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No.18009 ヴィクトリアン スターリングシルバー グッドラック ホースシュー ブローチ
with ローズ ゴールド デコレーション
直径 2.8cm、ブローチ本体の最大厚み 2mm、最大厚み(留め具ピン含む)6.5mm、ピンの長さ 3.0cm、1890年 バーミンガム アセイオフィス、
花や葉っぱの部分にはローズゴールド装飾が施されています。 シルバーのしろがね色と、ローズゴールドの色合いのコントラストが楽しめるところが、このヴィクトリアン シルバー ブローチのよい特徴です。
銀が抜けた部分の形はホースシューで、グッドラック(=幸運)を呼び込む縁起物シルバー アクセサリーの範疇に入るアンティークです。
写真三番目に見えるように、裏面には四つのブリティッシュ シルバー ホールマークがしっかり深く刻印されています。 ホールマークは順にスターリングシルバーを示すライオンパサント、1890年のデートレター、バーミンガム アセイオフィスのアンカーマーク、そしてメーカーズマークになります。
ホースシューはイギリスではグッドラックの意味があって人々に好まれます。 縁起のよさが好まれ、パブの看板に蹄鉄三つが描かれて、写真四番目のような「Three
Horseshoes」なんていう名前のパブもありますので、「ホースシュー=幸運」の図式はイギリス人の暮らしに深く根ざしていることが分かります。
シャーロック・ホームズの『白銀号事件』を読んでいましたら、ホームズの「I
think that I shall put this horseshoe into
my pocket for luck.(このホースシューは幸運があるように、私が貰っておきましょう。)」という台詞に出会いました。 この探偵小説は1892年12月に発表されていますので、少なくともヴィクトリアンの頃には、「ホースシュー=グッドラック(幸運)」の連想があったことが分かります。 シャーロック・ホームズ シリーズには、アンティークなヴィクトリアンの暮らし向きが読み取れる場面が豊富なので、注意して読むと面白いようです。
それでは、なぜホースシューが好まれるようになったのか。 ヴィクトリア時代に書かれた『The
Horse Shoe, The True Legend of St. Dunstan
and The Devil』 という書物には、ホースシューにまつわる伝説が書かれています。 その概要をご紹介してみましょう。
後にカンタベリー大司教になったセント・ダンスタンは、ハープを弾くのが上手で鍛冶屋の仕事もこなす器用な人でした。 ダンスタンが夜にハープを奏でていると、デビルがやって来て邪魔をするようになりました。 デビルの悪戯に困ったダンスタンは一計を案じて、蹄鉄を取替えに来たデビルの蹄足にホースシューの留め釘を深く打ち込んだのでした。
痛がるデビルにダンスタンはこう言います。 「これからは礼拝の邪魔をしないこと、音楽を奏でる邪魔をしないこと、そしてホースシューを掲げた家には寄り付かないこと。 これを守るなら直して進ぜよう。」 デビルはダンスタンと契約をかわし、以降はホースシューが魔除けの役割を果たすようになり、さらには
Good Luck をもたらすお守りとされるようになったのでした。
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