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No. 5284 フォレスターズ スターリングシルバー フォブ ペンダントヘッド
直径 2.3cm、重さ 9g、厚み 2mm強、1923年 バーミンガム、一万四千円

今から八十年以上前に作られたスターリングシルバーのフォブで、森の住人たちが鹿とシールドの紋章を守っています。 しっかり出来た透かし細工が特徴的なフォブになりますが、シルバーの厚みが2ミリ強あって、持った感じも重厚な雰囲気に仕上がっています。 

透かしは糸鋸を引いたギザギザ跡が残るハンドワークで、これだけの仕事を仕上げるには大変な時間と手間、そして技術が必要になります。 八十年前だからこそ出来た品で、労働コストが上昇した現代では、もはやお値段的にもお目にかかれない品ですし、そもそもこれだけの技術を持った職人さんが現代ではいなくなっているのです。 

モチーフになっているフォレスター(森の住人たち)とは、イギリスにおいては伝説的なロビン・フッドに代表される強きをくじき弱きを助ける反権力の自由人を指すことが多く、さらに加えて野歩きを楽しむなどイギリス人の好む自然といつも隣り合わせな暮らしにつながるイメージとして、かなり肯定的な意味合いを持っています。 

ご存知のロビン・フッドは中世のイギリスにあって、シャーウッドの森に住んで、お金持ちから奪っては貧しい人々に分け与え、世の中の不正をただし、王様の横暴に抵抗する義賊というキャラクターで時代を問わず人気があったわけです。 日本で言えば、ねずみ小僧次郎吉が仲間を持って組織的にもっと大きくなったような感じでしょうか。

裏面には四つのブリティッシュ ホールマークがしっかり深く刻印されているのもよいでしょう。 ホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1923年のデートレターになります。 上部の円環部分にもスターリングシルバーを示すライオンパサントが刻印されており、この品のクォーリティーの高さを示しています。

元々は時計の銀鎖の先に付ける飾りであったフォブは、今では女性用のアクセサリーとして使われることが多く、英国アンティーク フォブの最大のバイヤーは米国のアンティークディーラーとなっています。 ネックレスのペンダントヘッドとしたり、ブレスレットの飾りとして付けたりして、女性に好まれるため需要が多いのです。



裏面の様子


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