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No. 19372 スターリングシルバー ケース
縦の長さ 9.0cm、横の長さ 6.4cm、厚み 1.4cm、重さ 51g、1918年 バーミンガム アセイオフィス、24800円

百年前の美しい銀です。 蓋の開け閉めについても良好なコンディションで、パッチリしっかり開閉できます。

英国でアンティークという言葉を厳密な意味で使うと、百年以上の時を経た品物を指します。 この美しいシルバーが作られたのは1918年ですから、正式な‘アンティーク’に晴れて昇格しようという品ということになります。 

一言に百年といっても、やはりそれだけの時の経過は大変なことと思います。 ちなみにこの頃の歴史年表を眺めてみますと、1912年:タイタニック号氷山に衝突して沈没1917年:ロシア革命、1918年:日本では米騒動とか、出てきます。

このアンティークが作られた時代というのは、そうとうな昔であったことがお分かりいただけるでしょう。 こうしたアンティークを手にしながら、その昔の時代に思いを馳せるのはアンティーク好きの楽しみであろうと思うのです。

英国におけるアンティークという言葉の厳密な使い方については、英国アンティーク情報欄にあります「14.Still Victorian」の解説記事もご参考ください。

彫刻のモチーフは渦巻きとウェーブパターンの融合デザインです。 波模様モチーフには、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)という意味合いが象徴されており、ヴィクトリアンからエドワーディアンの頃に好まれたクリスチャンモチーフのデザインです。

「Spiral=渦巻き、螺旋」というのは、とても重要なケルティックモチーフで、渦巻きは太陽を象徴し、そこからGrowth(成長)、Expansion(拡大)、Energy(活力)の意味合いが導かれます。 イギリスにおけるケルティック リバイバルの潮流の中で渦巻き様のウェーブパターンが流行っていった経緯があります。

基本デザインの渦巻き様のウェーブパターンは、深めなタッチで彫られています。 その背景に色合いが濃く見える部分も微細な彫刻で影を付けた細工で、両面に施された手彫りのエングレービングが、この銀のアンティークをかなりの工芸品にしています。 

波模様の背景に影のように見える部分は、1ミリ間隔に何本もの彫刻線を引いて影を付けていった細工です。 マグニファイイング グラスで鑑賞いただくと当時の限界的な手仕事のレベルの高さに驚かれると思います。 

開くと内側には写真三番目のように、ゴールドギルトが施されています。 標準サイズの綺麗な銀ケースと思います。 内側には四つのブリティッシュ ホールマークがしっかり深く刻印されています。 ホールマークは順にメーカーズマーク、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そして1918年のデートレターです。 内側反対サイドにもスターリングシルバーを示すライオンパサントと、1918年のデートレターがあります。 

いつも英吉利物屋をご贔屓いただいているお客様から、アンティーク シルバーケースの使い方について情報をいただきました。 普段私が言っている薬入れや裁縫セット入れといった使い方とはまた違ったアンティーク活用法で興味深いので、皆様にもご紹介させていただきましょう。

『最近、アンティークのシガーケースの自分なりの使い方として、タバコの変わりに板ガムを入れてみました。丈夫に出来ていて、ズボンのポケットにもスッポリ入ります。友達にも自慢(?)してみようと思います。 T.K. 』

T.K.様、情報提供ありがとうございました。 お客様との情報交換を通じて、英国アンティークへの理解をお互いに深めていけたら嬉しく思います。

スターリングシルバー ケース(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)

スターリングシルバー ケース(英国 アンティーク シルバー 英吉利物屋)

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