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No. 5204 スターリングシルバー & ブラス コンパス ペンダントヘッド
縦の長さ(丸留め具含む) 3.3cm、重さ 8g、コンパスの直径
2.0cm、厚み 7.5mm、二万八千円
元々は 5186 コンパスと同じコレクターの元にあったコンパスで、かなりの良品になります。
コンパス本体はブラス製で、しっかりしたスターリングシルバーのフレームに入っています。 上部にはヴィクトリアン アイアンワークを思わせるスパイラル飾りがアクセントとなっています。 数百年前から続くという旅籠のパブサインをスケッチした時に、同じようなデザインを見かけたことを思い出しました。 「Spiral=渦巻き、螺旋」というのは、とても重要なケルティックモチーフでもあり、渦巻きは太陽を象徴し、そこからGrowth(成長)、Expansion(拡大)、Energy(活力)の意味合いが導かれます。
コンパスのコンディションはとても良好で、カバーガラスは美しく、磁針の状態や磁力の保持状況も優れています。 裏面にはスターリングシルバーを示す「925」マークがしっかり深く刻印されています。
カバーガラスはかなり厚みのある鉱物性ガラスで、それ自体が現行品では換え難いアンティーク品と言えます。 エドワーディアンの頃まで使われていましたが、今ではあまり見かけず、代替が難しい品なのです。 イギリスの時計店などで聞くと、このガラス自体がミネラル(鉱物)と呼ばれています。
スターリングシルバー フレームは銀が厚めに出来ているので、シルバーの心地よい重みが楽しめるのもよいでしょう。
これまでにもコンパス ペンダントヘッドを扱ってきましたが、この品は保存状態がよくてコンディション良好なこと、コンパスとしての実用面でも機能が高いこと、そしてスターリングシルバーという素材の良さと、三拍子揃っているという点でかなりレベルの高い品と思います。
イギリス人は今も昔も野歩き好きで、遠いヴィクトリアの時代からコンパスが利用されてきました。そして今ではアンティークコンパスはコレクターアイテムでもあります。
アンティークなコンパスですが、正しい方位を示してくれます。これさえあれば、野歩きで森に入っても道に迷う心配はありません。
方位磁針というとアウトドアのイメージですが、都会の街でも便利です。例えば、ロンドンの地下鉄では乗り換え時にいくつもの通路や階段を行ったり来たりするうちに、自分がどの方角にいるのか分からなくなったりします。そんな時、電車が入ってくる方角や、電車の前後のどちらに乗ったらよいか等、ちょっと知りたい時にも便利です。(ロンドンの地下鉄は日本と違って、駅のホームに隣駅の駅名表示がないので、電車がホームの左右どちらから入ってくるか、すぐには分からないことが多いのです。)
首にさげていると中の針がゆらゆら揺れるのも楽しいものです。電車に乗っている時はモーターからの電磁波の影響で針がくるくると回り、子供が不思議がります。
お客様から教えていただいた、いいお話がありましたので、以下でご紹介させていただきます。
『米映画「依頼人(THE CLIENT)」の放送を見たためです。少年がポケットにあった1ドルで女弁護士を雇う話です。それが映画の中で、女性弁護士が「あなたが幸せの道を間違えないように」(こんな感じのセリフでした)と、少年に祖母からもらったというコンパスネックレスをかけてあげるシーンがあったのです。このコンパスネックレス自体は、シルバーの三角形(△)の真ん中に小さいコンパスが付いているだけという地味なデザインだったのですが、昔からそういう意味でコンパスネックレスがあるのかと思ったら、ちょっと気になってしまいました。』
裏面の様子
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