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No. 18903 ロープ飾り マリンモチーフ Christian Dior ブローチ
長さ 7.0cm、横幅 2.7cm、縄目の直径 4mm、重さ 25g、本体部分の厚み(留め具含まず) 8mm、留め具を含む最大厚み 1.15cm、八千五百円

持ちはかりがあって、重厚な雰囲気のロープ飾り マリンモチーフ ブローチで、クリスチャン・ディオールの作になります。 ブローチ裏面には写真二番目に見えるように、右上と中央のロープ環が交差するところに、Christian Dior のメーカーズマークがあります。

25グラムという持ちはかりは、ブローチとしてはかなり重いといえましょう。 コスチュームジュエリーでもしっかり感のある品が好きなので、手にした時の質感が気に入って求めました。 長めピンの留め具が外れにくい構造に出来ているのもよいでしょう。 

モチーフとしてのロープは、18世紀のシルバーや陶器にその初期の形態が見られますが、19世紀のイギリスではアイアンワークにおいて広く好まれた歴史があります。 イギリスとフランスで多少のずれはあっても大きな傾向は同じ流れと言ってよいでしょう。

そしてさらに時をくだって、ロープ飾りのデザインはマリンモチーフが流行った頃の影響が出ているとも考えられます。 ヴィクトリア時代の終わり頃からエドワーディアンの頃にかけて、ブライトンなどの海浜リゾートが賑わって、ロープや船の舵、波、シーガル、ヨットといったマリンモチーフが人気となったのです。 

英仏のアンティークをいろいろ見ていくと、重厚感が好まれるイギリスに対して、華やかな雰囲気を好むフランスと、対照的に思われることが多いものです。 そうした観点からいうと、写真のブローチは見た感じも手にした感じも、華やいだフレンチものと言うよりは、やや無骨な英国風を感じます。 ちょっと見たところブリティッシュ テイストでありながら、メーカーズマークを見てみたら実はフレンチというのが興味深く思われます。

どちらが良い悪いという話ではなくて、それぞれに個性と味わいがあると思うのですが、この雰囲気の違いはそのまま百年経った現代でもフランス女性とイギリス女性の違いに当てはまりそうにも思っています。

英国のドーバーからフランスのカレーまで、英仏海峡をまたぐドーバーフェリーを利用して、フランスに出かけることがあります。 短い船旅になりますが乗客は自動車から降りて、船内のレストランやパブそしてお土産店など巡ったり、あるいはデッキで海を眺めて過ごします。 英仏間のフェリーですから、当然のことながら乗客の多くは英仏人になりますが、不思議と英仏の女性については、見分けがつくのです。 

フランス女性はジュエリーを身に着けていたり、あるいはスカーフをちょっとあしらったりしているので、遠くから見てフランス人かなと予想していると、なるほどフランス語をしゃべっているわけです。 ところがイギリス女性は華やいだ雰囲気と縁遠いことが多くて、お化粧していない女性はまずイギリス人と見て間違いありません。 英仏のアンティークの雰囲気がそのまま出ているように思うのです。

ロープ飾り マリンモチーフ Christian Dior ブローチ



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