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No. 18236 スターリングシルバー ピクルフォーク with フラワー エングレービング
長さ 17.2cm、柄の最大幅 1.6cm、柄の最大厚み 3mm、重さ 20g、1919年 シェフィールド、Robert Pringle & Son作、一万七千五百円

フラワーエングレービングが特徴的で、かなり繊細で綺麗なハンドエングレービングになっています。 今から九十年以上前に作られており、あと数年を経ると節目の百年に届こうという古さは、やはりアンティーク シルバーとして大きな魅力になろうかと思います。 古い品ではありますが、あまり使われた様子がなく、きれいな銀であるところもよいでしょう。

柄のねじり構造は強度と美しさを同時に追求するのに役立っています。 彫刻の良さに加えて、ねじり柄の技巧も綺麗なので、見ていて楽しいシルバーウェアに仕上がっています。 

写真二番目の拡大画像で、お花や葉っぱの中に見える影がかかったようなシェード部分は、とても微細なエングレービングで、1ミリ間隔に何本もの彫刻線を引いて影をつけていった仕事です。 写真では解像力不足でよくご覧いただけないのが残念ですが、マグニファイイング グラスで見ていただくと当時の限界的な職人技に驚かれると思います。

写真三番目にある裏面のホールマークは順に 「Robert Pringle & Son」のメーカーズマーク、1919年のデートレター、スターリングシルバーを示すライオンパサント、そしてシェフィールド アセイオフィスの王冠マークになります。

シルバースミスの「Robert Pringle & Son」が創業したのはヴィクトリア時代が始まる二年前で、ジョージアンの時代の1835年のことです。 イギリスの銀工房はヴィクトリア時代に始まったものが多い中にあって、「Robert Pringle & Son」は老舗の一つと言ってよいでしょう。

ピクルフォークはテーブルエチケットの変遷につれて、今ではあまり使われなくなってしまったシルバーウェアなので、品数も少なめで希少性があります。 手元に置いて眺めていても楽しめるアンティークですが、パーティーの時などにオードブルサーバーとして登場させたら面白いでしょう。 レア物アンティークは昔の時代に思いを馳せるのに貴重で、話題性があることから、シルバー愛好家にとってはコレクターアイテムとなっています。 

フォーク先端の横に突き出したアウタータインを特徴とするピクルフォークは、ヴィクトリア時代の19世紀半ばに初めて登場しました。 深さのあるピクルス瓶から酢漬けを取り出す為に長くなっているものですが、今日的には私たちの暮らしの中でアンティークを活かして使えれば、オリジナルの用途にこだわらなくてもいいかなと思っています。 

英国で「アンティーク」という言葉を厳密な意味で使うと、「百年以上の時を経た品」を指すことになります。 そんな訳で、英語で言うと「It will become an antique in ten years. (この品はあと十年でアンティークになります。)」という言い方をされることがあります。 アンティークコレクターにとっては、やはり百年という年月の経過は大きなメルクマールになりますので、上記のような会話がなされる機会も多いのです。 

このシルバーウェアが作られたのは1919年ですから、正式なアンティークに昇格するまでにあと数年が必要になる計算です。 しかし、気に入った古いものを使っていくうちに、その品が自分の手元で‘アンティーク’になっていくことは、コレクターの喜びとも言えますので、このセットには、そんな楽しみ方もあるかと思うのです。

スターリングシルバー ピクルフォーク with フラワー エングレービング

スターリングシルバー ピクルフォーク with フラワー エングレービング

スターリングシルバー ピクルフォーク with フラワー エングレービング


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