アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い品一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ

No. 5132 フラワーエングレービングのヴィクトリアン スターリングシルバー シュガートング
長さ 9.4cm、重さ 20g、つまみの間隔 2.9cm、アーム部分の最大厚み 2.5mm、 1880年 ロンドン、一万五千円

今から百二十六年前に作られたスターリングシルバーのトングです。 彫刻の完成度が高くて素晴らしく、また小花のエングレービングがアームの先にもあって豪華なところが気に入りました。 シュガートングとしてはアームも太めで、銀がしっかり使ってあるのもよいでしょう。

小花や葉っぱの内側に色合いが濃く見える部分は、1ミリ間隔に何本もの彫刻線を引いて影をつけていった細工で、花模様内側の同心円状彫刻も、かなり細やかな手彫りの彫刻になっています。

コンディション良好で、ブリティッシュ ホールマークはどれもくっきり刻印されています。 ホールマークは順に、ロンドン レオパードヘッド、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1880年のデートレター、そしてヴィクトリア女王の横顔でデューティーマークになります。 アームの反対サイドにはメーカーズマークがあります。

この品のデートレターをご覧いただくと、その形が盾状をしていて特徴があります。 ロンドンアセイオフィスにおける19世紀のほぼ第四四半期にあたる1877年から1895年までのデートレター サイクルは「盾」と覚えておかれると、アンティークハントの時には便利です。 この時代はイギリスの国力が大いに伸張した時期にあたることから、今日においてもこの頃のアンティークに出会う可能性も高いのです。 デートレターをすべて暗記することは難しくても、「ロンドンの盾はヴィクトリアン後期」と知っておくと便利でしょう。

シュガートングは、角砂糖ばさみで、アフタヌーンティの優雅さを演出するのに一役かってきた品です。 ですが、私は角砂糖にこだわらず、パーティー用のオードブルサーバーとしたり、いろんな用途に使ってみたいと思います。 イギリスではアイスキューブを挟むのにアンティーク トングを使っている方もあります。 また、英国のアンティークマーケットにはアメリカ人の買い手が多いのですが、この人たちの使用法はほとんどアイスキューブ用だそうです。

この品が作られたヴィクトリア時代については英国アンティーク情報欄にあります 「14.Still Victorian」や「31. 『Punch:1873年2月22日号』 ヴィクトリアンの英国を伝える週刊新聞」の解説記事もご参考ください。 



アンティーク 英吉利物屋 トップ(取り扱い品一覧)へ 新着品物 一覧へ アンティーク情報記事 一覧へ 英吉利物屋ご紹介へ