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No.18376 エドワーディアン ベークライト ブラック クロス
クロス本体の縦長 3.5cm、留め具の円環を含む長さ 4.1cm、横の長さ 2.1cm、最大厚み 4.5mm、九千五百円

黒色のクロスというのは、ありそうで、探してみても実はほとんど見かけないもので、レアものアンティークの範疇に入ろうかと思います。

ベークライト素材であり、よく見ていくと、クロスの下部で最大厚みの4.5ミリとなっていますが、クロス中央辺りではそこまでの厚みがなく、こうした不均質さ加減には手仕事の味わいが感じられます。 サイドの削り出し角度や、小さな丸飾りの並び具合にも、手仕事のざっくり感が見て取れることから、職人さんが仕上げていった、人のぬくもりと言いましょうか、古いアンティークの味わいが伝わってきます。

イギリスでモーニングジュエリーが流行ったヴィクトリアン終り頃から、エドワーディアン頃の作ではないかと見ています。

素材のベークライトとは化学者Leo Baekelandが20世紀初めに発明し、1907年にパテントを取った史上初の人工硬質プラスチックです。 この素材の非常に固い性質は、彫刻を加えるなど複雑な加工に耐えるという意味で、コスチュームジュエリーの材料として注目され、1920年代から40年代にかけてベークライトのコスチュームジュエリーが全盛となりました。

ベークライトは高温高圧の製造過程でしばしば爆発を起こし危険であったことや、第二次大戦後にはいろいろな高機能プラスチックが登場したことで、60年代半ばには生産中止となりました。 しかし逆に製造期間が限定されていたことから、アンティークとしての価値が増し、今日ではコレクター アイテムとなっており、特にアメリカには大勢の収集家がいます。

『私はキリスト教の信仰者ではありませんが、何故かクロスにとても惹かれます。』というお便りをいただきました。 

英吉利物屋ではアンティークのクロスを扱っておりますので、関心のある方から、そういうお話があるのは珍しいことではないかも知れません。 けれども、クロスに惹かれるという話はこれが初めてというわけでなく、多くの方からお聞きしてきましたし、私もそう感じることがあるので、なぜだろうかと考えたくなるのです。

英国アンティーク情報欄にあります「40. 何故かクロスにとても惹かれます。 その理由を英吉利物屋風に考えてみました。」もご覧いただければ幸いです。

エドワーディアン ベークライト ブラック クロス




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