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No. 20128 スターリングシルバー チャーム ブレスレット
ブレスレット一周の長さ 17.5cm、重さ 35g、くじらの長さ 2.5cm、エリザベス二世 六ペンスの直径 1.9cm、二万三千円

マリン モチーフが多くて、海や夏を感じさせる銀のチャームブレスレットです。

それぞれのチャームは銀の質感が心地よく、大きめでしっかりしたチャームが多いのがポイントです。 シルバーチェーンも太めなしっかり系で、全体として35グラムの持ちはかりになっています。 多くの鎖玉には、スターリングシルバーを示すライオン パサントの刻印があります。

ハートの留め具から時計回りにチャームを順に見てみましょう。

1.ハートの留め具、写真二番目に見えるように、ブリティッシュ シルバー ホールマークの刻印が完備しています。 四つの刻印は順に、メーカーズマーク、スターリングシルバーを示すライオン パサント、ロンドン レオパードヘッド、そして1967年のデートレターです。

2.くじら:開閉ができる仕掛けチャームです。 可愛らしい目をしています。

3.タコ
4.サーフボードで波乗りする人

5.エリザベス二世 六ペンス、1961年鋳造
6.スキューバダイビングをする人

7.かめ:しっぽが動く仕掛けチャームです。
8.イルカ

グッドラック 六ペンスのコインがあります。

コイン下部には「SIX PENCE」の表記が見えており、四つの花のデザインも味わい深いと思います。四つの花とはスコットランドのあざみ、北アイルランドのシャムロック、ウェールズのリーク、そしてイングランドのバラになり、四つが組み合わさってイギリス連合王国の統合を象徴しています。このデザインは1954年から67年まで続いておりました。 

イギリスにおける六ペンスは1947年に銀貨から銅ニッケル合金に変わりました。しかしながら、昔からイギリスにおいては六ペンスが、Good Luck(=幸運)のお守り、つまりは縁起物として好まれてきた事情があって、チャームやペンダントヘッドとされることが多いのです。

六ペンスという中途半端な金額が一つのコインになっているのは、昔のイギリスの十二進法にもとづく旧通貨制度の遺物であるからです。千年ほどの長きにわたってイギリスで続いた制度ですが、半世紀ほど前の1971年には、ついに廃止となって、現代人には普通になじみのある十進法の制度になりましたので、これから将来にわたって、六ペンスが再び登場することは、もはやないでしょう。そんなノスタルジックな背景にも英国風が感じられると思います。

マザーグースのナーサリーライムに、花嫁が身につけると幸せになれるといわれるサムシング・フォーに続いて、以下のように一節があり、六ペンスが好まれる背景になっています。
Something old, something new,
something borrowed, something blue,
and a sixpence in her shoe.

デイビット・スーシェ主演の名探偵ポワロシリーズの一つ、『The Theft of the Royal Ruby (=原作名:The Adventure of the Christmas Pudding)』に、六ペンスにまつわるクリスマスディナーの場面がありました。 

クリスマスプディングに指輪など小物をいくつか入れておいて、食べて見つけたときに何が入っているか、おみくじのようにして楽しむ趣向があるのです。ディナーテーブルを囲む人たちから、六ペンスを引き当てた人に、ひときわ大きな歓声があがります。六ペンスというのは、日本のおみくじで言ったら大吉に相当することが見て取れて、興味深く思いました。

六ペンスによい意味合いが付与されてきた背景には、イギリスにおける長い歴史的な事情があるわけですが、そうした歴史の中に「イングランド銀行を救った六ペンス」の話もありますので、ついでにご紹介しておきましょう。

『Manias, Panics and Crashes (Kindleberger著)』という本によれば、南海泡沫事件さなかの1720年9月にイングランド銀行で取り付け騒ぎが起こり、大勢の預金者がお金を引き出そうと、イングランド銀行に殺到しました。資金が枯渇してショート寸前であったイングランド銀行が危うく倒産を逃れたのは、六ペンスのおかげであったというのです。

預金を下ろしに大勢の人たちが押しかけて長蛇の行列となった事態に対して、イングランド銀行が採った作戦は、さくらを行列の前の方に並ばせるということでありました。そしてさくらの人たちに対して、預金を小銭の六ペンスでもって払い戻すということをしたのです。 
大金を六ペンスで払うものですから、一人の払い戻しにも長い時間がかかりました。さらには、支払った大量の六ペンスは、裏口からイングランド銀行に還流させて、また使うということを繰り返したのです。

こうして、どうにかこうにか資金ショートを免れて、やりくりしているうちに、セント・ミカエルの祭日がやってきて、人々のパニック心理もようやく落ち着きを取り戻すようになりました。祭日明けには取り付け騒ぎも収まって、イングランド銀行は正常な業務に戻ることが出来たそうです。
イギリスという国の大本をなすイングランド銀行でさえも、その昔には六ペンスによって救われたという歴史的な事件も、六ペンスのポジティブイメージに一役買っているということは、少なくとも言えそうです。

最後にイギリスの昔のお金についてですが、1ポンド=20シリング=240ペンスなので、「6ペンス」=「半シリング」になります。ポンド、シリング、ペンスと三つの単位を持っていた英国の旧通貨単位はなんだかとても複雑で、十二進法が混じっているので計算するのも億劫です。
昔、サマセット・モームの『月と六ペンス』の題名を初めて見た時に、なぜ六ペンスなのかと思ったものですが、十二進法の通貨単位では、ちょうどきりがよい数字であるのです。

1971年になってようやく旧通貨制度が廃止され、1ポンド=100ペンスのすっきりした十進法の制度に代わって現代に至っています。 
この十二進法時代の名残が、今日の英国人の暮らしにまだ残っていることに、気が付きました。

娘が通ったイギリスの小学校では、掛け算の九九のことを「Times Table」と呼んで、低学年の子供たちは日本と同じように暗唱するまで練習します。ところが日本と違うのは「一の段」から始まる九九が「九の段」で終わらないのです。イギリスの九九は12*12まで覚えます。日本の九九は81通りですが、英国の九九は12*12=144通りです。今日の十進法の暮らしなら「十一の段」や「十二の段」は不要なはずですが、ずいぶん昔の名残が未だに残っていて、先生たちも「十二の段」まで教えないと落ち着かないのでしょう。

このややこしい12進法の呪縛をイギリス人にかけたのは、一千年近く前にイングランドを征服してノルマン王朝を開いた、元々はフランス貴族のノルマンディー公ウィリアム(=ウィリアム一世)だったことが知られています。彼がやってくる前のサクソン時代のイングランドでは、「1シリング」=「5ペンス」だったものを、この新しい征服者が「1シリング」=「12ペンス」にせよと定めたのでした。そしてその後、お金の単位については1971年までウィリアム一世の定めが守られてきたわけで、そしてまた、今でも21世紀の子供たちが「十二の段の九九」を習っているわけなのです。


スターリングシルバー チャーム ブレスレット(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)

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