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No.4148 エドワーディアン スターリングシルバー バターナイフ
長さ 16.4cm、重さ 29g、ブレードの最大幅 2.3cm、柄の最大厚み 2mm、1913年 シェフィールド、John Round & Son Ltd.作、一万八千円

今から百年ほど前に作られたフラワーエングレービングの可愛らしいスターリングシルバー バターナイフです。 エドワーディアンの時代が終わってすぐ後ぐらいに作られていますが、その優雅な雰囲気からいって、デザイン上の区分としてはエドワーディアンといって差し支えないでしょう。 

29グラムと持ちはかりがあって、持った感じがしっかりしているのは英国風ですし、ブレード背の two notches などトラディショナル イングリッシュ バターナイフの特徴もよく備えたアンティークと思います。 古い品ですが、コンディション良好で綺麗なのもよいでしょう。 ブレード部分と柄に施された手彫りのエングレービングがとても繊細で上品な印象に仕上がっています。

柄の裏面に刻印されたホールマークは順にシェフィールドの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1913年のデートレター、そしてJohn Round & Son Ltd.のメーカーズマークです。

写真のバターナイフが作られた頃の出来事として、1912年:タイタニック号氷山に衝突して沈没とか、1914年:第一次大戦始まる。 あるいは日本では明治時代が終って大正時代になり、夏目漱石の『こころ』が世に出た頃のことであって、ずいぶん昔のことなのです。 アンティークを手にしていると、百年に近い時の経過があらためて身近に感じられるのは楽しいことです。

メーカーのJohn Round & Son Ltd.はシェフィールドの大きなシルバースミスで、アンティークとしても今日でもよく見かける有名メーカーの一つです。 ジョン・ラウンドによって1847年シェフィールドで創業され、当初はスプーンとフォークのメーカーでした。 職人技の素晴らしさとデザインの優雅さで、次第にその評価を確立して、息子のエドウィンをパートナーとして迎える頃には、銀器なら何でもこなすシェフィールドの大メーカーに成長していました。 第一次大戦を境にしてイギリスの国力が衰えていくと、多くのシルバースミスも衰退していった中で、John Round & Sonは1962年までシルバースミスとして仕事を続けていたというのも珍しい例と思います。






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