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No. 5013 チューダーローズ スターリングシルバー ブローチ
直径 3.0cm、本体部分の最大厚み(留め具含まず) 2.5mm、重さ 15g、1922年 バーミンガム、一万五千円

シルバーの質感がグッと迫ってくる感じが魅力のバラのブローチです。 最大厚みが2.5ミリのソリッドシルバーで、銀がしっかり使われていることから来る迫力もあるように思います。 

1922年に作られており、既に80年以上の時を経た古い品であることもポイントで、裏面にはブリティッシュ ホールマークがしっかり刻印されていることと合わせて好印象です。 ホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1922年のデートレターになります。

モチーフは外国人にはピンと来ないかも知れませんが、英国人ならすぐに分かるチューダーローズが採用されています。 身に着けておいて、このブローチを見た外人さんが英国人か、あるいはそうでないかを見分けるテスターとして使ってみたら面白いかも知れません。

英国史にあまり通じていない私たちには、見分けるのが難しいのですが、イギリスでは小中学校の歴史でチューダー時代を細かく教えますので、このチューダーローズは子供たちでも当たり前のように知っているモチーフなのです。 そういうわけで、子供の頃によほどお勉強が好きでなかった人を除いて、英国人なら普通は知っているモチーフと言ってよいでしょう。

大小二つのバラの花を組み合わせたこのデザインはチューダー ローズと呼ばれ、バラ戦争後の英国の統合を象徴するチューダー朝の紋章となりました。 バラ戦争は赤バラを旗印とするランカスター家と、白バラのヨーク家が、新旧諸侯を巻き込んで互いに覇を競った中世末期の30年にわたる内乱で、結局は両家が共に戦いで消耗しきってしまったことから、漁夫の利を得たランカスター派のヘンリー・チューダーが次のチューダー朝(1485年〜1603年)を興しました。

この品はスターリングシルバーなので色はシルバー一色ですが、一般には外側の大きい方がランカスター家の赤バラで、内側の小さい方がヨーク家の白バラをシンボライズし、紅白二色になっています。 

19世紀のヴィクトリア期にはチューダー リバイバルの潮流がおこり、建築、家具、テキスタイル、そしてメタルワークの分野で、このチューダー ローズのモチーフが広く人気を博し、現在に至っています。

アンティーク チューダーローズ スターリングシルバー ブローチ

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