さ 12g、縦の長さ(留め具含む) 4.45cm、最大厚み 2.5mm、1899年 バーミンガム、SOLD

雪結晶のようなデザインの美しさと、見事な透かし細工に惹かれて求めた、ヴィクトリアン スターリングシルバー フォブのペンダントヘッドです。 フォブ本体は中央の丸飾り部分が一段高くなった構造です。 

1899年の作ですので今から108年前という古さも、アンティーク アクセサリーとしては大きな魅力でしょう。 また、とても丈夫な作りなので、普段使いでどんどん使っていっても、ヴィクトリアンアンティークなのに、壊れたりする心配がまずないのも安心です。

ピアストワークの断面をルーペで見てみると、糸鋸を引いたギザギザ跡が残っていて、手間のかかった手仕事であることが分かります。 こうした細工は百年以上前の当時だからこそ出来たもので、人件費が高くなっている現代の英国ではとても望めるものではありませんし、そもそもこうしたテクニックを持った職人さんはもういないのです。 その意味で、このフォブ ペンダントヘッドは現代品にはないアンティークの味わいを感じさせてくれる良い品と思います。

元々は時計の銀鎖の先に付ける飾りであったフォブは、今では女性用のアクセサリーとして使われることが多く、英国アンティーク フォブの最大のバイヤーは米国のアンティークディーラーとなっています。 ネックレスのペンダントヘッドとしたり、ブレスレットの飾りとして付けたりして、女性に好まれるため需要が多いのです。

四つのブリティッシュ ホールマークが完備しているのも良い特徴で、裏面の刻印は順に、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1899年のデートレター、バーミンガムアセイオフィスのアンカーマーク、そしてメーカーズマークです。 写真二番目のように留め具の円環部にもスターリングシルバーを示すライオンパサントが刻印されています。

裏面で上の方に見える数字は「Rd.230702」で、パテントオフィスにデザインを登録した際のレジスター番号です。 わざわざデザイン登録をしていることからみても、シルバースミスが自信を持って作り出したピアストワーク フォブと考えてよいでしょう。 さらに言えば、このレジスター番号から、雪結晶のように綺麗なデザインが登録されたのは1894年4月頃であることも分かるのです。