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No.18136 草花リース & クロス モチーフ ヴィクトリアン ピンチバック ロケット
楕円の長径 2.6cm、短径 2.2cm、最大厚み 8mm、ヴィクトリアン後期の英国製、一万二千五百円

草花リースが周りを囲み、中央にはクロスが見えています。 良品と感じられるアンティーク ロケットでありますが、両面にクロスがあることから、クロスの意味合いを重視される方にもお薦めしたいと思います。

詳しく見ていくと、外周部には小さな弧をつないで楕円周とした飾りがあり、中ほどには草花模様のリースがひとまわりして、中央にはクロスが配されており、全体を通してドット状の小さな丸飾りが基底部全てに効いています。 

それが表と裏の両面装飾になっており、現代的な見方からすると、やや装飾が華美に過ぎるようにも感じます。 ただし、それは、アーツ&クラフトの時代を背景とする、いかにもヴィクトリアンなデザインであるわけで、製作年代が外見によく現れているアンティーク ロケットと言えるでしょう。

蓋の開閉は、かた過ぎず、ゆる過ぎずで、ちょうどよく、きっちり閉まります。 葉っぱの表面には細かな彫刻が施されています。 彫りの様子を見ると、表と裏の合計八枚になる葉表面の彫刻がそれぞれ微妙に違っているので、この部分はハンドエングレービングと分かります。 細かなところでありますが、手作業の味わいもあるアンティークなのだと思います。

イギリスではシェイクスピアの時代から、草花リースの花輪の冠を作ってかぶってみるのが、季節のよい頃のフィールド遊びでありました。 そんな背景もこのロケットから連想しております。

ちなみに、「草花リースの花輪の冠」といえば、以下にあります 『As You Like It』 のエンディングあたり(2:19-)、結婚式の場面でも登場しています、ご参考まで。
https://www.youtube.com/watch?v=u0fehH_LX_Q

素材はピンチバックと呼ばれるアンティークな素材です。 この素材は銅と亜鉛の合金で、ゴールドの色あいをもたらすジュエリー素材として、ヴィクトリアンの英国で好まれてしばしば使われました。 元々は1720年ごろにロンドンの時計メーカーであったクリストファー ピンチバックという人が発明したことから、ピンチバックの名で呼ばれるようになったのでした。

『私はキリスト教の信仰者ではありませんが、何故かクロスにとても惹かれます。』というお便りをいただきました。 

英吉利物屋ではアンティークのクロスを扱っておりますので、関心のある方から、そういうお話があるのは珍しいことではないかも知れません。 けれども、クロスに惹かれるという話はこれが初めてというわけでなく、多くの方からお聞きしてきましたし、私もそう感じることがあるので、なぜだろうかと考えたくなるのです。

英国アンティーク情報欄にあります「40. 何故かクロスにとても惹かれます。 その理由を英吉利物屋風に考えてみました。」をご覧いただければ幸いです。

草花リース & クロス モチーフ ヴィクトリアン ピンチバック ロケット







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