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No. 4611 シルバープレート サーバー with ピアストワーク
長さ 32cm、重さ 151g、ブレード部分の最大幅 6.0cm、柄の最大幅 2.3cm、柄の最大厚み 4mm、二万三千円

シルバープレートの品ですが、これほど素晴らしいサーバーはめったに無く、現代ではもはや作りえないという点で希少性を感じます。 デートレターがないので製作年は特定できませんが、おそらく1920年あたりの作と思います。 

キングサイズのサーバーで圧倒的な迫力を感じます。 ゴージャスな雰囲気のアンティークですから、パーティーなどで使ったら話題性も抜群でしょう。

ブレード部分のエッジ周りにはブライトカットが施されていて、光の反射が綺麗です。 透かし部分の花模様内側やメインモチーフの背景部分は、手仕事としては限界的な繊細彫刻であって、美しいアンティークと思います。 また、柄先には王冠の上で横歩きしているライオンの紋章があります。

ピアストワークは手仕事で、糸鋸を引いたギザギザ跡が残っています。 ルーペを使って詳細に調べてみると、糸鋸を引いた跡も繊細で、細工のよい品であることが分かります。 手仕事で糸鋸を引いていくのですから、職人さんの優れた技術と多くの時間がかかります。 現代のシルバースミスの方からお聞きしたことがありますが、作業にかなりの時間を要するこうした透かし細工は、現代の労働コストが上昇した英国では、大変なお金がかかり、もはや出来ないとのことでした。 そして、そもそもこれだけの技術を持った職人さんが現代ではいなくなっているのです。 

アンティークの楽しみの一つは、現代の品では到底望めないような素晴らしい手仕事の品に、時に出会えることだと思います。 今から百年近く前に作られたと思われる写真のサーバーにはアンティークでしか手に入らない美しさが備わっており、丁寧なハンドワークの細工の良さそのものが年月の経過を語っています。

かなりの持ちはかりとなっており、普通の家庭ではこれほど大きなサーバーを使う機会はまずないように思いますが、百年近く前のマナーハウスでの暮らしに思いを馳せるには、よい材料になりましょう。

エングレービングの繊細さや、ピアストワークの腕前は、同等のシルバーウェアと比べても、まったく見劣りしないレベルの品で、素材はシルバープレートと言えども侮れない、アンティークでしか手に入らない美しさと言ってよいでしょう。

シルバープレートウェアについては、アンティーク情報欄 「10.エルキントン社のシルバープレート技術と明治新政府の岩倉使節団」の解説記事もご覧ください。

シルバープレート サーバー with ピアストワーク



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