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No. 4520 エドワーディアン スターリングシルバー バターナイフ
長さ 16.5cm、重さ 32g、ブレードの最大幅 2.1cm、柄の最大幅 1.6cm、柄の最大厚み 2.5mm、1906年 シェフィールド、Henry Wilkinson & Co.作、一万七千円

ブレード背の two notches などトラディショナル イングリッシュ バターナイフの特徴がよく出ています。 今から百年以上前の1906年に作られたエドワーディアンの銀のバターナイフになります。 刃の部分がゆるやかに湾曲したスクープタイプで、博物学的な意味合いにおいても、アンティークなバターナイフの特徴を備えているのもよいでしょう。

英国のバターナイフの歴史とその特徴については、「英国アンティーク情報」欄の「5.トラディショナル イングリッシュ バターナイフ」の解説記事もあわせてご参考ください。

以前に同じシルバースミスのよく似たジャムスプーンを扱ったことがあります。 柄の厚みも2.5ミリと写真三番目で見えるようにかなりしっかりで、重厚な仕上がりとなっています。 重さが32グラムと持ちはかりがあって、銀をたっぷり使ったバターナイフであることは、Very Britishなアンティークとして特筆すべきポイントです。 

フランスなど大陸ヨーロッパ諸国のシルバーウェアと比較して、しっかりとした重たい銀器が多いのは英国シルバーの特徴で、このバターナイフはイギリス人の好みをかなり意識して作られた品であると感じます。 少し武骨な柄のデザインに加えて、銀を厚めに使ってこしらえてある様子を手にしてみたとき、私はそこにイギリスのドーバー城の質実剛健な雰囲気を感じました。

余談ですが、ディズニーランドのシンデレラ城のようなファンタジー風なお城は、フランスやドイツにはあっても、イギリスにはまず見当たりません。 イギリスのお城は敵から攻められにくそうな実用重視の四角っぽい要塞風が多いのです。 シルバーとお城は違いますが、英国人の質実剛健好みには、けっこう長い歴史がありそうに思えるのです。

四つのブリテッシュ ホールマークがボール裏面部分にしっかり深く刻印されているのもよいでしょう。 ホールマークは順に「Henry Wilkinson & Co.」のメーカーズマーク、シェフィールドアセイオフィスの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1906年のデートレターになります。

英国のシルバースミスの歴史をたどると、ヴィクトリア時代に始まった銀工房が多い中で、「Henry Wilkinson & Co」はかなり古い歴史があって、1760年創業の老舗です。 1851年の万国博覧会には多くのシルバーウェアを出品して、評判のよいシルバースミスでした。

エドワーディアン スターリングシルバー バターナイフ





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