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No. 20089 ヴィクトリアン スターリングシルバー サーバー with ピアストワーク SOLD
長さ 20.1cm、重さ 57g、ボール部分の最大幅 4.3cm、透かし柄の最大幅 2.7cm、透かし部分の銀の厚み 2mm、柄の最大厚み 4mm、1898年
ロンドン、Robert Pringle & Son作、一本 三万八千円(送料込み)、二本まとめてオリジナルケース入りの場合は 七万円(送料込み)SOLD
ねじれ柄の最大厚みが4ミリに、透かし部分も2ミリと銀が厚く出来ていて、ボール部分の銀にも厚みがあることで、トータルで57グラムの持ちはかりとなっており、重厚なヴィクトリアン アンティークに仕上がっています。
スプーンにおけるピアストワークはエドワーディアン以降の品が多く、透かし部分の銀の厚みをもう少し薄めにして、作業負担の軽減を図る傾向が次第に出てくるものです。 しかし、このアンティークの場合には透かし物の走りであることが、透かし部分の厚めな構造の理由になっているように思います。
手仕事で糸鋸を引いてこしらえたピアストワークは、ルーペで観察すると断面に残ったギザギザ跡が繊細でレベルが高く、銀の厚みからみてもかなりの時間を要して作り上げられたものと分かります。
柄に施されたエングレービングも三種の彫刻技法が駆使されており、素晴らしい出来栄えです。 ボール部分のゴールドギルトの状態もよく、ほとんど未使用に近いコンディションで現代に至っているものと思います。
柄の裏面に見えるブリティッシュ ホールマークは順に「Robert Pringle & Son」のメーカーズマーク、ロンドン レオパードヘッド、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1898年のデートレターです。
シルバースミスの「Robert Pringle & Son」は、ジョージアンの時代の1835年の創業です。 イギリスの銀工房はヴィクトリア時代に始まったものが多い中にあって、「Robert
Pringle & Son」は老舗の一つと言えるでしょう。
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