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No. 17003 スターリングシルバー ブライトカット ピクルフォーク
長さ 17.6cm、重さ 24g、柄の最大幅 1.35cm、柄の最大厚み
2.5mm、1919年 シェフィールド、John Round
& Son Ltd.作、一万五千円
二重ビーズパターンで縁取った外側を、縄目状にブライトカットを深めな彫刻で施したスターリングシルバー ピクルフォークです。 24グラムと持ちはかりがあって、柄の厚みも最大で2.5ミリとしっかり出来ています。
ブライトカットは18世紀の終わり頃から、英国においてその最初の流行が始まった銀装飾の手法です。ファセット(彫刻切面)に異なった角度をつけていくことによって、反射光が様々な方向に向かい、キラキラと光って見えることからブライトカットの呼び名があります。
写真三番目で柄の裏面に刻印されたブリティッシュ ホールマークは順に、シェフィールドの王冠マーク、スターリングシルバーを示すライオンパサント、1919年のデートレター、そしてJohn
Round & Son Ltd.のメーカーズマークになります。 このタイプのシルバーウェアは、John
Round & Son Ltd.の定番であるようで、製作年が少しずつ違いますが、デザインもよく似たタイプのティースプーンなど時に見かけます。
英国で「アンティーク」という言葉を厳密な意味で使うと、「百年以上の時を経た品」を指すことになります。 そんな訳で、英語で言うと「It
will become an antique in ten years. (この品はあと十年でアンティークになります。)」という言い方をされることがあります。 アンティークコレクターにとっては、やはり百年という年月の経過は大きなメルクマールになりますので、上記のような会話がなされる機会も多いのです。
このシルバーウェアが作られたのは1919年ですから、正式なアンティークに昇格するまでにあと数年が必要になる計算です。 しかし、気に入った古いものを使っていくうちに、その品が自分の手元で‘アンティーク’になっていくことは、コレクターの喜びとも言えますので、このセットには、そんな楽しみ方もあるかと思うのです。
ピクルフォークはテーブルエチケットの変遷につれて、今ではあまり使われなくなってしまったシルバーウェアなので、品数も少なめなことから希少性があります。 眺めていてもブライトカットの光の反射が美しく、楽しめるアンティークですが、パーティーの時などにサーバーとして登場させたら面白いでしょう。 レア物アンティークは昔の時代に思いを馳せるのに貴重で、話題性があって楽しいこともあり、シルバー愛好家にとってはコレクターアイテムとなっています。
メーカーのJohn Round & Son Ltd.はシェフィールドの大きなシルバースミスで、アンティークとしても今日でもよく見かける有名メーカーの一つです。 ジョン ラウンドによって1847年シェフィールドで創業され、当初はスプーンとフォークのメーカーでした。職人技の素晴らしさとデザインの優雅さで、次第にその評価を確立して、息子のエドウィンをパートナーとして迎える頃には、銀器なら何でもこなすシェフィールドの大メーカーに成長していました。 第一次大戦を境にしてイギリスの国力が衰えていくと、多くのシルバースミスも衰退していった中で、John
Round & Sonは1962年までシルバースミスとして仕事を続けていたというのも珍しい例と思います。
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