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No. 5113 ヴィクトリアン スターリングシルバー ビーズパターン デザートスプーン
with ライオンランパント クレスト
長さ 17.5cm、重さ 40g、ボール部分の長さ 6.0cm、ボール部分最大幅
3.5cm、深さ 0.9cm、1863年 ロンドン、Henry
Holland作、一本 一万五千円、(3本あります-->2本あります。)
今から百四十三年前のヴィクトリアン中期に作られたビーズパターンのスターリングシルバー デザートスプーンで、柄先に刻まれた立ち姿のライオン紋章が素敵です。 40グラムと持ちはかりがあり、銀がしっかり使われているのは好印象です。 また、柄の最大厚みは3.5ミリほどあって、横から見てみると分厚い柄といった感じで、重厚な雰囲気のアンティーク デザートスプーンに仕上がっています。
この品を作った「Henry Holland」は有名シルバースミスの「Holland,
Aldwinckle & Slater」と実質同体で、英国シルバーウェアの歴史の中でも大きな役割を果たしてきた有力メーカーの一つです。 イギリスのアンティーク シルバーウェアに関する参考書を紐解きますと、ヴィクトリア期の重要シルバースミスとして、ジョージ・アダムスとフランシス・ヒギンスが挙げられることが多いようです。 この二大メーカーを繋ぐ役割を担ったのが「Holland,
Aldwinckle & Slater」でありました。
「Holland, Aldwinckle & Slater」はヴィクトリア時代が始まった翌年の1838年に、ヘンリー・ホランドがロンドンで創業した銀工房です。 1866年にはElizabeth
Eaton & Sonを買い取って、事業規模を拡大していきます。 1883年には新たに二人のパートナーが加わり、工房名は「Holland,
Aldwinckle & Slater」と変わりました。 その後もいくつかのシルバースミスを買収し、ヴィクトリア期を通じて有力なシルバースミスに成長していきましたが、1883年にこの時代の最有力シルバースミスであったジョージ・アダムスのChawner
& Coを買収したことは大きな出来事となりました。 Chawner
& Coから移ってきた腕の確かな銀職人たちは「Holland,
Aldwinckle & Slater」の名声を高めることとなったのです。
その後の工房史も見ておきますと、エドワーディアンの時代以降まで優秀な銀職人が集まる一流メーカーとして活躍しましたが、1922年にはフランシス・ヒギンスに買収されることになって、その歴史を終えました。 ヴィクトリアンとエドワーディアンの時代を通して、英国シルバーウェア史の中心に常に位置してきた「Holland,
Aldwinckle & Slater」は、当時の一流メーカーの一つと言ってよいでしょう。
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