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No.18282 9カラット ローズ ゴールド クロス with フラワー エングレービング
クロス本体の縦長 2.0cm、留め具の円環含む縦長 2.35cm、横の長さ 1.1cm、厚み 1mm強、ヴィクトリアン終り頃からエドワーディアン頃の英国製、一万一千五百円

小振りなクロスになります。 かなり小さいですが、こういうサイズがよろしい場面もありましょう。 ローズ ゴールドという素材の良さと、彫刻の良さに惹かれました。

写真では奥行きが分かりづらいですが、厚さが1ミリ強のホロー(中空)構造をした、9カラット ゴールド クロスです。 小振りな品ながら手彫りのエングレービングは素晴らしい出来栄えで、丁寧な仕事がしてあるアンティーク クロスと思います。 

彫刻のモチーフは小花が中心としたウェーブパターンです。 波模様モチーフには、Continuation(続いていくこと)や Eternity(永遠)という意味合いが象徴されており、ヴィクトリアンからエドワーディアンの頃に好まれたクリスチャンモチーフのデザインです。

波模様の基本デザインは、深めなタッチで彫られています。 その背景に色合いが濃く見える部分も微細な彫刻で影を付けた細工です。

アンティークハント用のルーペがお手元にあれば、このクロスに施された手仕事の素晴らしさも分かっていただけると思います。 ウェーブの基本デザインの背景に色合いが濃いめに見えるシェード部分は、1ミリ間隔に何本もの細かさで彫刻線を走らせた、ハンド エングレービングとしては限界的な仕事になっています。 また、そうした背景部分の繊細さはもちろんですが、基本デザインの深めな彫りも丁寧な仕事で、じっくり観察していくと、彫りの跡から彫刻刀を振るった向きまでもが窺い知れ、銀金職人さんの息遣いが伝わってくるところにも惹かれる品と思います。

カラット数は表示はありませんが、イギリスでは一番多く見かける9カラット ゴールドでありましょう。 裏面には刻印らしいものがあって、判読は難しいのですが、おそらく「9CT」刻印だろうと見ています。

9カラットゴールドは金含有量が37.5%の合金ですが、金以外には銅を多く含む場合には、その色あいは赤みがかかっていて、イギリスではローズゴールドと呼ばれます。 英国にはバラの花が好きな人たちが多いので、ゴールドにおいてもローズゴールドが好まれるのでは?と思えます。 金純度の高いイエローゴールドよりも、温かみがあってVery Britishな装飾素材と思います。

9カラット ローズ ゴールド クロス with フラワー エングレービング

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